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【petit fleurs】”無敵な二人” 御伽原江良・森中花咲の軌跡【ぷちふる】

あなたは「petit fleurs」(ぷちふるーる)というアイドルユニットをご存知だろうか?

と言っても、わざわざこんな記事を開いてくださる皆さんはご存知かと思われますが、バーチャルライバーグループ「にじさんじ」の所属ライバー、森中花咲・御伽原江良の二人による、NBCユニバーサルエンターテイメントからメジャーデビューしたユニットのことです。
オーディションをくぐり抜けた2人は2020年より本格始動し、アルバム制作やリアルイベントやラジオのレギュラー枠を持つなど活躍の幅を広げていましたが、2021年3月10日に御伽原江良のにじさんじ卒業が発表され、その短くも濃い道のりに終止符を打ちました。

本記事はそんな二人の歴史を振り返ると共に、少しでも思い出を残しておければいいな、という想いで書きました。拙い文章ですが、気になったところだけでも見ていただけると嬉しいです。

※本記事は既に活動を引退された方に触れる内容があるため、現状確認することのできない配信やツイートの話が出てきます。なるべく今でも確認できる記事も載せつつまとめましたが、どうしても筆者の主観混じりになってしまった部分が多いです。
より正確で細かいエピソードを知りたい方は、下記のにじさんじ非公式wikiも併せてチェックすることをお勧めします。
他にも探り探りで書いている部分も多いので、思うところがあればコメントかツイッターの方でご指摘いただけるとありがたいです。

2019/3/10 御伽原江良 初配信

「ハジメマシテェ…オトギバラ…エラデス…! ハァッ」

ここが全ての始まりでした。当初清楚路線で売ろうとしていた御伽原はありえないくらい可愛らしい声で登場し、活動への目標や意気込みなどを語りました。
この時リスナーからの「好きもしくは憧れているVtuberはいますか?」という質問に対し憧れの人物は物述有栖シスター・クレア竜胆尊の3人、好きな人物は森中花咲本間ひまわりの2人であると答えました。
森中花咲が好きな理由として「私、ロリコンなんですよ、残念なことに」と口を切り出し、デレマスの仁梨みを感じて可愛いなと思って見ていたら自分の好きなロリママというジャンルに当てはまっていることに気づき、「ママはYoutubeにいたんだな」と思いハマったと語りました。

そしてこれに対し森中がこう反応しました。

これを機に互いが互いの配信に遊びに来る姿やツイッターで絡む姿が少しずつ見られるようになり、森中とはディズニーやデレステなどの共通の趣味もあってか配信裏でも親交を深めている様子も見られました。

またこの時御伽原のデレステの推しは(担当の幸子とは別で)桃華を筆頭とするロリ組であるとも語り、イラストレーターのまたのんき先生の桃華本にお世話になっているとも打ち明けました。これを機にまたのんき▼先生がよく御伽原のファンアートを描かれるようになり、後の縁に繋がりました。


2019/7/6 初コラボ(オフライン)

この日デレマス好きの森中花咲、御伽原江良、シスター・クレアの3人によるオフラインコラボが行われました。またこの日が森中と御伽原の初めての正式なコラボかつ初めてのご対面でしたが、共通の趣味を目の前にした3人は壁など感じさせないほど楽しんでいました。終始御伽原が配信をリードする場面もあり、この時既に「憧れの人」という感じではなくライバーとして対等な距離感になっていたように見えます。

またこの配信でMVを視聴したTulipのカバーが二日後に投稿され、その後企画第二弾としてラブレターのカバーが投稿されました。


2019/12/8 VtL両国、petit fleurs発表


両国国技館で開催されたにじさんじオンリーのリアルイベント、「Virtual to LIVE in 両国国技館」に御伽原・森中はメンバーの一員として参加し、この舞台で「petit fleurs」がNBCユニバーサルエンターテイメント所属でメジャーデビューする事が発表されました。petit fleursはフランス語で「小さな花」という意味です。
ライブは個々人の楽曲ソロパートがあり、その後で大々的に発表…という流れのはずでしたが御伽原のソロパートは機材トラブルにより中断されてしまい、この場が初のライブ出演ということもあってかスタートの形としては散々なものになってしまいました。

