見出し画像

神戸に来たら汁なし担々麺を食べろ! | ラーメン | まぜそば | おすすめ

神戸に来たら何を食べるべきか。

神戸牛?スイーツ?

汁なし担々麺である。



神戸の汁なし担々麺は一味違う!

汁なし担々麺と聞くと、皆さんはどんなものを思い浮かべるだろうか。

有名なのは発祥の地とも言われている広島の汁なし担々麺で、濃いめの担々麺のスープと肉のそぼろを中太麺に絡ませながら食べる、本当に担々麺の汁を無くしたような想像通りの食べ物である。

だが、神戸の汁なし担々麺は少し違う。

「神戸の」というのは少し主語が大きすぎたかもしれない。が、神戸で有名な汁なし担々麺屋さんのほとんどは広島風とは少し毛色が違う。

どんな感じかというと、スーパーやファミマで売っている冷凍の汁なし担々麺みたいな感じである。(あれ?もしかして神戸風がスタンダード?)

具体的には、

タレはかなり濃い目でドロドロ
麺は平麺
具はカシューナッツ、そぼろ、刻み玉ねぎ、青梗菜などの野菜、花椒などのスパイス

見た目でいうとこのあたりが特徴だろうか。

僕は大学時代に神戸風の汁なし担々麺にハマり、週3くらいのペースで狂ったように食べていた。
汁なし担々麺のためにバイトしていたと言っても過言ではない。
今でもたまに神戸に行っては昔通っていた汁なし担々麺を食べている。

今回は、そんな大学時代を汁なし担々麺に捧げた僕の、おすすめ汁なし担々麺屋さんを紹介していこうと思う。


おすすめを紹介する前に

おすすめの店を紹介する前に、書いておかなければならないことがある。

それはなぜ神戸でこれだけ汁なし担々麺を提供する店が増え、そしてどこも似た系統になったかについてだ。

あらかじめ申し開いておくと、これは聞いた話なので真実かどうか確証はない。


神戸でこれだけ汁なし担々麺が増えたのには、ある一人の人物の存在が関係している。
それは、京都宇治の超有名店「晴耕雨読」現店主の瀬口氏である。
ラーメン界のレジェンドとも言われる彼は、8年ほど前までJR灘駅と阪神岩谷駅のちょうど真ん中あたりにある「ラーメンまぜそば縁」という店で店主をしていた。
縁で提供していた汁なし担々麺がまさに先に述べたような特徴があり、その時に育てた弟子たちが今、神戸のあらゆるところで瀬口流の汁なし担々麺を提供しているというわけだ。

そして、瀬口さんはレジェンドなので、神戸の、とりわけ六甲エリアのいろんなラーメン屋の店主とも親交があったようだ。
そうして他のラーメン屋にも瀬口氏の汁なし担々麺のエッセンスが取り入れられていくことになる。

僕も瀬口流の汁なし担々麺が大好きで、大学時代は縁に死ぬほど通った。
8年前、瀬口氏が家庭の事情?で京都に戻る、縁を閉めるとなったときには、営業最後の週は毎日通った。
地域での人気もすさまじく、最終日はたしか平日だったが、朝5時半に起きて名前を書きに行ったらもう20組記名されていた。(縁は記名制)

縁の汁なし担々麺

という前置きのもと、僕の大好きな汁なし担々麺屋さんを紹介していく。
今回は「神戸のおすすめ」なので、今瀬口氏が店主をしている「晴耕雨読」は入っていないが、ぜひこちらも一度行ってみてほしい。

おすすめ① 一芯

阪神「新在家」駅から徒歩2分ほどの距離にある名店。

ここの店主も瀬口氏のお弟子さんらしい。多分。聞いた話。

個人的に、ここの汁なし担々麺が最も「縁」の色を受け継いでいる。
神戸エリアでは文句なし、最高の汁なし担々麺だと思う。

一芯の汁なし担々麺

また、ここのいいのは、「ラー子」という、汁なし担々麺に入っているスパイスをラー油と和えたものを個別で買える点である。
僕は一芯に行くたびにこれを買い、瓶に詰めて日ごろの料理にちょびちょび使っている。
どんなものでもラー子を入れるとおいしくなるので不思議なものだ。

