Mexicoではタフな胃袋を支えるドネルケバブを出す。

やあ、よく来たね。
このサルーンはいつも通りさ。
ホットなベイブもいないし、便利な情報屋もいない。
代わりと言っちゃなんだけど、表通りの喧騒とも縁がない。
まあ、あるのはCoronaとバーボン。あとはちょっとした料理。
それでも俺が食っていく位は客が来る。俺の話を聞きたいなんてやつもいる。
世の中は変わり者が多いと思うよ。

え?何をしているかって?
そうだな、タフな男たちだっていつもバーボンやCoronaやドリトスばっかりじゃないだろ?
空きっ腹を満たすためにもがっつりと食いたい事だってあるのさ。
だからそのためには料理だって大事なんだよ。

今日はね、タコスに似てるけど少し違う料理。ケッバブ。
これは野菜も肉もガッツり取れる。
しかもMexicoを旅するパルプスリンガーのように、タフな顎を持つ奴が食う料理さ。
チマチマ一口サイズにちぎってお上品に食う料理じゃない。
簡単にできる割にはイカすソースで脳にスイッチが入る食い物ってわけだ。

ケッバブを知ってる?そいつは重畳だ。
なに?あの機械がないだろうっていうのか?
いや、無いんだけどさ、できるんだよ。
簡単だから覚えておきな。

ケッバブの肉はなんでもいい。チキンでもポークでもビーフでもラムでもいい。
細切れか薄切りになってるのがいいな。
そこにヨーグルトとクミン、ニンニク、ショウガ、ショウユ、ペッパーを入れて漬けておくんだ。
二時間は最低でも漬けたいね。おれは一晩つけるかな。
できた肉をアルミホイルに巻くんだ。
アルミホイルを敷いて、その上に肉を載せたらキャンディーのように巻いて、端っこをねじる。
何本かできるだろ?そしたらフライパンで焼くんだ。

フライパンで焼いてるうちに野菜を刻んでソースをつくろう。
ソースは比較的簡単だ。
ヨーグルトとケチャップとマヨネーズを1:1:1で混ぜる。目分量でいい。俺はケチャップを多めにするのが好きだ。
そこにスパイスを入れる。
クミン、パプリカ、ペッパー、クローブ、チリペッパーを入れる。クミンは多めに入れるのが基本だ。
マスタードを入れたりしてもいいぞ。
あとは全力で混ぜろ。

焼いてるうちに玉ねぎとキャベツを刻んで水にさらしておくんだ。
なに?フライパンから汁がでてきた?いいんだよ。そのままほっとけ。こげないかって?
フライパンは焦げるかもしれないけど、中は焦げないよ。
汁気が出なくなったら完了だ。
ホイルをほどいて皿に肉を出しておく。

パンは少し焼いたほうがいいね。
それだけで全然違うから。

あとは挟んで食うだけさ。
これだけでMexicoの荒野を三日は戦い抜けるはずだ。
一緒にCoronaをもう一本どうだい?
こいつとCoronaは口の中でガンがばくはつしたようにうまいものさ。

気に入ったかい?そいつは何よりだ。まあ、ここは何もないからね。
まあ、ここは何もないからね。
ベイブもなければ情報もない。だけど喧騒もないショボくれたサルーンだ。
よかったらまた来てくれよ

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