御伽原はその後の感想配信でリスナーに対し、期待してくれたのに申し訳ないと涙ながらに想いを打ち明け、「次」は絶対後悔させないという決意を表明しました。
その言葉通り翌年1月の3Dお披露目配信では両国で中断されてしまったおねがいダーリンを完璧な振り付けで披露し、2月に出演したリアルイベント「にじさんじJAPANTOUR 2020 Shout in the Rainbow!札幌公演」はトラブルも起こらず無事成功に終わり、きっちりとリベンジを果たしました。

VtL両国のBlu-rayは今でもにじさんじオフィシャルストアから購入できる状態です。筆者も購入しましたが特典映像のおねがいダーリンは3Dお披露目の時ともまた異なる再録版で、さらに機材トラブル時に現地で巻き起こった伝説の「ギバラコール」も少しだけ収録されています。

また札幌公演はにじさんじJAPANTOUR全公演がダイジェスト形式で収録されたBlu-rayに収録されています。このBlu-rayでは御伽原のソロ曲「バラライカ」「ファンサ」、森中のソロ曲は追加難波公演で初公開となったぷちふるオリジナル曲「諦めモード」を見ることができます。
筆者はネットチケットで全通しましたがどの公演一つとっても本当に素晴らしい仕上がりでした。特に御伽原の「ファンサ」は共演者である緑仙も歌いたかったのにも関わらず「江良ちゃんなら全然譲れる」と言いきったエピソード(1:38:38頃)があるくらいには素晴らしいパフォーマンスでした。

2020/1/25 ぷちふる株主総会

この日ぷちふる初のリアルイベント、「☆ぷちふる株主総会☆〜ちょっとツラ貸せよ〜」が恵比寿・ザ・ガーデンホールで開催されました。
イベント名は御伽原考案で、ファンと一緒に作っていくというスタンスの元、初期から推してくれているファンを株主と見立てて命名されました。ツラ貸せよの部分は森中の命名です。納得のネーミングセンスですね。

内容は主にpetit fleursという名前に込められた想いを語ったり、アイドルとしての挨拶やファンの呼び名を決めたりといったトークイベント的なものでした。このイベントで今でも少人数に使われている「花族」というファンネームが決まりましたが、本人達はダサいと思っていたからかこの後積極的に使うことはありませんでした。
途中で互いが互いを褒めたたえるシーンがあり、普段はそこまで表に出さないような、内に秘めている互いへのリスペクトや理解度の高さが感じられる良いイベントでした。

この場にてアルバムの楽曲やアイドル衣装が本人達の案も交えて制作が進められているという情報と共に、森中がオトナの姿で活動すること、1stアルバムタイトルが「première fleurs」であることと発売日、アーティストビジュアルとアルバムのイラストは兼ねてからファンアートを描かれていたまたのんき▼先生が担当すること、などなどが発表され、ぷちふるとしてのより一層の盛り上がりを見せました。
ラストにはアルバム楽曲である「ミラフル**」が初披露され、機材や時間の都合上100%ではなかったものの、本人達が考えて練習したという可愛らしい振り付けを見せてくれました。

このイベントは1stアルバムの初回限定盤付属のBlu-rayに収録されており、在庫が残っている各店舗では今でも購入できる状態です。

2020/4/7 ラジオ petit fleursのTHE CATCH開始

文化放送「超!A&G+ ARETIST ZONE THE CATCH」にて、毎週火曜日18時~19時の枠をぷちふるが担当し、生放送回と収録回が交互に放送される形式で2021/3/23まで計51回の放送を行いました(2人の放送回は計49回)。
ぷちふるが表で活動した中ではこれが1番活動時間が長く、2人の仲睦まじいトークが聞けると共にラジオパーソナリティとしての成長も感じさせてくれる楽しいラジオでした。

残念ながらアーカイブは公式では残っていませんが、現在でも放送後記は文化放送のホームページから閲覧できる状態で、当時の2人の空気感や放送で2人が描いた絵、メールテーマなども見ることができます。

また、ツイッターでは「# agqr # ザキャッチ # ぷちふる」の3つのタグでよく感想が呟かれていたのでこちらを見るのも面白いかもしれません。
ここではラジオでよく行われていたコーナーの一部を紹介していきます。

