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A menina do mar

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今回は、ポルトガル人女性作家、ソフィア・デ・メロ・ブレイネル・アンデルセン(Sophia de Mello Breyner Andresen)の絵本を読みました。ポルトガルの有名な作家です。

とある少年が海辺で、海の女の子と出会うお話。女の子は陸の世界を知らないので男の子が教えてくれる陸の世界のお話に夢中になります。

男の子は、バラ、マッチの箱(火)、ワインを紹介します。

Saudadeのバラ
バラを見た女の子は、その美しさと素敵な香りを気に入りますが、寂しげだと言います。

'Na terra há tristeza dentro das coisas bonitas.
'Isso é por causa da saudade', disse o rapaz.
'Mas o que é saudade? 
'A saudade é a tristeza que fica em nós quando as coisas de que gostamos se vão embora                                                                                                                                
「陸では美しいものの中に悲しみがあるのね」
「それはサウダージのせいだよ」
「サウダージって?」
「サウダージは、好きなものが去ってしまう時、僕たちの中に残る悲しみだよ」

喜びのワイン

Hoje trago-te uma coisa da terra que é bonita e tem lá dentro alegria.
Chama-se vinho. Quem bebe fica cheio de alegria.
「今日は君にきれいで、そして中には喜びのあるものを持ってきたよ。ワインって言うんだよ。飲んだら楽しさいっぱいになるんだ」

少年の話を何日も聞くうちに、女の子は陸の世界に惹かれます。水中でしか息のできない女の子は、男の子のバケツに入って海から出ようとしますが、困難が降りかかります。

2人は引き離され、海に行っても女の子に会えなくなった男の子でしたが、ある日つばめがやってきて、結果二人は海の世界で暮らすことになるのです。

どんな困難か、どういう流れで海に暮らすようになったか省いてしまいました。陸と海、両方の美しさを感じられる1冊です。そしてなによりポルトガルらしさにあふれた物語です。サウダージ、海、ワインはまさにポルトガルを思わせてくれます。

電子書籍になっていて、簡単に低価格で手に入れることもできます。ポルトガル語を読める方は、ぜひ手に取って、ポルトガルらしい1作を、こころ温まる1冊を楽しんでみてください(^^) 絵本ですが、文字も少なくはなく、40ページほどあったので、読みごたえは多少ある量かなと思います。



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