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漫才とわたし

おはようございます!
ナンバーガールの記事を呼んではいいねを押し、ライブの記憶・余韻を追いかけているわたしです。

今日は音楽からちょっとそれて、別のエンターテインメント「漫才」について感情を垂れ流したいと思います。
M-1が終わったのでまぁまぁタイムリーな話題ですね!
 

お笑いについて思うこと

生活に馴染んでいるお笑い

みなさん、吉本新喜劇をみたことありますか?
たぶんほとんどの方はYESとお答えすると思います。
土曜のお昼と、平日深夜にやっていた吉本新喜劇!
わたしは土曜に学校から帰ってきて、ラーメンを食べながら見る吉本新喜劇がたのしみでした。当時の小学生はみんな通っているはず。
だから、我々の年代は、物心つく前にはもうお笑いが生活に馴染んでいたと思います。

コミュニケーションを取る時もあれみた?等、お笑い番組を介してのそれが多かった印象。ひょうきんな子は芸人さんのマネをよくしていたり、友達同士では共通のネタを暗号みたいにやりとりしたり。
娯楽といえばテレビ、マンガ。中でもテレビのバラエティ番組の存在が大きかった印象でした。
 

なんで馬鹿にするの?

今思えば、我々の幼い頃はかなりのお笑いブームだったような。毎日どこかの時間帯でお笑い番組を見ていたような体感。
そんな中でネタ番組もよくみるようになってきました。
ネタを披露して流れていく番組、たくさんの芸人さんが出てたくさん笑いました。でもちょっとずつ違和感もいだき始めました。

きっと多感だったんでしょうね。
中学生の時、屁理屈だった古典の先生に尋ねてみました。「なんでお笑いって相手を貶めるんですか?」お笑いがスキだったから、誰も傷ついてほしくなくて、先生ならなにか答えをくれるかもと期待。
先生、鳩が豆鉄砲喰らった顔してました。
「そうだなぁ、アホな奴をツッコむ というのが、お笑いの原理だからなぁ」そうかぁ、う~~ん、そうですよねぇ。納得いかない答えだったけど、そうとしか言いようがないなと思ってしまい、
考えるのをやめてしまった。

ここで、もう少し踏み込んでいたら、
たぶんわたしは大学で落研に入っていたことでしょう。
 

M-1敗者復活戦 

考えるのはやめましたが、お笑いはスキなままでした。
特に漫才がすき。お笑いといえば漫才!という認識。

きっとネタ番組もそうですが、M-1が始まったことも大きいと思います。
特に見るテレビもなかったからなんとなく見ていただけ、でも部活やバイト以外はずっと見ていたような気がします。

突然ですが、
2006年M-1敗者復活を果たしたコンビ、
ライセンスをご存知でしょうか。
ガキ使によく出ていらっしゃったり、劇場で90分間トークしていらっしゃったり。関西弁でゴリッゴリの漫才をしていた印象。わたしはこの人達に引き込まれてしまいました。

何がそんなに?というと、よくわかりません。

でも、ドラえもんのネタがすごく面白かったんです。
「テレレレッテレー!タケコプター!」を元に、HIP-HOPなドラえもんがボイパのあとに「スタンガン!」といって便利道具ではなく物騒なものを出す、あのネタにぐっと心掴まれたことだけは今でも覚えています。(どういうこと?という感じですが、説明するとこうなります。)
あの時のお二人の熱量、会場の温度、ネタをかますタイミング、全部がうまくカチ合ってハマったんだろうな。
それ以外は覚えていないです。

しかし、
あれだけ真剣に情熱的になにかに取り組めるって、カッコいいな・・・。
あんなたくさんのお客さんを笑かせてるのって、めっちゃめちゃカッコいいな・・・。
と、登るつもりもないのにM-1に憧れたものです。
幼な心に何かを残されてしまいました。
 