餌付け
ラジオ開始時のオープニングトークと共に、文化放送から与えられた食べ物を食べるコーナー。四季折々のコンビニお菓子や簡易的な料理やおつまみなど、本当に美味しいものが提供されることも多く、食事に集中して沈黙したり延々と食べ続けて放送している回もあったりとスタジオの空気の緩さ・暖かさが滲み出ていました。

ぷちふるお悩み相談室
ふつおたと同時に毎回のように募集されていた、リスナーから送られてきたお悩みを解決するコーナー。ネタ寄りの悩みから重いものまで様々で、時には離婚の相談など真剣な人生相談をこなしてしまうケースもありました。リスナー層の都合上オタク特有の悩みも多く、全体的にオタクをからかいつつも何だかんだでオタクに優しいぷちふるの良さが出ていたコーナーでした。

メールテーマ
あからじめ決まったメールテーマに対してリスナーがお便りを送るコーナー。クリスマスやバレンタインには理想のデートシチュエーションという類のメールが募集されていましたが、リスナーのぷちふるに対するリスペクトが高い故にリスナーとしての一線を越えられなかったり、全体的にやたら元カノを引きずっていたりと悲壮感漂うメールが数多く読み上げられました。

ルーレットトーク
ルーレットを回して止まったマスの話題についてトークするコーナー。内容は主に「ディズニーの話」+2つのテーマ、そして非常に小さいマスの「おっぱい&おしり」の4つでした。ディズニーのマスが常設だったためDオタ語りが多く、何度も映画を見返したり夢の国に行かないと知らないようなコアな情報がよく飛び交っていました。ちなみに最終回までおっぱい&おしりのマスに止まることはありませんでした。

ぷちふる丸裸チェック
いい声のナレーターのおじさん(通称:声おじ)の読み上げの元シチュエーションに合わせた質問、その回答によって2人の性格や傾向が丸裸にされてしまうコーナー。内容は恋愛系のものが多く、森中は建設的で適切な距離感を望む恋愛観、御伽原はすぐ人付き合いに疲れて生きづらそうな恋愛観が浮き彫りになっていました。

ぷちふるガチバトル
何らかのテーマの元競い合い、負けた方が勝った方もしくはスタジオからきつい罰ゲームを食らうというコーナーです。
番組初期は森中が必ずと言っていいほど負ける、いわゆる「かざ虐」のコーナーとなっていましたが終盤になるにつれて勝率が上がり、2人の最終出演回では森中が御伽原をケツバットで殴り飛ばして爽やかな終わりを迎えました。

50回目となる2021/3/16の放送では森中が不慣れながらも1人でパーソナリティをこなし、ラジオ中に重大発表(後述)がされました。

そして最終回の2021/3/23、同にじさんじの葉加瀬冬雪をゲストに迎えての回でも重大発表(後述)を残し、NBCユニバーサルの後輩に当たるグループ▽▲TRiNITY▲▽に火曜18時の枠をバトンタッチしました。別れ際はプリキュアの世代引継ぎを真似た即興劇を披露し、そのせいで尺足らずになって最後はぶつ切りで終わりました。

2020/4/22 1stアルバム「première fleurs」発売

この日、ぷちふるの1stアルバムである「première fleurs」(ぷるみえーるふるーる)が発売されました。premièreはフランス語で「最初」という意味です。
その名の通り「花」というテーマを中心にNBCユニバーサルの人脈がフルに活かされた豪華制作陣の元制作され、それまでライバーだった2人がアイドルとしての第一歩を踏み出した楽曲の数々を聴くことができます。

2021/05/26 追記
première fleursのサブスクが解禁されました。Spotify等を中心に、各種配信サイトで聴くことができます。


↓全曲クロスフェードはこちら


01:ミラフル**
作詞:くまのきよみ 作曲・編曲:大久保薫 (歌:petit fleurs)

作詞はアニメ「がっこうぐらし」のOP、
「ふ・れ・ん・ど・し・た・い」などで知られるくまのきよみ、作曲編曲はアニメ「ご注文はうさぎですか?」の「Daydream cafè」などで知られる大久保薫という可愛くならない訳がない布陣で製作されたぷちふるの代表曲。魔法にかけられたようなSEから始まり、「花咲く御伽話」などまさに2人をイメージした歌詞が散りばめられた、ぷちふるファンに真っすぐに響いてくる一曲です。

02.プリンセス・モード!
作詞・作曲:烏屋茶房 編曲:烏屋茶房、篠崎あやと (歌:petit fleurs)

