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果たしてこれは、進化、なのか


大事なもの、を忘れた気がする。

どこに、何を、どうして、がわからないのだから、気のせいのような。
でも確かに、落としてしまって。気がついたらいなくなっていたんだと。
思ったんだよ。

それは、環境に適応し小さくなってしまった、うまい棒、にも似ているかもしれない。
値上がりとともに、10円のまま販売され続けるために、彼は小さくなることを望んだのだ。お菓子が小さくなるなんて、退化だ。なんて決めつけて、怒り狂うには少し早いんだ。ちょっと待ってくれ。

確かに、大きな姿を保つために20円で販売されていたとしたらどうだろう?
子供達はうまい棒を選ぶだろうか。自分がリコーダーをランドセルにぶら下げていたなら、果たしてスナック菓子に20円もかけただろうか。
もう10円も出せば、大好きなラムネのお菓子だって買えるんだ。
2本買えば40円のうまい棒なんて、僕は買わない。

とかんがえてみたら、体を小さくした彼は進化をしたのだということだ。

では、僕はどうなのだろうか。

忘れ物をしてきたような感覚が拭えないまま、体だけが完成されていく。少しは世間様の役に立てるよう、写真屋として働けるようにはなったのかもしれない。えぇ、そうなのかもしれない。

だとしたら、こう考えるのはどうだろう。
忘れ物をすることによって、今の自分ができあがっている。
だから、何か物足りない、とか。
ちがう、こうじゃないんだ、なんて、思っているのが、甚だおかしいのだ。
だから、僕は進化、したのだとか、そんなくだらないことを考えているのだ。

人として、成長するなら、忘れ物をしてきてはいけない。
そんなこと、先生も親も、近所に住んでいた白い猫の飼い主も教えてくれていないのだ。
忘れ物をしていたと知っていても、気付かないふりをして、いつしか忘れていく。大人には覚えなきゃいけないこと、たくさんあるもんね。わかる。
法律上では大人になって、3年も経ったから、少しだけは、首を縦にふることを許してほしい。

と、考えるならば

ミラーレスは一眼レフの進化のカタチなのだろうか。
なんだか、忘れ物をしている気がするんだ、世間。
技術的な話なんか、やっぱりわからない。技術屋さんに比べれば、悲しくなってしまうほど、機械の仕組みについてだとか、赤子のようなことしか言えない。だから、踏ん反り返って、それはちがうのだ。なんてこと大声で言えたりなんかしない。


僕は一眼レフもミラーレスも好きだ。どちらも、愛している。
だから、僕が生きている間は、どちらも仲良くいてくれよ。売り上げの領土とかそんなんで喧嘩しないでくれよ。愛しているぜ、カメラちゃん。

そういえば、ぼくは小学生の頃、忘れ物ばかりする、アホウだった。


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