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【PIT】ここまでの小さな動きをまとめる【~'23.12】

このMLB30球団ファン合同notePittsburgh Pirates(PIT)担当の"のば"です。企画発足時にお声掛けいただいてから、早いもので3年が経ちました。

ここから取り上げたくなる様な動きが無ければ、2023年は61本目となるこの投稿がラストになると思います。皆さまお世話になりました、来年もよろしくお願いいたします。

今回取り上げるのは、このオフの「単独で記事にするにはちょっと弱い」という小さな動きのまとめです。全てを網羅すると長くなってしまうので、放出した選手達に関してはあまり触れません。

ちなみに、既に記事にしているものは今回取り上げませんのでそれぞれ下記はリンクからご覧ください。

Ali Sanchezとの契約
Marco Gonzalesのトレード
Rowdy Tellezとの契約
Billy McKinneyEdward Olivaresのトレード
Martin Perezとの契約
Andrew McCutchenとの契約


▶ GM補佐引き抜き

今季までHOUで“director of research and development”という役職に就いていたSarah Gellesという女性がPITに加入する事となりました。役職はKevin GravesSteve Sandersに続く3人目のGM補佐です。

彼女はかつて09年にPITでインターンシップとして在籍した事があり、その後はBALHOUで順調にキャリアアップしてきた人物。業界内でも高く評価されているらしく、マイナー組織強化に期待がかかります。


▶ ウェーバークレーム&トレード

【Roddery Munoz】

今春リリースされたFangraphsのランキングではATL傘下8位に選出されていた23歳のドミニカン。今季マイナーでは平均94.1mphのシンカーを軸に、フォーシーム・スライダー・カッター・チェンジアップを投げ分けます。

今季は主にATL傘下3A級でリリーバーとして、WSH移籍後はスターターとして起用されました。トータルでは34登板/78.0回を投げてERA 5.42/FIP 5.56、81奪三振/53与四球/11被HRという数字を見れば課題は明確ですね。

ゴロが多い細身の長身右腕なのでいかにもPITの好きなタイプですが…Tellez獲得時の枠空けでDFAとなり、その後にMIAとの金銭トレードが決まりました。


▶ マイナー契約

【Ben Heller】

Hellerは平均94.9mphのシンカーにスイーパー&チェンジアップ、そして今季からレパートリーに加えたカッターの4球種を操る32歳のリリーバー。今季ATLで20年シーズン以来のMLB復帰を果たし、キャリア最多の19登板でERA 3.86/FIP 5.02を記録しました。

18年にTJ手術を受けてから稼働率が落ちていましたが、3A級でも32登板してERA 3.27/FIP 3.35。合計51登板と耐久面も問題無さそうですね。マイナー契約のブルペンデプスとしては充分。


【Isaac Mattson】

19年オフにDylan BundyのトレードでLAAからBALへ移籍すると21年にMLBデビュー。しかし、その後は3A級でも結果を残せず22年途中からは独立Lに所属していた右のリリーバー。

今季途中にMINと契約すると2A級で21登板でERA 3.62/FIP 4.90という成績を残しています。少しだけ映像を見ましたが、真上から投げ下ろすタイプで90mph前半のファストボールと縦カーブが良さそう。


【Ryder Ryan】

16年ドラフトでCLEから30巡目(全体902位)指名された右腕がNYM→TEXを経て今季(1試合だけですが)遂にMLBデビューを果たした28歳のリリーバー。3A級では48登板でERA 3.76/FIP 4.17とまずまずの成績。

平均93.6mphシンカーとスライダーが投球の90%超を占めています。前年デビューしてマイナー契約で加入した経緯や投球スタイルなど何となく元クローザーのRichard Rodriguezを思い出しました。


【Sergio Alcantara】

短縮シーズンの20年にDETでデビューすると、翌21年にはCHCで89試合・22年はSD/AZで合計93試合に出場した26歳のドミニカン。SSとして通算530.0回就きDRS +4/UZR +2.0/OAA +7を記録しているUT。

課題は打撃で今季はCHC/AZ傘下3A級でAVG. 268/OBP .374/SLG .402と悪くはないものの、MLB通算502打席ではAVG .209/OBP .281/SLG .343と苦しんでいるスイッチヒッターですね。


【Gilberto Celestino】

18年TDLでRyan Presslyとの2対1トレードでHOUからMINへ移籍して21年にMLBデビュー、翌22年には122試合に出場して637.0回でDRS +2/UZR -0.9/OAA +3を記録した俊足強肩のCF。

一方の打撃は22年にMLBでAVG .238/OBP .313/SLG .302とパワーレスな感が否めないものの、今季3A級で55試合の出場ながらBB/K 1.14の良アプローチでAVG .243/OBP .392/SLG .389とまずまず。


【Jake Lamb】

14年にAZでデビューして以来、通算724試合に出場して96HRを放っている左打者。今季はLAAで開幕ロスター入りを果たしたものの、19試合でAVG .216/OBP .259/SLG .353と結果を残せず。

それでも3A級ではLAA/NYY傘下で計85試合に出場してAVG .289/OBP .420/SLG .454と流石。1Bに加えて元本職の3B、近年はLF/RFにも就いているのでデプスとしては文句無しですね。


▶ Rule 5 Draft (minor)

【Fineas Del Bonta-Smith】

調べてもあまり情報がないものの…19年ドラフトでCOLから22巡目(全体669位)指名を受けた右のリリーバー。6'0"/190lbsと小柄ながら90mph中盤を計測しています。

26歳になった今季は年間通して2A級でプレー。35登板でERA 5.40/FIP 5.90とイマイチですが、45.0回で55個の三振を奪っているのは魅力ですね。


【Seth Beer】

18年ドラフトでHOUから1巡目(全体28位)指名を受けると、翌19年にZack GreinkeとのトレードでAZへ。MLBデビュー2年目の22年4月にNational Beer Dayに逆転サヨナラ3ランHRを放ち話題になりましたよね。

しかし、その後は結果を残せず今季は2A/3A級でプレーしてAVG .273/OBP .365/SLG .451を記録。左打ちの1Bは今オフだけでRowdy TellezBilly McKinneyJake Lambを獲得しています。


【Marcos Cabrera】

18年のINFAでNYYと契約した、パワーポテンシャルを秘めたドミニカ共和国出身の3B。昨季はA級で97試合に出場して14HR/19盗塁を記録しましたが、今季は昇格したA+級で壁にぶち当たっています。

65試合で6HR/5盗塁に留まり、スラッシュラインを見てもAVG .212/OBP .288/SLG .354とボロボロ。とはいえまだ22歳と若いので、環境の変化で大きく伸びる事もあるでしょう。


【P.J. Hilson】

18年ドラフトでSFから6巡目(全体166位)指名された、5'10"/175lbsと小柄がOF。長らくRk級でOPS .600台と打撃で足踏みするも、22年にRk/A級でAVG .309/OBP .384/SLG .561と遂に順応。

23歳になった今季はA級でプレーしてAVG .247/OBP .283/SLG .420。キャリア通算で52盗塁して失敗が8度(成功率86.7%)という俊足が魅力なものの、今季の出塁率を見ても分かる通りBB/K 0.25とアプローチが拙いのがネック。


≪参考文献≫


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