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「さやの湯」で。

 温泉にいきたい欲が湧きに湧いていた(温泉だけに)。
かといって自由のきかぬ主婦かつパートタイマー、それでもなんかできないかと探したら都内に温泉湧いてるところあると知り、衝動的に行ってきました板橋区は「さやの湯」の記録メモです。おすすめ。


 平日にパートが休みの日があり、かつ、このコロナ禍のご時世いつもは子が家にいるのにめずらしく全員登校で出払った。フリー&チャンスデーがやってきた。洗濯機回してる場合じゃない。あがったら即干して飛び出しました。急げ。

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 まだ角度低めの朝日のハレーションで迎えてくれる「さやの湯」の参道。
平日かつ開店直後(開店9:00〜)なのにそこそこ駐車ある状況にここの人気を感じ取る…負けられねえ…。

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 近づいてもなお朝日のハレーションがガンガン出迎えてくれる。やってきた感が高まる。ここで心に大きな声で「わたしは!平日の朝っぱらから!温泉に!つかりに!きました!」と誓う。

入館

 入ってすぐに下駄箱があり、下足は100円コインロッカーで預けます(100円は戻ってきます)。
 この鍵が施設内全ての会計を精算時まで代行してくるので、お財布持ち歩かなくていい〜。湯&キャッシュレスのストレスフリーよ。


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 入ってすぐ右手の離れ(食事処)渡る廊下から見える庭。この板橋でこんな空間あるなんて…平日の朝日がやはりまぶしい…。

 脱衣所のコインロッカーに荷物を全部しまえば、あとは下足ロッカーの鍵が施設のなにを利用しても支払い記録の代行をしてくれるので安心。

外湯につかる

源泉風呂
 温泉経験あんまりないので湯の脇に立ってた看板の「高拡張、塩化物強塩温泉」とあってもわからない。なんの拡張性あるんだろうと思いながら沈んだ薄緑色めに白濁した熱めのお風呂は冷えた冬の朝にとても気持ちよかった。
露天風呂
 屋根があって、日差しを遮ってくれるので日中にいいかも。こちらは湯が透明で温度も入りやすい。
つぼ湯
 「ハンチョウ」でみたやつだ!と3つあったうちの空いてたつぼにドボンしてベストな姿勢掴むのが楽しかった。足をつぼのふちに預けるとひっくり返りそうになり、強制的にみあげた空に鳥だの飛行機が飛んでくのがみえる野外の実感。
スチームサウナ
 としまえんとか昭和の遊園地だったら「ミラーハウス」とか「お化け屋敷」「アフリカ館」みたいな石造りの謎アトラクションみたいな外観に(野外にあるのでなおさらアトラクションぽい)入ってみると湯気がブワーーッと流れ出てくる本室の手前の部屋がまずあって、そこに塩を盛った台が出迎えてくる。これをすくって身体に載せ、熱と汗で溶けたら身体を揉むか撫でるといいらしいのだけど経験がなくて適量がわからない。ひとつまみなのか、1カップなのか。
 本室?に入ると湯気でもう真っ白で、視力が0.01ない私こと闖入者、どこに誰がいるかも判別つかず気配かと思ったら天井から滴り落ちる水滴だったり、見えない敵に明後日の方向に向かって戦ってるザコみたいだった(実際室内には複数名いた。まるでわからなかった)。

 正しい振る舞いがわからないながらも適当に塩を載せた身体に熱が籠り、溶けてきたのでそこかしこ撫で擦ってみる。そこに自前の汗も加わり、手が塩まみれだけど今ここで目に入ったら詰むな、と塩の全身で途方にくれる。
 尚、室内は1名分ずつ席が区切られ、1席ごとにホース繋げた蛇口があって出入りする際にはきれいに流せるようになっており、親切設計だった。出てすぐ外に、塩と汗洗い流す用のシャワーもあって実に心細やか。つるつるになった。
寝湯
 スチームサウナで熱くなったので、寝湯に横たわってみる。
 すごくぬるい湯で、水深も十数センチあるかないかで仰向けに浸かったら前身頃は全むき出しで空にむかって晒すスタイル。
 朝イチなので自分しか入浴しておらず、浅くてもそこそこ身体は浮かぶので、風にそよがれた湯の動きに合わせてゆらゆらとするそこはかとなさが楽しい。
 考えればここはアーバン都内の露天、柵のすぐ向こうは駐車場で、幹線道路があり、イオンもある。そんなすぐそばで全裸かつ前身頃を空に晒してるのなんかおかしいな、と思いながらまた吹く風のままに浮き島のようにゆらゆらさせる。こんな間抜けな身体、外気に晒してていいのか。でもきもちいい。

 熱くなった体温を冷まそうと膝や足先を空に突き出すと、まだまだ寒い季節なのでそこから白い湯気が立ち上がり、まるでコンビニのホットスナックになったみたいな気分がする。できたての膝頭だ。

