見出し画像

【PIT】トレードでMarco Gonzales獲得

ウィンターミーティング2日目の現地12月5日、Pittsburgh Pirates(PIT)がこのオフ第一弾となるトレードをATLと成立させました。

まだ詳細は明らかになっていないものの…PITはMarco Gonzales金銭を受け取り、ATLへ後日発表選手or金銭を渡す事になります。 ※ロスターにNick Gonzalesがいるため、これ以降は“M.Gonzales”と表記

M.Gonzalesはその2日前にJarred KelenicEvan Whiteと共にSEAからトレード移籍したばかりでしたが、SEAのサラリーダンプに付き合っただけでATLが彼を必要としていないのは明らかでした。

来季サラリーは$12.25Mと少々お高めですが、金銭が付いてくるのでおそらく30‐50%程度はATLが負担してくれるはず。彼の様な実績のあるスターターを$10.0M未満で獲得出来るのはかなり良い補強と言えるでしょう。


['18] IP 166.2┃ERA 4.00┃FIP 3.43
['19] IP 203.0┃ERA 3.99┃FIP 4.15
['20] IP   69.2┃ERA 3.10┃FIP 3.32
['21] IP 143.1┃ERA 3.96┃FIP 5.28
['22] IP 183.0┃ERA 4.13┃FIP 5.05
['23] IP   50.0┃ERA 5.22┃FIP 4.28

※20年は60試合制の短縮シーズン

M.Gonzalesはフォーシームの平均球速は89.0mphとMLB最遅レベルながら、チェンジアップとカーブ・カッターを制球良く操って打者を打ち取る31歳の技巧派レフティ。

SEA移籍2年目から真価を発揮して18-22年の5シーズンで4度の規定投球回到達。この期間で1カ月以上の長期離脱をしたのは(唯一規定を逃した)21年だけという稼働率の高さが素晴らしいですね。

ただ、今季は左前腕の故障に苦しみ5月28日(何の因果かPIT戦)が最終登板となりました。8月に手術を受けており健康状態が気になるところですが…二度のトレードでフィジカルをクリアしている(はず)ならば経過は少なくとも悪くはないのでしょう。

PITは21年のTyler Anderson・22年のJose Quintana・23年のRich Hillと3年連続で技巧派左腕の転売に成功していますし、M.Gonzalesもその流れですね。SEA→PITといえば15年途中に獲得したJ.A. Happも印象的。


実はPITのローテーションは崩壊の危機に瀕していました。今季はMitch KellerJohan Oviedoが初めて投球回に到達しましたが、そのOviedoが6日にTJ手術を受けて来季シャットダウンが確定。

現在ロスターにいるスターター候補は…

Luis Ortiz
G 18┃IP 86.2┃ERA 4.78┃FIP 5.57

Bailey Falter
G 18┃IP 80.2┃ERA 5.36┃FIP 5.25

Roansy Contreras
G 19┃IP 68.1┃ERA 6.59┃FIP 5.19

Quinn Priester
G 10┃IP 50.0┃ERA 7.74┃FIP 6.74

Andre Jackson
G 12┃IP 43.2┃ERA 4.33┃FIP 4.61

こんな惨状ですから、まともに投げられるスターターを最低でも2人・出来れば3人は欲しいところです。現にM.Gonzalesを獲得する少し前、12月4日にはJack Flahertyに興味を持っているという報道もありました。

[1] Mitch Keller
[2] Jack Flaherty (仮)
[3] Marco Gonzales
[4] (低予算バウンスバック要員)
[5] Roansy Contreras / Bailey Falter

あまり多くは望まないですが、とりあえずSTが始まるまでにこんな形まで持っていきたいです。夏前には22年の開幕投手・JT BrubakerもTJ手術から戻ってくる予定ですしね。

ContrerasとFalterはマイナーオプションが切れているのでどちらかはブルペンに回るでしょう。22年に素晴らしいシーズンを送ったものの、今季は球速低下に苦しんだContrerasの出来がキーになりそう。

M.Gonzalesが結んだ21年からの4年契約は今季が最終年ですが、25年のクラブオプション($15.0M)が付いています。なかなかハードルの高い額ではありますが、それを行使したくなるくらいの活躍に期待です。


【参考文献】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?