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イチロー選手、最後の言葉【文字起こし】

米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手(45)の引退会見をYouTubeで観ました。

WBCの合宿で宮崎にイチロー選手が来た時に、私も球場へ足を運びました。写真は、その時に撮ったものです。

動画も何本かYouTubeにアップロードしています。



 

平成の終わりとともに、野球界も1つの終わりを迎えます。なんか寂しいですね。


そのイチロー選手の引退会見の最後の質問と、イチロー選手の回答に共感しました。

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記者:昨年、マリナーズに戻りましたけども、その前のマリナーズ時代、何度か、「自分は孤独を感じながらプレーをしている」と言うことをおっしゃってましたけれども、ヤンキースに移られ、それからマーリンズに移られ、プレーする役割というのが変わっていきました。

 それから昨年、ああいう状態になって、今年、引退と言うことになりますけども、その孤独感というものは、ずっと感じながらプレーしてたんでしょうか?
 それとも、前の孤独感とは違った ものがあった、そのへんはどうなんでしょう。

イチロー選手:現在は、それ、まったくないです。今日の段階で、それはまったくないです。

 それとは少し違うかもしれないんですけど、アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと、アメリカでは僕は外国人ですから。

 このことは、外国人になったことで、人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れたんですよね。

 この体験というのは、ま、本を読んだり、情報をとることができたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので、孤独を感じて、ま、苦しんだこと、多々ありました。

 ありましたけど、その体験は未来の自分にとって、大きな支えになるんだろうと、今は思います。
  
 だから、つらいこと、しんどいことから逃げたいと思うことは当然のことなんですけど、でも、エネルギーになる元気な時に、それに立ち向かっていく。

 そのことはすごく、人として重要なことなんではないかなというふうに感じています。

 締まったねー、最後。
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 イチロー選手のアメリカ生活18年に比べると、私は3年間しか海外生活を体験していませんが、このイチロー選手の最後の言葉に共感を覚えました。

 私は中華人民共和国上海市の上海日本人学校に3年間赴任していました。

 赴任3年目の1995年は、中国にとって戦争勝利50周年。

 そのような状況にあって、様々な体験をしました。大変な思いをしたこともありましたが、接してくれた上海の人たちはとても優しかったです。

 ここが共産主義の国であることを忘れてしまうほどでした。

 イチロー選手のいう「外国人になったことで、人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れたんですよね」という言葉、まったくその通りだと思います。

 これは体験したことがある人にしか分からないことなのかもしれませんが、イチロー選手のように体験してきた人たちの話を聴くことは大切なことです。

 外国人・イチロー選手が抱えていた『孤独感』は、今の日本に住んでいる外国人の皆さんも同じものではないかと思います。

 国を超え、人種や宗教、肌の色をこえて、人の心を慮ったり、人の痛みを想像すること。

 来年は、東京オリンピック&パラリンピックが開催されますが、果たして、私たち日本人は大丈夫でしょうか。

 いまだに蔓延る『ヘイトスピーチ』。

 彼らにイチロー選手の最後の言葉を聴かせいですね。


 イチロー選手、お疲れさまでした。

 そして、ありがとうございました。

これからもYouTubeに関する様々な情報を発信していきたいと思います。サポートをどうぞよろしくお願いいたします。