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暈(かさ)

2、3週間ほど前の話なのですが、友人を駅まで送り届けるために2人で歩いていたら、友人が空に虹が出ているのを発見しました。

一緒に眺めていたら、ただの虹ではなく、虹が太陽の周りを輪になって囲んでいることに気が付きました。

以前、以下の記事でも少し書きましたが、「暈(かさ)」と呼ばれる、大気光学現象ですね。

※ハロ、ヘイロウ、日暈(ひがさ、にちうん)、白虹(はっこう、しろにじ)と、様々な呼び名があるそうです。

雲放電:https://note.com/noteppei_mori/n/n47a9e2cccf79

ちなみに、太陽ではなく月の周りに「暈(かさ)」が発生することもあるらしく、月の周りに現れたものは「月暈(つきがさ、げつうん)」と言うそうです。


日暈が発生する原因

日暈(ひがさ)が発生する原因は、「氷の粒による光の屈折」だそうで、巻層雲(けんそううん)という、高い場所にあらわれる雲があるときに発生しやすくなるとのことです。

巻層雲(けんそううん)は氷の粒で構成されたもので、薄雲(うすぐも)とも言われるそうなのですが、この巻層雲が太陽を覆うとき、光が氷の粒にぶつかることで、光が屈折や反射をして、日暈(ひがさ)が発生するそうです。 

ちなみに、日暈(ひがさ)が発生すると、雨が降る前兆だということです。

巻層雲が発生しているということは、低気圧や前線が接近している証拠であるため、雨が降る確率が高いそうです。

今までは、「キレイだな」「ラッキーだな」くらいにしか思っていませんでしたが、今度からは「このあと雨が降るかもな」ということも考えて行動するようにします。


白虹貫日

日暈(ひがさ)に関する言葉で、「白虹貫日(はっこうかんじつ、はくこうかんじつ)」、または、「白虹(はっこう)日(ひ)を貫(つらぬ)く」という言葉があるそうです。

昔の中国では、「白虹」つまり「日暈(ひがさ)」が空にあらわれることは、兵乱の兆しとされていたとのことです。

理由としては、白い虹を兵の、太陽を君主の象徴と解釈することによって、兵乱が起こり、君主に危害を加える予兆とされたからだそうです。

司馬遷 (しばせん)の『史記』には、「白虹日を貫けり。太子畏ぢたり」と書いてあるそうで、これは「燕の太子丹(たん)の臣、荊軻(けいか)が始皇帝暗殺を謀った際、白い虹が日輪を貫き、暗殺成功を確信させたが、それでも丹は計画の失敗を恐れた」という故事だとのことです。


同じ現象を見ても、「キレイ」「ラッキー」というポジティブなことを考える人もいれば、「不吉だ」ということを思う人もいたり、「雨が降りそうだから早く帰ろう」という現実的なことを考える人もいると思います。

これは、時代や国や地域による文化の差もあれば、個人個人の捉え方の違いによるものだろうなとも思います。

僕自身は、物事を出来るだけポジティブに捉えて、具体的な行動に着地させていきます。


森哲平

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