M-1敗者復活戦、その後

ライセンスがやっているお仕事で見れるものは見ていたんですが、このお二人しゃべくりが面白かった。

うろ覚えですが、当時、劇場でネタをやったり、トークや企画をやったりということが盛んに行われていたようで。
後輩や他の芸人さんを巻き込んで色々されてるのも大笑いしたけど、お二人でただただトークしている90分がすごく面白かった。学生時代から一緒だから、昔の話をしたり、お母さんの話をしたり(その時の導入は「なぁ、お前、年々おかんに似てきよらん?!」だったような)
なんというか、そのテンポ感。やっぱり長く一緒にいると息が合うんですかねぇ。心地良い。

そして、藤原さんが井本さんのことを羨ましがっている、けれど井本さんはそんな藤原さんを邪険にするといった構図も新鮮で面白かったです。
思い出したらトーク見たくなってきた。

お二人は、ダウンダウンに憧れていて、ネタも二番煎じだと言われたりしていた。でもこの空気感はオリジナルで、藤原さんと井本さんだけのものだと思う。
すごく、羨ましい。
 

漫才=情熱

淡い憧れ

そしてRed Hotを見つけてしまい
エルレガーデンに出会い、
わたしはお笑いより音楽にドハマりしてしまいました。

とはいえ、漫才に対する憧れも持ったまま。

そんな状態のまま、大学の門扉をくぐりました。

するとどうでしょう。
『落研』『軽音楽部』その他吹奏楽と軽音楽を足したようなサークルなとなま・・・・お笑いも音楽もできるじゃないか!!!!
でも自分、不器用ですから。
二兎追う者は一兎も得ず。さらに、部活の掛けもちは禁止されていたこともあるので一つに絞らざるを得ない状況。

う~~~~~~~~~~~~~~ん・・・!

わたしは音楽をやるって決めていた!
軽音楽部はーーーーいろっ!!!!!!!!!

まぁまぁの即決でした。

なので、漫才に対する淡い憧れがくすぶったまま
学生生活をスタートさせることになりました。
 

ノリが運命を左右する

ベースも買って、練習もして、バンドも組めた!
部内ライブもたくさん出ることができた!
いろいろ身について楽しくなった3年生。ついにチャンスが訪れる。

うちの部活はまぁまぁ珍しく、他の部活、落研と仲がよかった。
部長同士が変な人(褒め言葉)なことも関係あるでしょう。
どういう経緯か、合同でライブしない?という話になった。どんなノリだ。
こっちから、お笑いする人を何人か出して、
落研からも、バンドする人を何人か出して、
合同でライブするというもの。願ってもない!とにかく、漫才ができればなんでもよかった。

さて、じゃあ誰とやるか。
何の因果か、ラーメンズつながりで仲が良くなったgくんが落研にいる。
たぶん、部室にいるときに落研がやってきて(この物理的近さも仲が良くなった要因だと思われる)、合同ライブあるね~、出るよ~、そうなの?漫才する?する!!!!という流れだったような気がする。
これもノリですね。

とはいえ、このときのわたしは、信じられないくらいツイている。
 

憧れに着火した

さぁ、いざ漫才をやろう!と決まったはいいけれど、
わたしはネタを書いたことがない。
文化祭の企画側はやるけど、演者側をやったことがない。
はて…
そんな時にgくんが心強かった。
どっちがやりたいか?ボケは責任が重いから…ということでわたしがツッコミ、gくんがボケをすることに。ありがとう。
シチュエーションかしゃべくりか…我々にはキャラをたてた漫才がやりやすいだろう、こういう伏線の回収をして…今オスプレイが話題だから…
奴が軸を作って二人で肉付けしていくような感覚。こうしてああだこうだ言いながら組み上げて練り上げる過程が楽しかった。

たぶん、楽しかったからやる気が出たんだろう。

やるならとことんだ。

ネタがしっかり出来上がってこそウケるものだと思っていたから、気になるところは潰して行った。gくんには、わたしのメンドクサイ、ここはなんでこう?こうするとあれ変じゃない?これの根拠は?に付き合ってもらって感謝しております。それによってネタの修正も増えてしまったし、辻褄合わせるのもめんどくさくて。でも、良いものにもなったと自負している。
真剣にやりたかったから妥協せず。体当たりでいったから鬱陶しいところもあったと思うけど、漫才の先輩ということで甘えさせてもらった!

