「創作することがたのしいから」マンガとイラストを描く ながしまひろみさん#noteクリエイターファイル

noteで活躍するクリエイターを紹介する #noteクリエイターファイル。今回は、マンガやイラストを描くながしまひろみさんにお話をお聞きしました。

ほぼ日刊イトイ新聞で連載し、その後書籍化された『やさしく、つよく、おもしろく。』や、cakesで連載中の「鬼の子」。あたたかな余白のあるながしまさんの作品に触れると、いとおしい、おかしい、せつない、懐かしい……自分のなかにあるいろんな感情と出会うことができます。

それまでプロとしてマンガ作品を発表したこともなければ、マンガ家を目指していたわけでもなかったというながしまさんの作品は、どんなふうに生まれているのでしょうか。

ほぼ日の塾で創作してみたら、たのしくて

ながしまさんがマンガを描き始めたきっかけは「ほぼ日の塾」でした。当時メーカーでデザイナーをしていたながしまさんは、会社の仕事に活かすために、「ほぼ日の塾」に1期生として参加。

「会社のチームをまとめていかなくちゃいけないと勝手に思っていて、外で学ぼうと、いろいろ講座を探していたんです。ほぼ日さんは昔から好きなので、何かつかめるかもしれないと思って参加しました。その過程で、自分で創作してみたら、すっごくたのしくて。会社の後輩からしたら、“先輩、何やってるんですか?”って感じですよね(笑)」

ほぼ日の塾でコンテンツづくりについて学び、自ら創作することのおもしろさを知ったながしまさんは、自由課題として、ほぼ日の基本姿勢「やさしく、つよく、おもしろく。」をテーマに、マンガを創作。

この作品が、ほぼ日社内で評判となり、連載がはじまります。糸井重里さんの言葉を発想の糸口に、小学生のゆきちゃんとお母さん、クラスメイトたちの何気ない日常を描いた小さな物語。

じぶんのなかの、こどもと大人が、助け合って進むんだぜ。
(『ぼくの好きなコロッケ。』P.121より)

「糸井さんのこの言葉がすごくいいなあと思って。自分のなかにいる、こどもと大人を描きました」

デザイナーの仕事と並行して2年間、一つひとつ丁寧に描き続けた短編は、インターネット上でじわじわと広がって、読者の声に後押しされるかたちで、1冊の本になりました。

「ほぼ日の塾に通っていなかったら、マンガを描いていなかったから、“ありがとう”という気持ちでいっぱいです。これまでなかなか言葉にできなかった思いをかたちにして、伝えたときに、応援してくれる友だちに出会えたこともうれしかったです。ほぼ日の塾の同期は今でも仲良しですね」

Twitterとnoteから生まれた「鬼の子」

ながしまさんがnoteをはじめたのは、ちょうどほぼ日の連載が終わる頃。ほどなくして、Twitterにほぼ毎日あげていた2コママンガをまとめた「鬼の子 #1」が「cakesクリエイターコンテスト」で入賞、cakesでの連載が決定します。

「節分の日に、ゆきちゃんの家に鬼の子が遊びにきたらどうかなと思って描いたんです。そしたら評判がよくて、おもしろそうだなと物語を発展させました。鬼の子、つまりちょっと人とは違う、外れた子というのは、自分にも重なるところがありますね」

「鬼の子」は第一話の公開から、SNS上で話題に。ほとんどの感想に目を通しているというながしまさんは、その影響も受けながら、物語を進めていると言います。

「みなさんの感想が次の展開のヒントになることがあります。当初は物語の先まで見えていなかったので、思っていた以上にみなさんが深読みしてくださって、どうしよう、やばいぞやばいぞ、とプレッシャーも感じていました。そもそも長編マンガを描いたことがなかったので。でも今は、なんとかなるだろう、大丈夫だと思えています」

そう思えるようになったのは、感想をくれる読者のみなさんと、編集者の存在も大きいそう。

「cakes編集部の中田さんが話の順序や場面転換など、アドバイスをくださって、本当に助かっています」

編集者とは筆を入れる前のネームの段階から、物語をどう展開するか、話し合いを重ねています。

「鬼の子は外を向いて描いているようなところがありますね。物語がどこに行き着くのか、何話まで続くのか、私にもわかりません。なんとなくは決めているんですけど、決めていないこともあるので、編集者さんとのやりとりやみなさんの反応によっても変わってくると思います」

子どもの頃と同じように創作をたのしむ

デザインの仕事を通じて絵を描くことがあっても、“自分の絵”を創作したことはなかったとながしまさんは言います。

「デザインの現場では、おしゃれで馴染むものを求められることが多かったので、封印していたんだと思います。でもこの前、小学校の文集を見たら、絵のタッチが今とほとんど変わっていなくて驚きました」

子どもの頃と同じように、純粋に自分がたのしむことから創作を始めたながしまさん。

「今も変わらず、やっぱり創作はたのしいですね」

「マンガやイラストを描くことは自分でも思ってみなかったことで、今でも3日に1回くらいは、“私、何やってるんだろう?”って思いますね(笑)。自分でも、この先、どうなるのかわからない……」

糸井さんがTwitterでこんな言葉をつぶやいていたけれど、本当にながしまさんは、自分の運命のようなものとまっすぐ、たのしく、向き合っています。

これから先、どうなるかわからない。でもきっと、ながしまさんが創作をたのしんでいる限り、私たちは作品と出会うことができる。そのことがたのしみで、うれしいのです。


■クリエイターファイル
ながしまひろみ

マンガやイラスト描きます。
ほぼ日「やさしく、つよく、おもしろく。
cakesにて「鬼の子」連載中です! 
note : @nagashitake
twitter : @nagashitake
読んでいるnote : 古賀史健さん、仲曽良ハミさん、トキワセイイチさん
「古賀さんのnoteを読んでいたことをきっかけにnoteを始めました。仲曽良さんとトキワさんは、クオリティも頻度も高く更新を続けていらっしゃるのがすごいなあと思います」byながしまさん

text by 徳瑠里香 イラスト提供:ながしまひろみ

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note編集部

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