アニメ「ダンベル何キロ持てる?」の「お願いマッスル」などで知られる烏屋茶房篠崎あやとによって製作された曲。全体的にコールを入れる部分が沢山あり、ライブでの盛り上がりが容易に想像できる、まさにアイドルソングとしての色が濃い一曲となっています。こちらも二人らしい歌詞が散りばめられており、特に「ぎばら!ぎばら!ふっふっふー!」のコールは某テーマソングを彷彿とさせるフレーズで、高収入だった彼女の姿が目に浮かんできます。

03.トコハツハナ
作詞:川田まみ 作曲・編曲:中沢伴行 (歌:petit fleurs)

NBC繋がりで元々サウンドチーム「I've」で活躍されていた川田まみ中沢判行によって手掛けられた曲。こちらもまたアイドル曲ですが上記2つとはまた違った爽やかさのある曲調で、ふと落ち込んだ時に励ましてくれるというぷちふるの優しさが感じられるような一曲です。

04.諦めモード
作詞・作曲・編曲:40mP (歌:森中花咲)

「からくりピエロ」などのボカロ曲でお馴染みの40mPの曲調と、配信内での不憫さなどから負けヒロインと揶揄されてきた森中花咲という存在の奇跡的な調和が味わえる至高の一曲。森中花咲の概念的な魅力を秀逸に表していて個人的にとてもお気に入りです。御伽原は曲が送られてきた時点で森中が歌うことを想像して泣いたレベルだったといいます。

05.Get!パティシエ★大作戦
作詞:KOTOKO 作曲・編曲:新田目翔 (歌:御伽原江良)

冒頭の「甘いのお好き?」のフレーズが印象的なオリジナル曲。所々に入っているセリフがとても可愛らしく、元I'veのKOTOKO作詞とあってI've Soundのファンも納得するほど(32:00頃)の出来ですが、失われた公式設定を彷彿とさせる歌詞や当の本人が甘い物が苦手である事、アルバムの順番の都合上諦めモードでしんみりした気分になった所に流れてくる事などからたびたび本人らにいじられる曲でもありました。

06.ヴィーナスとジーザス
作詞・作曲:ティカ・α retrack:立山健彦 (歌:森中花咲)

アニメ「荒川アンダー ザ ブリッジ」の主題歌としても知られる曲のカバー。とにかくそのウィスパーボイスが特徴的で、森中の唯一無二と言っていい声帯から繰り出されるそれは圧巻です。ちなみに森中は作詞作曲のティカ・α(やくしまるえつこ)を敬愛しており、自身の歌枠では相対性理論・やくしまるえつこの曲でセットリストの半分が埋まったりすることもありました。

07.ラムのラブソング
作詞:伊藤アキラ 作曲:小林泉美 編曲:渡辺剛 (歌:御伽原江良)

往年の名曲にしてヒロイン中のヒロイン曲のカバー。御伽原が一番という人もそうでない人もお前が一番だと言わせてしまう魔性の魅力がある一曲。本人のチャンネルは無くなってしまいましたが、NBCのチャンネルでは今でもMV付きで見られる状態です。担当のイラストレーターは御伽原がずっと好きだったという方で、ぷちふるの活動によって本人の夢が叶った例の一つでもあります。


08.スーパーウルトラハイパーミラクルロマンチック
作詞・作曲:烏屋茶房 編曲:松井知孝 (歌:petit fleurs)

アニメ「ヴァルキリードライヴ マーメイド」のエンディングとしても知られる曲のカバー。アイドルづくしのアルバムの中でも異彩を放つ曲で、特にこの曲での御伽原の低音はかっこいいの一言に尽きます。またニコニコ動画の方でこの曲を用いた有名なMADがあり、それが公式に逆輸入された、なんていう風に言われたりしていました。

余談ですが森中はこの歌を2020/4/5に開催された「にじさんじJAPAN TOUR Shout in the Rainbow! 追加難波公演」にて、同期の鈴鹿詩子と共にぷちふるの音源が公開される前にデュエットし、森中がデュエット曲を二股した形となったため波乱を呼びました。(森中の感想配信(6:38頃)によると追加難波で歌の案が12月に出て返答が3月、ぷちふるで案が1月に出て決定が2月だったため回避のしようが無かったらしい)


