大塚商会 企業研究(作成日:2022年6月)

25卒に送る企業研究シリーズ第2回目として、大塚商会を取り上げて解説していきます。私は個人的に大塚商会とオービックは似ていて、両者とも「SIerというよりかはERPの会社で、その中でも大塚商会は営業職強めの体育系会社、オービックは新卒しか取らない仲間意識強めでしっかり働く会社」というイメージでした。

結構イメージで捉えていたなーと思ったので、これを機にまず大塚商会について調べてみると、かなりイメージが違ったので私のようにイメージを持っている人であれば一読をお勧めします。


大塚商会はIT業界のどこに位置するのか

まず、大塚商会のビジネスモデルについて見ていきます。

大塚商会 事業内容(有価証券報告書-第62期)

上の図表が、事業内容を分かりやすく説明しています。大塚商会は事業がSIとサービス&サポートの2つあり、売上ベースだと60%がSIで40%がサービスサポートなので、見出しの答えをいうと

大塚商会はIT業界のSIer

ただし!!!私の調査結果では、大塚商会のSI事業は「いろんな物・サービスを中小企業に売りまくる」というものなので、SIerでもERPでもなくて代理販売会社というのが正しい分類だと思います。以下その理由について説明していきます。

企業概要

通常のSIerの場合以下の流れが普通です。

企業からDX案件を受注する→SEがシステム設計→SEが開発(2次受けに回す場合も往々にしてある)→運用&アップセル

大塚商会の場合、サービス開発を行うのは子会社・関連会社に表記のあるOSKだけです。

子会社の事業内容
親会社と主要子会社の従業員数

そして、OSKの従業員数を見てみると438人となっています。そこで、じゃあ大塚商会本体がやってることってなんなん?という疑問が生まれますが、その答えが簡単にいうと営業とSE(全くコードは書かない)になります

新卒就活中に、私の誤解を生んだのが以下の採用ページの円グラフです。これだけみると、SIerにしては営業・事務職多いけど、技術者も3600人抱えるバランスいい企業なんだなって思うじゃないですか?

従業員数と職種別内訳

いや、違うんすよ。実態は、9000人中2500人が事務、3000人が営業、3200人がPL(SI上流)、400人がアプリケーションエンジニア(SI下流)なんですね。

そしてSIerでB to B企業なのに、営業・事務がバカ多い理由は、ほぼ B to Cの営業をしている為です。つまり、規模の小さい会社に沢山営業をしているということです。

顧客数

事実、主な顧客はサービス業、製造業、卸売とかですがこれって10人未満の会社も多くあると思いますし、そういう小さな企業に大量に営業をかけていることが営業・事務職が沢山必要になってくる理由なんでしょうね。

大塚商会に対して、売上が半分くらいのSIerであるSCSKの顧客数が8000とかですから、やっぱり顧客数130万社っていうのはバグっています

取り扱う商材

大塚商会のSI部門が、営業職びっしりなのがわかった所で、では実際に「何を売るのか?どういうDXをしているのか」というのが当然の疑問として湧いてきます。しかし残念ながら、私の読む限り大塚商会の商材別売上は公表されておらず、それは取り扱う商品が多すぎからでしょう

自社サービス・プラットフォームが5つとかだったら、「サービスAはいくらで、サービスBはいくらで、、、、」とか出来そうな物ですが、そもそも自社のサービスでもないものの統計データを出すのもなんか当事者的にも嫌だろうし 笑

取扱商材は以下のサイトで見てください。とにかく色々売ってるのが分かるはず

ただ、自社サービスについては売上が公表されていたのでまとめると

  • たのめーる:オフィス用品通販サイト (1800億)

  • SMILE:ERP(130億)

  • ODS:otsuka document solution(56億)

  • OSM:otsuka security managent(87億)

ただ、大塚商会の総売上は8000億なので、自社サービスはまだまだメインではないようです。私はSMILEの販売をメインでやってると勝手に思っていたのでこの結果には驚きです

会社特徴

一言で言うと、「開発力に強みはなく、営業色が強い販売代理店。技術職で入った場合は、小さめの案件のPLを沢山経験できる一方で大きな案件を担当したいなら別SIerに行くべき」

給与

  • 学卒初任給26万

  • 家賃補助1万

  • 新卒枠:営業210人、技術105人、事務45人

  • 年収856万円(四季報)

参考:有名SIerの年収ランキング(2022年の四季報より)

  1. NRI 1232万

  2. CTC 941万

  3. 大塚商会 856万円

  4. NTTデータ 852万

  5. NSSOl 844万

  6. SCSK 752万

  7. TIS 741万


どんな人にお勧めなのか

結論、「営業力をつけたい、強メンタル保持者」です。平均勤続年数は17.4と意外と長く、3年後離職率も4.4%と以外に低い。割とパワフルな会社として有名だから、入社する人も割とメンタル出来上がってる人が多いんでしょうね

選考について

実は私は3年のサマーインターンに応募しようと思っていたのですが、当時SIerの内定を持っていた先輩から、そこブラックだからやめた方いい、とアドバイスを貰い結局応募しなかった企業です。

つまり選考についてアドバイスは何もできません。(sansanの時も同じようなこと言ってる、すまぬ)

普通にSier志望の人は別の企業を見ることをお勧めする。案件の規模が小さいからこそ見える景色もあるだろうが、それ目的ならわざわざ大塚商会に行くこともないだろう

大塚商会について詳しくなれる動画

2つ実態を知れる良動画を見つけたのでリンクを貼っておきます。


上の動画は社風を知る良いで良い動画

上の動画でもオービックと比較して大塚商会について分析されていましt。めっちゃ分かりやすい、、、

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