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【PIT】トレードでOF2人を獲得

12月に入ってからようやくMarco GonzalesRoedy Tellezなどロスター内の動きがちょこちょこ出始めたPittsburgh Pirates(PIT)ですが、更に2選手の獲得がありました。

今回も簡単にですがそれぞれの選手紹介と雑感について書こうと思います。


▶ Billy McKinney

[GAME] 48  [PA] 147   [AVG] .227  
[HR] 6    [RBI] 14   [SB] 1 
[OBP] .320  [SLG] .406  [wRC+] 101
[fWAR] +0.4 [rWAR] +0.2

Shohei Ohtaniの入団会見が行われ世界の野球ファンがLos Angelesに注目していた現地12月14日、Pittsburgh Pirates(PIT)があまりにも地味なトレードを成立させました。

NYYから29歳の左打者・Billy McKinneyを受け取り、代わりにInternational bonus pool money(額面は不明)を送っています。PITはTDLでAustin Hedgesを放出した際にTEXから$776,500-受け取っていましたが、これを使える2023-2024クラスは翌12月15日が契約期間でした。

その後はAnthony Sosa(Sammyの甥)と$100,000-で、キューバ出身のEnmanuel Chapman(Aroldisとは無関係)と$200,000-で契約するなどチマチマ使ってきましたが、余った分を「どうせ失効するなら」と売り払った形ですね。

直近4シーズンで5チームに所属しているジャーニーマンのMcKinneyはデビュー6年目の今季NYYでLFを中心に守り48試合に出場。11月に一度はFAとなるも、12月9日にNYYとマイナー契約を結んだばかりだったので驚きました。

直近3シーズンはChase%をリーグ平均未満に抑えていますが、それに加えて今季はBarrel%が12.2とキャリアベストを大幅に更新した事もあってwRC+ 101と僅かながらリーグ平均を上回る打力を示しました。

PITでの起用はおそらく1B/RFをメインに、レギュラーのBryan Reynoldsが休養する時はLFにも入る様な形になるでしょう。


▶ Edward Olivares

[GAME] 107  [PA] 385   [AVG] .263
[HR] 12    [RBI] 47   [SB] 11
[OBP] .317  [SLG] .452  [wRC+] 105
[fWAR] +0.4 [rWAR] +0.3

McKinneyのトレード翌日、今度はKCとのトレードが成立しました。PITは27歳の右打者・Edward Olivaresを受け取り、代わりに今季はA級でプレーした21歳の強肩UT・Deivis Nadalを送っています。

Olivaresはデビュー4年目の今季初めて100試合に出場、二桁HRと二桁盗塁を記録しています。昨季もwRC+ 109とリーグ平均以上も53試合の出場に留まっていたので、今季は「MLBで通用する打撃」だと証明したシーズンと言えるでしょう。

KCはここ最近積極的に動いておりSeth LugoMichael WachaChris Strattonらと契約し、トレード直前にはOlivaresと同じ右打ちのOF・Hunter Renfroeとの契約合意も報じられていました。あちらのロスター整理に乗じてうまい事やった印象です。

しかし、当然ながらそんなにうまい話がある訳はなく…今季はLFに399.1回に就いただけでDRS -9/UZR -5.8/OAA -5を叩き出すほど守備は壊滅的。守備下手でも3つのうち1つは±0に近かったりするもんですけどね。

単純な肩力(Arm Strength)や走力(Sprint Speed)はMLBトップラスの数字なものの、Outfielder Jumpを見るとReaction -1.5/Burst -1.6/Route +0.2なので動き出しがどんくさい打球判断が良くないんでしょうか。

現在ロスターにフルタイムDHはいないものの、流石に(再契約するであろう)37歳のAndrew McCutchenに守らせて、27歳の彼がDHにドッカリ座るのは明らかに健全じゃありません。なんとかRFを微マイナスで守れる様になってくれれば良いんですが。


という訳で、マイナー契約のMcKinneyとメジャー契約のOlivaresの2選手を獲得しました。この動きはおそらくEndy Rodriguezがドミニカのウィンターリーグで故障して来季全休になった事の影響が大きいはず。

これで今季ほとんどマスクをかぶらずRF/DHで出場したHenry Davisは、本腰を入れてCとして準備する事になります。元々このオフはCにフォーカスする事になっていましたが、とはいえRodriguezがいればRFでの出場機会もあったでしょうから。

「LF Bryan Reynolds・CF Jack Suwinski」はほぼ決まりとして、残り1枠は現状だと今季共に初の二桁HRを放った右のConnor Joeと左のJoshua Palacios。ただ、その次となるとUTのJi-Hwan Baeを除けばほぼ実績のないCanaan Smith-Njigbaでした。

ひとまずリーグ平均レベルの打力を持つ2選手を安価で(重要)、しかも片方はロスター外で確保出来たのは良い動きだと思います。

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