09.ぷちふるぱありぃ♡
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:中塚武 (歌:petit fleurs)

「さよなら絶望先生」や「ジョジョの奇妙な冒険」などに曲を提供しているこだまさおり&サントリー烏龍茶などの数多くのCM楽曲やアニメ・ゲーム楽曲を手掛けている中塚武による曲。歌詞には2人それぞれのファンネームも入っており、ハイテンポな曲調と盛り上がるコールも相まってまさにファンと一緒に盛り上がろう!というスタンスが伝わってきます。

10.プリンシパル
作詞 : RINA 作曲・編曲 : NAMI (歌:petit fleurs)

こちらも現I’veボーカリストのRINA,クリエイターのNAMIが手掛けた曲。アルバムのトリを務めるのにふさわしい清涼感のある曲で、凛とした歌声のハーモニーはまさに”無敵な二人”だと実感させられます。今聴くと「魔法が解けた何千年後も色褪せないで」のフレーズには強く胸を抉られます。本人らにはMV含めエロゲOPのようだと絶賛されていました。

2020/11/20 1stLIVE リシアンサス

本来は同年8/16に開催が予定されていましたがコロナによって延期され、立川ステージガーデンにてこの時期の開催となりました。

これまで二人の3Dの身体はデフォルト衣装のみでしたが、このライブで初めてリシアンサスのキービジュアルの3D衣装(加えて森中は初のオトナの3D姿)が披露されました。これがまた本当に可愛い。
パフォーマンスはダンサーさんの指導ありきのダンス、アルバム全曲に加えて新曲・カバー曲も合わせて全18曲を生歌で、ぷちふるのアイドルとしての仕上がりを見せた最高の晴れ舞台でした。

ライブ本編はBlu-rayの先行公開映像のみがYoutubeに2曲残っている状態ですが、ぷちふるぱありぃの可愛らしくもしっかり決めた振り付けと、プリンシパルの歌唱力と演出からこの2人のライブに対する本気度は十分に見て取れると思います。

またこの映像からも確認できるようにプリンシパルのラスサビ後の背景に日付のような文字がいくつか流れているのですが、Blu-rayでチェックした所このような日付となっていました。(見えづらい部分もあったためあくまで予想です。)



2018.3.14. …森中花咲初配信
2019.5.31. …森中花咲10万人達成
2019.9.18. …森中花咲3Dお披露目

2019.3.10. …御伽原江良初配信
2019.6.27. …御伽原江良10万人達成
2019.8.1. …御伽原江良新衣装お披露目(シンデレラ衣装)

2019.12.8. …VtL両国、ぷちふる結成

2020.4.22. …première fleurs発売
2020.8.16. …延期前のリシアンサス公演日
2020.9.15. …プリンシパルMV投稿

2020.11.20. …リシアンサス公演日

御伽原のぷちふる結成前の転機としてシンデレラになった日が入れてあることから、制作陣もかなりの分かり手だったことが伺えます。

またリシアンサスのライブ直前突撃レポート、最速感想放送は今でもにじさんじオフィシャルニコニコチャンネルから見られる状態です。

直前突撃レポートではMCと楽屋レポートを剣持刀也、会場レポートをフリーアナウンサーの登坂淳一が担当しました。楽屋では本番前でもいつも通りのぷちふるのテンション感と剣持刀也との掛け合い、会場では熱の入ったファンへのインタビューやいい声で「ギバラ」呼びをする登坂さんの姿が見られます。
キービジュアルをあしらった法被や花形のペンライトなどグッズ一つ一つにもライブで楽しめるような工夫があり、2人のこのライブに込められたこだわりが見て取れます。

最速感想放送では剣持が楽屋に突撃し、セットリストを1曲ずつ振り返っていきました。途中で剣持がぷちふるにわかということがバレましたが、有り余る語彙力でライブから感じ取った魅力を余すところなく語ってくれました。

余談ですがぷちふるが共通で仲の良い人間は(自分の知る限りでは)限られており、この時前後でインタビューしていた剣持刀也は2人に気兼ねなく突っ込んでいける数少ない存在だったと言えます。(森中は同期としてデビューした仲、御伽原は剣持にやたら気に入られており、配信で度々彼女の話題を出していた(12:20頃)ことやロリコンという共通点もあって打ち解けた仲となっていました。)

