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Notion COO Akshayに聞く、「なぜ、Notionが生まれたのか?」

2019/7/21に日本で開催された、NotionミートアップでのNotion COO akshayとノースサンド yuki kurosawa とのディスカッションです。
動画でご覧になる方は最下部のYouTubeよりどうぞ

ディスカッションテーマ



始めに

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ー自己紹介とNotionについてをお願いします

Akshay
まず、開催してくれてありがとう。
東京は2度目で、とても好きなので、またこれてうれしいよ。
Notionには1年前に参加した。2012年にNotionが創業した頃から創業者たちとは知り合いで、実は私はその当時は投資する側の人間だったんだよ。
Notionはいろいろなひとが、いろいろな使い方をしている点がとても好きで、Notionのビジネスを拡大するためにCOOに就任した。

Notionには、「エンジニアじゃない人たちが自分たちのワークフローを自分で作成することができる」という長期的なビジョンがある。
自分の母親のような、コーディングの知識がまったくない人たちにもコンピューティングの利活用をしてもらいたい。

Yuki
あなたの母親はエンジニアですか?笑

Akshay
ちがうよ笑

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なぜNotionがうまれたのか?

ー なぜNotionが生まれたと思いますか? 

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Akshay 
Notionはレゴブロックみたいなツールだと思っている。
ツールをブロックのように組み合わせ、自分たちで自由に作ってもらって、生活をよくするワークフローを作ってもらいたい。

Yuki
息子もレゴブロック好きだよ 笑

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ー バージョン2から大分イメージするものに近付いたと感じているけど、どう?

Akshay
バージョン1は、ノートとコラボレーションのみだった。
バージョン2から、データベースが追加された。このデータベースによって構造化されたデータが表現できるようになった。
バージョン3では、Notionを外の世界とつなげれるようになる。つまりAPIをもってZapierなどのインテグレーションをすることによって、様々な情報と連携ができるようになる。

Yuki
例えば、どんなサービスとつなぐことを考えているの?

Akshay
まだ、実装中だけど、例えばエンジニアチームならGithubと連携して、Notion上でGithubプロジェクトを管理できるようになったり、NotionからGithubへPushできるようになったり。
あとは、カレンダー連携とかも。シンプルな例だとこんなところかな。


Notionのチームについて

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ー 開発スピードと品質がすばらしいけど、Notionの開発ってどうなってるの?

Akshay
早いと感じてもらえてうれしいよ。けど、Notionチーム内ではこれでも遅いと思ってる。今は2~3週間に1回のペースでで新しい機能をリリースしているけど。
今のアーキテクチャになるまで、創業者たちで、3~4回ほど作り直していて、一つの変更でMac、Windows、iOS、Androidなどすべてのプラットフォームに変更が反映されるように工夫してる。

開発チームは、野球チームより少ない。8人のエンジニアで実装してるよ。

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Yuki
全体ではどれくらい居るの?

Akshay
全体で24名のメンバーがいる。うち8人がエンジニアで、8人はコミュニティサポート。
Notion画面右下の 「?」マークから、彼らとコンタクトが取れるようになってるよ。
今はだいたい 24 時間以内の回答を目指してるけど、もっと回答スピードを上げたいと思っている。英語以外の言語でもサポートできるようにしたいね。

Yuki
みんな同じオフィスにいるの?

Akshay
24人全員サンフランシスコにいるよ。

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Yuki
8人のエンジニアはどうやって機能を開発しているの?

Akshay
Intercomを使ってエンハンスリクエストを管理してる。
たとえば、日本語検索機能がイケてないよねーっていうメッセージがユーザから来たとする。
サポートメンバーはそのリクエストに対してタグを追加する。(タグ名:日本語検索が微妙)
このタグを毎週、数をカウントしてプライオリティを決めている。
実際、日本語の検索機能不備はプライオリティが高い。なぜなら他の言語でも発生しているからだ。
このプライオリティが高い要件に対して8人それぞれが個々に機能を開発している。対処すべきタグはすでに700近くあって、向こう2~3年はおなかがいっぱいだよ笑

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Yuki

どうやってNotionの品質を担保しているの?

Akshay
まず、メンバーとの共有認識をもって開発とデザインをすること。
開発要件に対してRFC(Request For Comments)を起票して、デザインとともに設計する。
実際にコーディングに入る前段階で5~6回はレビューするかな。

コードは他のチームメンバーとSimonが必ずレビューしてる。SimonはNotionのCTOで、うちの仕様を世に出す前の最後の守護神(Gatekeeper)だよ。
このフェーズで徹底的に機能を削って、本当に大事なコアとなる機能だけを残してる。

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Yuki
そのシンプルなポリシーはどこからきたの?

Akshay
見た目をシンプルにして、バックエンドをパワフルにしたいという思想が最初からある。
初見のユーザに難解な印象を与えたくないからね。シンプルさの追求は創業当時からのポリシーだよ。簡単な事じゃないけど、常にシンプルさを突き詰めるようにしてる。


Notionの状況

ー 今のアクティブユーザー数は?

Akshay
開示はしていないんだけど、だいたい100万人以上くらい。日本は4~5番目に大きい市場かな。

ー 860億の評価額の記事を読んだけど、夢を諦めずにNotionを開発し続けるよね?大丈夫だよね??


Akshay
あぁ、そう思っている。
60~80年代のコンピュータの黎明期に先人たちが追い求めていた生産性の向上という夢を、Notionは今、新たな形で生まれ変わらせようとしている。
今の時代でOfficeがあったらどうなるのか?Excel、PowerPoint、Word を1つにした all-in-oneがNotionだと信じてNotionを開発しているよ。

まだ当分、その夢を諦めるなんてことはないよ。

Yuki
ありがとう!



質問コーナー

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質問1
APIはいつごろの提供を予定していますか?

Askhayの回答1
2~3ヶ月でbetaが提供される予定。APIは提供すると、後戻りが難しいので慎重に実装中。

質問2 
Notionを私の会社に導入したいのですが、どうやって進めたらいいですか?

Askhayの回答2

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ミニマムスタートがおすすめ。エンジニア向けだったり、マーケティング向けだったり、営業向けだったり、テンプレートがあるからそれらを活用してもらたい。
ノースサンドの事例も note も参考までに

質問3 
このあとの東京でのご予定は?笑

Askhayの回答3
昨日の夜ついたばかりで、今真夜中だよ(時差ぼけ)
娘と妻のガイドで京都に行くつもりだよ。Notionの最初のバージョンは京都で開発してたんだ。

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~ 終わり ~

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動画は下記よりどうぞ。





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