見出し画像

シーゲル流投資が必ず破綻する理由と、代わりに大きく伸びる銘柄。

おはようございます。今回は生活必需品セクターやヘルスケアセクター、そして高配当銘柄などに投資する「シーゲル流投資」が、必ず破綻する理由を解説したいと思います。

まずシーゲル流の方ならば聞いた事があるかも知れませんが、株の利益とは単に「企業の業績がどれだけ伸びたか」で決まるのではなく、その企業が伸びると予想した人が多ければ多いほど、株価は割高になって利益が出にくくなるわけです。

逆にその企業が伸びると予想した人が少ないにも関わらず実際は伸びた場合は、大きな利益を生む。これがバリュー投資の考え方ですね。

その上で、シーゲル教授が生活必需品セクターやヘルスケアセクターに投資した場合の利益が大きかった、という研究結果を出したのですが、これは何もこの2つのセクターだけが大きく成長したわけではなく、「伸びると予想した人」に対して「実際の伸び率」が高かったわけです。

現在ではシーゲル流の内容が浸透する事によって、またシーゲ教授とは別の文脈でもディフェンシブ銘柄の優位性が説かれる事によって、これらのセクターの株はまるで債券に近いような感覚で買われ、割高になっている可能性があります。

事実、昨年12月の暴落時でも、生活必需品セクターに投資するVDCなどのETFは市場平均を大きくアンダーパフォームしました。もちろん他の要因もあったにせよ、本来ならディフェンシブな働きを期待される場面で、シーゲル流の戦略は結果を出せなかった事になります。

これは高配当銘柄についても同じでしょう。「高配当な株が儲かる!」という情報が流れれば、企業はとにかく配当を高くしたり、無理に維持しようとします。例えば「事業も拡大しつつ配当もそれなりに出していた」という企業が利益を生んでいたのに、配当のみを重視したせいで利益がでなくなった、なんて事態もありえるワケです。

そもそも、シーゲル流投資によく言われる批判ですが、所詮は過去のデータを集めて「こういう銘柄が伸びていた」という結果論を述べているに過ぎません。

これは「Amazonをもっと安い時に買っていれば・・・」と言っているのと本質的には同じ事です。そんな話で利益が出れば誰も苦労しません。

では、シーゲル流投資の代わりに、これからどんな銘柄が大きく利益を挙げていくのか?という話をこれからして行きたいと思います。

ここから先は

699字

¥ 198

黒瀬の執筆活動は皆さんからのサポートに支えられています。ぜひともご協力よろしくお願いします。