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【PIT】トレードでJoey Bartを獲得

Pittsburgh Pirates(PIT)は現地4月2日、SFのJoey Bartをトレードで獲得したと発表しました。彼は18年ドラフトで全体2位という高い評価(全体1位はCasey Mizeなので野手最高位)を受け、Buster Poseyの後継者として期待されていたC。

ただ、短縮シーズンの20年にデビューを果たしたものの、昨季までの4シーズンで通算162試合に出場してfWAR +0.8/rWAR +0.7とリプレイスメントレベルに留まっていました。

彼の両親はどちらもPittsburghの近郊で生まれ育っており、特に父Thomasは契約はしなかったものの79年ドラフトで29巡目(全体722位)でPITから指名された経歴の持ち主なんですよね。

という事で、息子のJoeyも小さい頃からPittsburghのスポーツを観て育ったそうです。初めて手に入れたジャージはPiratesではなくSteelers(アメフト)のBen Roethlisbergerだそうですが。

プロフィールだと彼の出身地はAtlanta近郊のBufordとなっているものの、親族の多くが近くに住んでいる“地元”で心機一転キャリアをやり直せるのは本人にとっても良い事でしょう。

直近2シーズンの打撃成績を見ると、22年が97試合に出場してAVG .215/OBP .296/SLG .364wRC+ 92とまずまずも、翌23年は30試合のみと出場機会が激減してAVG .207/OBP .263/SLG .264wRC+ 49とボロボロでした。

逆に守備は22年にフレーミングで大きなマイナスを出して699.1回でDRS -6だったものの、翌23年はそのフレーミングに改善が見られて230.0回でDRS -1まで持ち直しています。

あわよくば守備を±0付近で維持しつつ、打撃を二桁HRを記録した22年の水準まで戻して欲しいですよね。ドラフト指名時の期待値を考えればそれでも物足りないくらいの選手ですし。

ポジティブな要素としては、今年のSTで15試合に出場してAVG .414/OBP .526/SLG .448と優秀な打撃成績を残していた事。スラッシュラインだけでなくBB/K 1.00とアプローチも良化していそうなのも期待させます。

Bartが加入する前、PITのロスターにはCが4人いましたが…Endy Rodriguezはオフに右肘を手術をして今季絶望、獲得したベテランのYasmani Grandalは左足の故障で復帰の見通しがまだ立たず。

更に2番手として開幕したJason Delayが4月1日に右膝を故障して、まともに稼働出来るのはHenry Davisだけになっていました。3A級にいるCarter BinsGrant Kochは共にMLB経験がなく代役を務めるには荷が重いでしょう。

既にマイナーオプションは切れているものの今季含めてまだ4シーズン保有出来ますし、PITが対価として放出したのは23年ドラフトで8巡目(全体227位)指名のAustin Strickland。まだMiLBデビュー前のリリーバーでうまく纏める事が出来たと思います。

これで21年ドラフト全体1位指名のDavis(24歳)に18年ドラフト全体2位指名のBart(27歳)、そしてRodriguez(23歳)と3人の元TOP100プロスペクトCがロスターに名を連ねる事に。

DavisはRF・Rodriguezは1Bも守る事も出来るので共存は可能ですし、彼らでPITの未来を担って欲しいですね。おそらく現地4月5日からの本拠地開幕シリーズには親族の方も沢山くるはず。鮮烈なPITデビューを期待しています。


【参考文献】


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