ちなみにラー子は「縁」でも買え、「晴耕雨読」でも前は買えた。最近は行っていないのでどうか分からないが、僕はやはり瀬口氏の作るラー子の方が好きだったように思う。思い出補正かな。


おすすめ② ひよこ

地下鉄「湊川公園」駅から徒歩5分ほど、商店街のアーケード内にある。

この前初めて行ったのだが、ここも瀬口氏系列である。

というのも、Instagramを見ていたらたまたま見覚えのある汁なし担々麺が流れてきたので、見てみるとこの店だった。
そして、他の投稿を見ると、見たことのあるベトナム人女性が写っていた。
僕が死ぬほど縁に通っていた時期に修行していたベトナム人のお姉さんであった。

それを見て「行くしかない」と心に決め、今の家からは少し遠いのだがこの前行ってきたというわけだ。
(あいにくその日は別の男性従業員がワンオペで回していたので会えなかった)

ひよこの汁なし担々麺

ここの汁なし担々麺もやはりおいしい。
が、正直ちょっと旨みが足りない気がした。何が原因かは素人なので分からないが、「縁」や「一芯」と比べるとやや物足りなく感じてしまった。

修業を積んだベトナム人お姉さんが作っていないからかもしれない。そんなことはないか笑 

とにかく、おいしいはおいしいのだけど、僕の基準が「いかに瀬口氏の汁なし担々麺に近いか」なので少し物足りなさを感じてしまったというわけだ。

でもこれはこれでおいしいのでぜひ行ってみてほしい。


おすすめ③ 担担麺専門店 ENISHI

ん?あの縁か?
と思われた方。半分正解である。

瀬口氏が店主を務めた「縁」は瀬口氏の引っ越しとともに一度閉店した。
そして、そのあと数か月の期間を経て「DAN DAN NUDLE ENISHI」として、違う店主を引き入れて再開したのだ。(今は店名が「担担麵専門店 ENISHI 総本店」に変わっている)

その時はあまりにも嬉しく、狂ったように通い詰めた。

新しい店主は若くてちゃら目のお兄さんで、頻繁に訪れる僕をすぐに覚えてくれて話しかけてくれるようになった。

その方によると、どうやらレシピは瀬口氏から貰ったらしい。
そのレシピを忠実に再現しているのだ、と。

だが正直、味は瀬口氏の作るものとまるで違う。何かが違うのだ。
やはりレジェンドは偉大だ。
だけどそれでもおいしいので狂ったように通い詰めていたわけなのだが。

新店主もいろんな人に「前の方がおいしかった」と言われたようで、相当苦しかったのだと思う。
その後は瀬口氏のレシピをベースに、いろいろと独自のアレンジが加えられていき、最終的には画像のような、柴漬けや水菜の乗った形に落ち着いている。
(ちなみに店主はコロコロ変わって今はチャラいお兄さんはいない)

レシピにこだわりを持たなくて正解だったと思う。
瀬口氏のエッセンスは残しつつ、汁なし担々麺としてまた少し違うジャンルを確立できている。

多分神戸の汁なし担々麺屋さんで最も有名なのはここなので、一度行ってみてほしい。


以上3つが僕のおすすめの汁なし担々麺屋さんである。

大学の頃は他にも「守破離」、「繁田」、「百福」の汁なし担々麺もよく食べていたので入れるか迷ったが、
「守破離」は大学を卒業してから一度も行っていないし企業に買収されたらしく量産型ラーメン屋ののぼりが立っているので昔のままの味か怪しい。
「繁田」の汁なし担々麺はどうやら従業員の実家から素材が供給されていたらしくその従業員が退職してからは提供していない。だがここのまぜそばは絶品なのでそちらを食べに行ってほしい。
「百福」はおいしいのだけど今回扱いたかった瀬口流とは違う。
ので入れていない。

他にも知られざる名店はたくさんあるだろうが、あいにく僕は一度ハマったものは飽きるまでしゃぶりつくすタイプだ。
なので知っている数は少ないが、それぞれは間違いないと思うので、ぜひ神戸に訪れた際には食べに行ってほしい。

以上!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?