お互いバイトや授業や部活で忙しかったけど、ネタを作る時間や合わせる時間はどうにか作った、と思う。当時のスケジュールはもう記憶にない。それくらい忙しくしてたけど、充実感もあったなぁ。
  

経験値の差

ネタを合わせるとなった時。読み合わせかな。
お…?面白いな…!と、手前味噌ながら思った記憶がある。
期待感が大きかった。楽しい!面白いことができそう!

しかしネタ合わせのとき、苦労した。
gくんがよく動くのである。
当たり障りのない一般人・山田さんというキャラを作ってストーリー立てていったのだが、この山田さん、キャラが濃いのだ。だから中途半端にやると冷めてしまう。gくんが山田さんをやったんだけど、まあリアクションも大きい、舞台を大きく使う。
「舞台を大きく使った方が面白いと思う」というのは、合わせる前にgくんが言っていたことだ。
確かに。落語でもジェスチャーがあるし、話してる人をただ見てるだけというのは飽きてしまう。特にキャラの濃い山田さんを生かしたいので出来れば大きめに使って印象付けたい。

一方で、ツッコミが冷静沈着というコントラストも面白い。
が、そんな技術は持ち合わせていない。かといって最初からボルテージマックスだと後半の盛り上がりにも欠ける。
でも舞台を大きく使うことも諦めたくない。いうは易しやるは難し。うーん、何を削るか…

結局、だんだんツッコミもテンションを上げていくような構図にした。

あとはもうやるのみ。
小さい脳みそをもうフル回転で、必死に考えた。どこまでテンション上げていいのか。やりながら、とにかく食らいついてった。
経験値の差はトライアンドエラーでカバーする!!!
自信のなさは練習で潰す。
そんな気概で迎えた本番。
  

初めての漫才

結論、ビビった。

オスプレイの話題を出した時、両手でツッコミを入れたのだが、このアクションが大ウケしたのである。

わたしはひとたび緊張を感じると震えたり前が向けなくなる。だから、そうならないように、客はみんなかぼちゃ・誰もみちゃいない!と挑んだだけに心底ビビった。
みんな見てくれてる!!!!
それまでは客席を見る余裕があったが、この見てくれてる意識が芽生えてからは客席どころじゃなかった。必死である。
だから、ウケてたのか正直わからない。
でも、わたしは、わたしたちは楽しかった!!!!
お笑いは爆発である。一所懸命に組み上げたものを、お客さんに見せることで壊していく感じがたまらなく気持ちよかった。芸術は、お笑いは、爆発である。

終演後、落研の子にウケてたか聞いてみると、そこそこウケてた様子。やった!初めての漫才にしては、楽しかったって、そこそこウケてたって上出来じゃない?!
もう漫才のトリコである。
  

漫才とわたし

一方で完全燃焼したため、
またやりたい気持ちがあっても、もうお腹いっぱい…満足した…という気持ちの方が上回ってしまう。

そして、しばらくはお笑いを見るのがしんどかった。

どうやったらウケるのか、
緩急どこでつけるのか、
舞台をもう少し大きく使ったり、
ツッコミのリアクション大きくした方がいいんじゃない?

もうネタを作る人や演者の目線でみてしまうのである。
これがしんどかった。
笑いたいだけなのに……
脳みそが勝手に改善箇所を探してしまう。

実は、今回のM-1も決勝戦を友達とわいわい言い合って観る、というところが限界でした。一人だと作り手になっちゃう。
笑いたいだけなのに、だんだん笑えなくなってくる。辛かった。

実はこれ、一時期、音楽でも起こっていて、
ベースばっかり聴いてると
どういうベースがかっこいいか、とか、
耳がベースを追いかけて曲全体を楽しめないとか。
不器用なんでしょうね…笑
  

もう時間も経ったので、だいぶ緩和されたのですが
手放しで楽しめるエンタメがひとつ減ったというお話でした。笑

みなさんも、片足突っ込んだばかりに
手放して楽しめなくなったものってありますか?
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