2020/12/25 聖夜のコルドロン同時視聴

もくじに入れるような内容でも無いと思いましたが、Youtube上での配信だとこれが最後のコラボになるため一応書いておきました。しかし内容は聖なる夜にディズニー映画史上でも駄作とされるコルドロンを同時視聴するといった情緒の欠片もない配信であり、コルドロンが微妙すぎて配信の空気まで微妙になったまま聖夜を終えました。これがトリを飾っているのもまたぷちふるらしいと言えばらしい気がします。今からでも同時視聴はできるので勇気がある方はチャレンジしてみて下さい。

2021/3/10 御伽原江良 卒業


この日2周年配信と銘打った配信にて、御伽原本人の口からいつもと変わらないテンション感で、正式ににじさんじを卒業するという旨が発表されました。あくまで「前向きな」理由で卒業という選択をしたとして、ひとしきり各方面への感謝を述べた後、最後は「おつえら!ばいばーい!」と言って最後の配信を終えました。本当に後腐れ無い配信でした。
森中もこれ対してあくまで水臭くならないよう、これまで話でしか聞けなかったプライベートで仲良くしている様子を見せてくれました。

他にもここにはとても書ききれないくらい本当に多くの人間に見送られ、彼女はこの場所を後にしました。


残された森中花咲、アーティスト活動に寄せる想い


御伽原の卒業配信後、森中はある曲のカバーを投稿しました。

ツユの曲「ロックな君とはお別れだ」のカバーです。ですが本家MVのギターはマイクに、ドラムセットは鉄柱とスタンドマイクに、花びらは緑色と黄色とオレンジ色に、写真にはガラスの靴が加わりました。

聴いた後、その歌声は心に突き刺さって抜けませんでした。
ここまで歌詞が的確に当てはまるものかと。
ここまで歌声に自分の感情を投影できるものなのかと。
この一曲で森中花咲の表現者としての矜持を見せつけられた気がしました。

余計なことを語ると、ツイッターでの反応が「これから」を綴った前向きなものであるのに対し、この曲は「これまで」を思い起こし、それとの決別をしようというもののように思えます。森中に憧れて参入してきた御伽原は努力と才と根性で界隈内外の注目を一気に集め、過去に類を見ない"特別な"スピードで駆け上がった末に去っていきました。そんな御伽原を友達として、そして相方としてずっと傍で見てきた結果募った感情を歌という形で昇華し、今後の活動に向けて抱いている野心を表明したのではないか、と筆者は勝手に考えています。

そして2021/03/13、ぷちふる衣装のお披露目兼様々な報告が行われました。顔面がいい。ここで歌ってみたの裏話をしており、他の歌ってみたに比べて我を出した、重いとは思われたくなかったが最後くらいと思って投稿した、あくまで勝手に出した、といったことを打ち明けました(該当部分(46:20頃)だけでも見てほしい)。話を聞くと、この歌ってみたを出したスタンス自体がぷちふるの距離感そのものだったようにも思えます。
またレーベル活動はNBCユニバーサル(主にマネージャー)の厚意のもとソロで続けられること、ぷちふる衣装の3Dも配信上で使えることなどを伝えてくれました。今後の活動はとにかくラジオを見てほしいとのことでした。

そしてその言葉通り、2021/3/16のラジオで森中花咲と▽▲TRiNITY▲▽がアニメ「シンカリオンZ」のエンディング主題歌を担当すると発表されました。


さらに翌週2021/3/23のラジオで「森中花咲」としてソロデビューすること、ソロアルバム「下剋上」の発売決定が発表され、アーティスト活動では22歳の姿として活動することも発表されました。
ここからはオタクの妄想ですが、22歳は御伽原と同じ年齢であり、ロングヘアーに入っているインナーカラーもどことなくその姿を彷彿とさせます。ソロデビューではありますが、相方の分まで背負っていくというメッセージ性が込められている気さえします。

さらにその一か月後、ジャケットイラストと収録曲が発表されました。楽曲制作陣は引き続き豪華で、中塚武、烏屋茶房、RINA・NAMI、40mPなど、première fleursにも携わった方々の名前も並んでいます。マリオネットの上に立つジャケットイラストと、普段そこまで自己主張が激しくない森中がこれほどのツイートをしていることからも、このアルバムに相当の覚悟を持って臨んでいることが伝わります。

