2018 J2第40節 松本vs東京V

長かったJ2もあと3試合。今節は東京Vとの緑ダービー

予習

数字の上では攻撃よりも守備に特徴がある東京V。被ゴール2位、被シュート決定率2位と堅守が光る。失点パターンもどれがウィークポイントというものはなく安定感が感じられる。ただ攻撃の方はシュート15位、ゴール9位とらしくない感じはする。これがロティーナ監督のサッカーなのだろうか。それでも攻撃陣の顔ぶれは豪華でドウグラスビエイラ、泉澤、レアンドロとJ1クラスが並び侮れない。

試合結果

試合内容

シャドーに大然とセルジーニョが復帰。代わりにこれまでゴールを守ってきた守田が大分戦の負傷から欠場で今節のGKは村山。DFラインも変更があり飯田がベンチスタート、左から安川、橋内、今井の3CBでスタート。東京Vの方も変更があり433の3トップが左から泉澤、ビエイラ、林。

序盤は松本の優勢で進む。大分戦の反省からか積極的にボールを進める松本だがどちらかというと、きっちり451のブロックを作る東京Vがあまり攻撃に出てこないことが松本優勢の理由。松本の攻守の切り替えが早く、ボールロストしてもすぐさまマイボールにし返す集中力の高さが東京Vに攻撃のチャンスを与えない試合運びができたことも理由に上がる。それでも東京Vの元気のなさは少々意外で「こんなチームだったっけ?」と首を傾げそうになる立ち上がりだった。

試合が動いたのは36分、松本が得たFKからだった。岩上が蹴ったボールは鋭く落ちながら高崎の元に。それをDF香川が前で触りクリアしようとしたもののゴールに吸い込まれオウンゴール。ラッキーな形で先制に成功する。この時、ボールに触っていない高崎のドヤ顔のせいで高崎のゴールとして場内アナウンスされることになる。

これはいかんと攻撃に転じる東京Vだがこれといったチャンスもなく前半は終了する。

後半に入って松本はメンバーチェンジ、安川に変えて飯田を投入する。これで3CBの並びは左から橋内、飯田、今井となる。この早めの交代に試合後のインタビューに措置町監督もこう答えている

Q:後半開始時から飯田真輝の投入した理由は?
「それはちょっと言えないですが、飯田はいつもどおり元気にやっています」

また東京Vも52分にメンバーチェンジ。リヨンジとレアンドロを投入して攻撃の圧力を高める。東京Vの攻撃は左サイドのMF泉澤の突破と松本ボランチの脇にあるスペースを攻略にあるようだった。特に泉澤の突破は質的優位で殴れるため何度も試していたが、この試合の隼磨と今井は守備が素晴らしく、MF泉澤にほとんど仕事をさせなかった。

またボランチ脇については下の図を見るとわかりやすいが最近の松本の守備は5バック+5角形で構成されることが多い。その際にボランチの脇と逆サイドは空きやすくそこにボールを通された場合はシャドーの選手がボランチの隣にまで引いて54のブロックを形成する。そうなるとかなりDFラインは低くなり押し込まれてしまうのだが丁寧に跳ね返すことでシュートまでいかせない守備ができていた

両者共にチャンスとピンチを作りながらもネットは揺れることなく後半アディショナルタイム4分を迎える。東京Vも時間がないということでパワープレイに出る。FWビエイラとMFリヨンジの長身プレイヤーにハイボールを送るものの飯田が跳ね返し、橋内が体を寄せて飛ばせない守備で1点を守り抜き大事な試合で勝ち点3を得た。

重要な試合で勝利を得たとはいえ選手のコンディションはいいとは言えない。大然もトップスピードで走る回数は少なく、セルジーニョのキック精度は低くどこかに故障を抱えているらしい。橋内も両足にテーピングをしており痛々しい。それでも高崎や隼磨はいつも通りのパフォーマンスを続けており飯田も元気だ。

裏の試合で大分が横浜FCに負けたため再度首位に復帰。あと2戦、勝てば昇格を決めれるところまできた。最後までやりきって有終の美を迎えて欲しい


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