 茹だったら、露天のそこかしこにベンチがあるので座って外気に晒せばよい。だけどどう座ってよいのかわからずに使えないでいると手慣れた常連ぽい利用客が手桶を持ち、風呂の湯をすくい、座る前後にかけていた。なるほど。仰向けに横たわる猛者もいた。なるほど。

内湯にも入る

ジェットバス
 座るのと、横たわるのと姿勢別に別れていた。更にそこに「ジェットバス」「リラクゼーション」「スーパージェットバス」がある。選択肢多いすごい。
 ジェットバスは足裏もやってくれる。リラクゼーションはよくわからなかった。座るのは浸かりそこねた。スーパージェットバスは水流がスーパーすぎて定位置にたどり着けないほどで気を抜くたびに押し流された。

サウナ
 経験なくてよくわからなかった。とりあえずアツアツになるまで入って水風呂というものに浸かったら心臓とまりそうになった。ころす気か!
 各自座る用のビート板みたいなシートが常備されてるのがまたまた親切設計。声を出していいたいのはサウナは別料金ではなく、入館料だけで利用できるやさしさ料金設計。あとテレビもある。オリンピックやってた。

高炭酸風呂
 ものすごくあたたまるらしい。なので数回入ったうち、帰る間際、最後に入ってみた。指先からも泡がプチプチしてたのしい。

 他にも今回利用しきれなかった湯や設備もあるのだけど、都内でこの料金設定(平日なら入館料890円。ロッカー、サウナは無課金)なのすごい。えらい。時間制限もない。安い。コンパクトながらこの設備数、各設備の設計が細やかで心打たれる。

食堂もいい

 かなり温まったので湯ざましがてら、食堂を利用しに。

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「お食事処 柿天舎」へ続く渡り廊下。


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渡り廊下の途中からみえる庭。都内にこんな贅沢な設えの温泉施設があるなんて…あと鳩が砂浴びとるがな(みつけてみよう)


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 食堂は広く、部屋全体でを見渡すように眺められる。都内でこんなにゆっくりとした空間があるとは。

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よい。

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下りたい。下ろさせて。

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 各卓にはホットカーペットが敷かれ、常に温かいのがありがたい…加湿器とも随所にやさしさ設計…。

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温泉で風呂につかって、本を読む、がしたくて本日やってきました。そして叶いましたこの喜び。


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風呂上がりwithビール。平日から申し訳ない。

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 蕎麦はちゃんと十割、そばつゆは甘めながらも出汁がバキッとしてて好み。おいしかった。蕎麦湯もセルフでコップに注入しまくれていい。ビールはグラスもジョッキもある。なめろうも追加しました…安い…。

 食事のほかに甘味もあるし、モーニングもあるらしいので次回試してみたい…朝ごはんたべて、湯につかって、お昼ごはんたべて、ゴロゴロして、湯につかって、アイスとか食べて…と夢がひろがる。

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庭〜〜ビールのみながら眺めるのすてき〜〜。

 食後は「うたたね処」でゴロゴロしながら本を読み、アルコールを覚ます。ずっと途中までだった本がこれで読み切れて達成感あってうれしい。
 「うたたね処」は女性専用スペースもあってこころづよいです(ただし6スペースのみ、平日の午後すでに満席だったので休日は厳しめかも…)
 ブランケットを持ち込んで本格的に午睡に入っている人もいましたなるほど。なるほど。

 レンタルの館内着(有料)があるけれど、半袖短パン仕様なので季節によっては寒いかも。自分は寒がりなので長袖とゆったりめのスカートのままでいたので正解だった。かつフーディーだと横たわったりするときに床や枕に直接触れずにすむので気が楽だし視界や周りの視線遮ることができるのでおすすめです。

 本を読みきり、アルコールも覚めたのでまた風呂へ。この繰り返し、やってみたかった…しあわせ…たのしい…きもちいい…。

 すべてやりきったら着替えて、ロッカーしめて、荷物もって、お勘定場へ。下足箱のロッカーキーを読み込ませて精算。楽…。

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 終わったら玄関の改札くぐって、靴取り出して、本日完了です。

 すっっっっっっごくよかったです。やりたいこと(温泉、ひたすら本読む)できてしあわせな半日でしたまたやりたい…やろう…。

 貸し切りにできる個室/露天風呂もあるので複数名で部屋を取って、各自が勝手に湯につかり、ゴロゴロし、なんか食べ、ゴロゴロ、ゴロゴロやるのもいいな、と思いました。なんなら無料Wi-Fiもあるから仕事もできるぞ…!


  別の温泉話題。
  熱海へ鈍行日帰り強行ツアーしたときの記録です。

 なかなか自由のきかぬ皆さんの参考になりましたら幸いです(半日で温泉2箇所、飲食3箇所、展示イベント1箇所敢行)

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