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「cakes note FES‘18」2日目レポート① #cakesnotefes

誰もが創作をはじめ、続けられるように。そんなテーマを掲げ、6月29日、30日の2日間にわたって開催した“cakes note FES” 。今回は2日目午前中のレポートをお届けします。

朝一番に登壇したのは、6月よりnoteでコミュニティ・マガジン「店舗メディアの作り方」をスタートさせたNews Picksコミュニティマネージャーの最所あさみさんと、ビジネスモデル図解がnoteで話題を集め、ビジネスモデル図解制作委員会を立ち上げたチャーリーさん。テーマは「コミュニティ運営の秘訣」。

「60〜70%の記事を毎日書き続けている」という最所さんはnoteを書くとき、「誰にどうやって届けて拡散してもらうか」までを想像しているそう。「わらしべ長者理論」で、“すごい人”に拡散してもらえれば、小さなバズが起き、見てくれる人の幅が広がり、クラスタが形成されていく。そこで“一発屋”で終わらせないためにも、「この人が書いているものを読みたい」と思ってもらえるものをコツコツ量産していくことを意識しているのだとか。

noteで有料コミュニティをはじめて1ヶ月、感じているメリットは、文脈を共有している人たちが集まる場所なので、発信がしやすいこと。有料コンテンツをそのまま届けられること、メンバー全員がnoteユーザーなので、“いい人”が多く、感想やレポをnoteでアップしてくれること。

ビジネスモデル図解制作委員会を立ち上げ、チームで毎日図解を制作し続けているチャーリーさんは、「活気づくコミュニティに必要な条件」として、下記の3つを掲げています。

1.導入の質を上げる(説明会を3回開催)
2.定着の質を上げる(チームを編成しフローワークを徹底)
3.成果の質を上げる(アウトプットの型を決め、公開)

活気のあるコミュニティからは、次のスターが生まれる! ということで、ビジネスモデル図解制作委員会のメンバーであるきょんさんが図解した「サピエンス全史図解」はチャーリーさんを超えるバズを生んだとか!

あっという間に時間が過ぎ……

続いて登壇したのは、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さんと、クッキー屋「SAC about cookies」経営者・サクちゃんさん。

緊張をほぐすためにひとりビールを飲む林さん、その姿にサクちゃんさんがつぶやいた「かわいい……」に反応し、「知っていますか? 女性が男性にいう『かわいい』は、『寝てもいい』っていう意味なんですよ!」と熱弁。トークはどの方向へ……? 夜……?(笑)と思いきや、ちゃんと、「はたらきながら、書いて、生きること」についてたっぷり話してくれました。

バーの営業前の夕方、人にも会わずネットにつながらない時間をつくって文章を書いているという林さん。パソコンから1日30分ほど時間を決めてチェックしてはいるけれど、無闇にSNSを見ないため携帯電話は持っていないのだとか(なんと1997年以来ずっと)! ネタはバーに来るお客さんとの話をその都度メモしてためているそう。書き続けるコツは、歯磨きと同じように、書かないと落ち着かなくなるところまで習慣に落とし込むこと。

自らルールを課す林さんとは対照的に、サクちゃんは、ルールは課さない。「バズる」という言葉も現象も知らないまま、「誰も見ていない」と言い聞かせて書き始め、自分がしてきたことや考えてきたことを中心に、なんでもいいからとにかく毎日書いた。特別ルールは設けていないけれど、何を書かないかは徹底的に意識している、と言います。

林さんは「bar bossa林伸次の毎日更新日記と表では書けない話」、サクちゃんはDrゆうすけさんと「月刊・自己肯定感」というnote有料マガジンを公開中です。林さんのnote有料マガジンには現在、月額300円で600人のフォローがいるとか! 

トークの終わりには、林さんの恋愛小説の刊行の発表が! ベストセラーになるために1年半かけて16回も書き直したという渾身の小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』(幻冬舎)は7月12日発売です!

続いては、cakesで連載を持つ、スープ作家の有賀薫さんと、「ポルトガル食堂」主宰の馬田草織さんと、作家・料理化の樋口直哉さんのお三方が登場!

昼からビールで乾杯! と同時に始まったトーク。「料理を伝えるということ」をテーマに、それぞれがレシピを書くときに心がけていることや根底にある想いを語ってくれました。

2000日以上スープをつくり続けている有賀さんは「読んで終わりではなく、つくってほしいから、簡単なことも、細かく丁寧に伝えている」。たとえば「大葉」と「青じそ」の違いがわからないような料理初心者にも寄り添えるようなレシピを意識していると言います。

ポルトガルワインに合うおつまみレシピを教えてくれる馬田さんは「疲れて帰宅した時でもつくれるような、シンプルなレシピを心がけている」。「食べることで身体ができているからこそ、生きる力として、自炊が苦なくできるように」そんな想いを持ってレシピを共有してくださっています。

ごはんの炊き方など基本の調理を科学的に伝えてくれる樋口さんは「自分の主張やいわゆるレシピよりも、原理原則やエビデンスに基づいたものを読みやすく伝えることを意識している。時代に合わせてレシピを発信する必要がある」と言います。

それぞれにとって「料理は誰かに宛てた手紙のようなもの」だとか。

話を聞いていたらお腹が空いてきましたよ。お三方は今回、このFESのために、オリジナルメニューを用意してくれました! じゃ~ん!

有賀薫さんの『塩豚と大根、麦茶のポトフ』
麦茶が出汁になるなんて! ポトフは冬に食べるイメージだったけれど、麦茶効果なのか、さっぱりしていて、夏の暑い日にも箸が進む。素材の旨味が最大限引き出された和風のやさしい味が心とからだに染みます。ごまの香りと食感もいい! 誰かがつぶやいていたように、こんなスープがつくれる人と結婚したいです。

馬田草織さんお手製『ポルトガル式ポークサンド』
バケットに肉!という究極のサンドイッチ。日本にはなかなかないポルトガルならでは(?)のシンプルな組み合わせ。ポルトガルのB級グルメだそう。ワインビネガーの酸味とガツンと効いたにんにくが食欲をそそり、冷えたビールのお供にもってこい!な逸品。がぶり!といただきます。

樋口直哉さんプロデュース『チリコンカーン(トルティーヤ付き)』
スパイスが練り込まれたバターで仕上げたマイルドなチリコンカーン。味の決め手はネット上ではまずいと噂の「マールマイト」という酵母エキス。樋口さんいわくこの調味料が旨味を引き出すのだとか。唐辛子ソースも味を引き立ててくれます。チリコンカーンに添えられるのはnoteでも話題の「究極のマッシュポテト」。なめらかすぎて口のなかで溶ける。ゆうこすが登壇時にずっともぐもぐし大絶賛していたのは、このチリコンカーンです(樋口さんのnoteでレシピ公開中)

料理はすべてワンコイン! 会場では、カリ〜番長・水野仁輔さんの『ファイナルカレー』も大人気でした。

お腹が満たされたところで、2日目の前半最後は、第2回 cakesクリエイターコンテスト授賞式

ご応募いただいた9396点の作品を、7人の編集者が、ひとり約1300記事を読み、【入選】【佳作】【note賞】合わせて、26作品の受賞作品を選びました!

審査のポイントとなったのは、「読者を意識して書かれていること」、「特殊な環境に身を置いていること」、「圧倒的な文章力があること」、「人の役に立つこと」、「突き抜けた狂気があるもの」。

受賞作品はこちらからご覧いただけます。

まだまだ、ここまででお昼すぎ! 午後のレポートに続きます。


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