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バイデノミクスは存在しない。

この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:バイデノミックス(バイデン流経済学)が急に出てきた理由。やっぱりエコノミストよりも、高校生のキミが感じた経済こそが、本当の経済だ。トップ画はhttps://qr1.jp/rxuioj

ほんとの経済を知っているのは庶民

The Wall Street Journalは当代随一のエコノミストが、これでもかと経済論を戦わせているフィールドだよね。

でも、本当のエコノミストはそこにはいないんだ。

じゃあ、どこにいるんだ?

それはオピニオン欄にいる。

そう、庶民の声が聞こえる場所だよ。

この間、ぼくはこんなことを言った。

「高校生のキミのほうが、エコノミストより経済をわかっている、自信を持て!」と。

マルクス兄弟の箴言

きょうのThe Wall Street Journalの記事に、こんなのがあった。

かつて、アメリカにマルクス兄弟っていうエンタテイナー集団がいた。

1910年から40年にかけて舞台、映画で活躍していた4人組だ。あの時代に、黒人差別をしないことで知られていた。

https://qr1.jp/titvef

彼らの言葉が、今注目を集めている。

それは、

Who are you going to believe, me or your own eyes?
「キミたちはいったい誰を信じるんだい?オレか?それとも自分の眼かい?」。

The Wall Street Journal2023年6月28日号 Bidenomics in One Lesson より

もちろんこれはジョークだが、真理というしかない。

そう、経済の文脈で考えれば、「エコノミストじゃなく、自分の目を信じろ」って言うことだよ。

僕も、一流のエコノミストより、庶民(自分の目)を信じる派だ。

だから、オピニンオン欄を丁寧に読むんだ。

庶民の皆さんは光熱費が2倍になり、生活の逼迫感がすごい。

食料品を始め日用品がバク上がりしているのは、グリーディ(greedy 強欲)な大資本の卑劣なやり方だとして、連邦政府と大企業に怒りの矛先を向けているよ。

これが、大衆の経済実感であり、経済学なんだ。

バイデン経済の本当の価値とは

なぜ、今ごろになってバイデンさんは、「バイデノミックス」なんていい出したんだろう。

そうだ、来年の大統領再選をかけたキャンペーンがもう始まっているんだよね。

バイデンが就任以来やってきた経済政策がみんな当たって、アメリカは良くなったっていいたいんだ。

でもこれが炎上してしまった。

無理もない、今のインフレはこの40年で最悪だし、暮らし向きもこんなに酷くなったことはなかった。

米労働省のリアルな数字がでてきたのも、まずかった。

バイデン政権の29ヶ月間で、平均労働者の実質収入は3.16%も減ってしまったのだ。

Bureau of  Labor Statistic 米労働省統計

バイデノミックスは、でも、単にありもしない成果を宣伝するPRにすぎないから、ホワイトハウスは、バイデン経済を針小棒大にアピールすることに余念がない。

でも、逆効果だと思うけれどなあ。

経済とはPRのことだ

結局さ、経済なんて誰もわからないのさ。

ある信頼できるアメリカの調査によれば、エコノミストの経済予想より、一般人のそれのほうが当たっていた、という結果が出た。

経済新聞や、雑誌はどうなの?

わかったふりをして、通説、俗説を振り回しているだけさ。

でも、教科書的な常識を正しいとしなければ、記事なんて成立しないじゃないか。学問だって。

でも、正解は誰もわからないからこそ、経済はエンタテイメント、祝宴にもなる

ある意味、経済はマーケティングと言ったっていい。

人々のマインドに事実でなくて、よいイメージを刷り込んだものが勝つからだ。そのためには製品(人物)のよいイメージを、敵対者の悪いイメージを繰り返し見せればいい。

ほら、来年の今ごろ、僕らは嫌というほど見るよ、バイデンさんの自画自賛を、トランプへのバッシングを。

https://qr1.jp/3ou7a8

バイデノミックスだって、貧弱な実績をどう見せるか、それで勝負が決まるんだよ。

経済なんて誰もわからないから、ホワイトハウスの脚本家たちは、都合のいいデータを見つけ出して、「実はこんないい経済効果が出てたんだ、バイデノミクス最高!」ってやるって。

英語でこれをチェリー・ピッキング(cherry-picking 都合のいい情報を探し出して、評価をあげようとすること)と表現するよ。

https://qr1.jp/7e5gqc

経済は誰もわからない、いやさ、経済には正解がないから、人々はチェリー・ピッキングにだまされるんだよ。

政治も、経済も結局はPRなんだ。

声がでかいものが勝ちであり、より口汚く相手をののしったほうが勝ち、という身も蓋もない現実がそこにある。

こんなのが民主主義の大国なんだから。

高校生のキミが、アメリカを変えてくれよ

明日も暑いみたいだ、水分を忘れずに、ね。

野呂 一郎

清和大学 教授


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