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【PIT】Martin Perezと契約

日本では12月の事を"師走"と言いますが、12月に入ってからというもののPittsburgh Pirates(PIT)のGMであるBen Cheringtonが慌ただしく動き回っています。

チームからの正式発表はまだされていないものの、今季はTEXに所属したMLB通算288登板/85勝の実績を持つ左のスターター・Martin Perez$8.0Mの1年契約で合意に達したとの事。

現地12月5日にはATLからMarco Gonzalesをトレードで獲得しており、このオフ2人目のスターター獲得となりました。M.Gonzalesの来季サラリー$12.25MをPITがどれだけ負担するのかまだ不明ですが、おそらく$10.0M未満でしょう。

このオフはスターターの価格が非常に高くバウンスバック要員でも年平均$10.0M超の契約を貰っていましたから、この2人を合計$20.0M未満でキープ出来たのは素晴らしい動きだと思います。


['19] IP 165.1┃ERA 5.12┃FIP 4.66
['20] IP   62.0┃ERA 4.50┃FIP 4.88
['21] IP 114.0┃ERA 4.74┃FIP 4.82
['22] IP 196.1┃ERA 2.89┃FIP 3.27
['23] IP 141.2┃ERA 4.45┃FIP 4.99

※20年は60試合制の短縮シーズン

直近5シーズンの簡単な成績はこちら。規定投球回に到達したシーズンが3度ありますが、こうして見るとrWAR +5.0/fWAR +4.0を稼いだ昨季は明らかに出来過ぎな感があります。

シンカー・チェンジアップ・カッターを中心にゴロを打たせるタイプで「規定投球回近く投げて内容(ERA)も結果(FIP)も4.50前後」という投手ですね。あとは投手コーチのOscar Marinのテコ入れでどれだけ22年の数字に近付けられるか。

ちなみに、今季のTEXはTDLでMax ScherzerJordan Montgomeryを獲得したため、Perezは8月からブルペンに回っています。起用法別で成績を出すとこうなります。

[SP] IP 108.1┃ERA 4.98┃FIP 5.30
[RP] IP   33.1┃ERA 2.70┃FIP 3.98

K%からGB/FBまで殆どの指標がブルペンに回ってから良化しています。これが「ショートイニングだから」なのか「8月から調子が上がった」なのかですが、PITファンとしては後者である事を願うばかり。

これはM.Gonzalesの記事でも書いた事ですが、PITは21年にTyler Anderson→22年にJose Quintana→23年にRich Hillと3年連続で安く獲得した技巧派左腕をTDLで転売出来ています。

Quintanaは前年途中にブルペンへ回されていたところを、ローテ確約で口説いて見事に復活させましたからね。2匹目のドジョウを狙っているのでしょう。


これで来季のローテは…

[1] Mitch Keller
[2] Johan Oviedo
[3] Martin Perez
[4] Marco Gonzales

と5枠のうち4番手まで確定…と言いたいところですが、移籍2年目にして初の規定投球回に到達したJohan Oviedoが、今月頭にTJ手術を受けており来季シャットダウンが確定しています。

どちらも昨季から今季で成績をガッツリ落としているRoansy ContrerasBailey Falterの2人(どちらもオプション切れ)が揃ってローテ入りは出来れば避けたいので、実績のあるスターターがもう1人欲しいところです。

既に別の補強話(あの英雄と合意したとか)が出ているので、年内に決まるかは分かりませんが…Cheringtonにはもうちょっとだけ頑張って貰いましょう。


≪参考文献≫


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