そしてリシアンサスのBlu-ray発売日である2021/5/7、アルバムより「此処に咲いて」のMVが公開されました。作詞作曲はChinozo、イラストと動画はアルセチカが担当し、このタッグは森中花咲の歌ってみたの代表曲の一つであるグッバイ宣言の本家MVと同じです。

ですが内容は「下剋上」というかっこいいタイトルからは想像もつかない、とても優しい曲でした。内容は「君」へのメッセージが強く込められていて「小さな花でいて良かった」という感謝を歌った曲です。
ロックな君とはお別れだと同様、「これまで」を歌った曲ですが決別というよりかは全部抱えた上で「これから」を見据えている、同じ別れの曲でありながら対照的な感情を詰め込んだ、前向きで本当に素敵な曲です。
歌詞は本人談(18:15頃)によるとChinozoさんがこれまでの活動を調べて、汲み取ってくれた上でつくられたものだった様です。

アルバム「下剋上」は現在本人のチャンネルにてクロスフェードが公開中、各種配信サイトにて全曲サブスク配信中です。



こうして森中花咲は一人でのアーティスト活動を歩むこととなりました。しかしその背中には決して一人だけではない、多くの想いも背負って彼女は歌い続けます。

その他載せきれなかったぷちふるの配信

【ゲスト:petit fleurs】舞元力一#34【にじさんじ】

同にじさんじの舞元啓介ジョー・力一によるラジオ企画「舞元力一」にぷちふるの2人が呼ばれた回。ぷちふる結成の経緯などの貴重な話や、呼ばれた時期が1stアルバム直前ということもあって、アルバム曲のサンプルを流しながら本人たちがこだわりポイントを解説するなど、これだけでぷちふるへの理解度が一気に深まる配信です。
そもそも舞元力一が良質なラジオ番組であるため見ごたえがあり、後半の相方に対する理解度を示すコーナーは笑い無しには見られない怒涛の展開が続きます。

2021/05/24 追記

深夜ラジオ「舞元力一」 #54

こちらは舞元力一ぷちふる回から1年後、ソロデビューした22歳の森中がゲストとして出演した回。
ぷちふるとしての配信ではありませんが、”今の”森中花咲にとってのぷちふるの存在、このような形でソロデビューに臨むことになった経緯など、聞き逃せない話題が詰まっています。また舞元が一ぷちふるファンとして言いたいことを全部言ってくれた感があって個人的にとても嬉しかったです。

【事故物件】> 圧 倒 的 不 利 <【森中花咲/御伽原江良】

ぷちふる結成後は初となる2人のコラボで、ホラーゲームをクリアできなかったら肉体的だったり社会的だったりと言った罰ゲームするという企画。途中で御伽原が森中をおちょくったりしていましたが結局2人とも驚いている場面も多く、セットで活きのいい悲鳴が聞ける配信です。
ちなみにここで初めてラジオのレギュラー決定と1stライブの開催決定が大々的に発表されました。

【3Dコラボ】宇宙一可愛い配信にしろ(※閲覧注意)【森中花咲/御伽原江良】

ぷちふるの2人が3Dの身体で飛んだり跳ねたりホラゲしたりするコラボ。アイドルらしからぬ奇妙で下品な動きを連発したり、親指を下向きに突き立てたりする2人の可愛らしい姿はどれも必見です。
またホラゲーパートの見どころは森中本人による漫画動画が投稿されています。

【漫画】大パニック!二人羽織でVRホラゲー実況は大波乱の連続…⁉【ちびかざシリーズ】

【誕生日記念】リモート通話で逆凸企画&にじ3Dお披露目配信【森中花咲/にじさんじ所属】

森中の誕生日企画の逆凸に御伽原が登場した回(47:53頃)。内容は本当に他愛もない話で、リモート下での2人のエピソードをいつものテンション感で語ってくれています。

あとがき

ここまで見てくださりありがとうございました。筆者の記憶とざっと調べたことを並べただけの記事でしたが、少しでもぷちふるの魅力を知ったり思い出したりしてくれたら嬉しい限りです。

筆者自身アイドルというコンテンツ自体をそもそも通って来なかったため、ぷちふるが初めてのアイドルとしての推しとなったのですが、それがこの2人で良かったと心の底から思います。別々の道を歩んだ2人のこれからに、幸多からんことを願います。

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