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僕の本がやたら楽天Koboで売れ始めたので、その原因を勝手に考えてみた

楽天Koboの自己出版サービス「Kobo Writing Life」(以下KWL)では、毎月1回売り上げレポートを登録者に送付している。

その月も確かにレポートが来た。しかし、ダッシュボードの売り上げはびくともしなかった。そんな分かりきったことをいちいち確認するなんて…と思ったのだが、なぜかその日は久々に売り上げデータのエクセルをダウンロードしたのである。

!?

あれれ~? おかしいぞ~??

そう、ダッシュボード上と売り上げレポート上の数字が全く異なっていたのである。しかも、レポート上の数字は「わりと売れている」ことを示しているのだ。

久々に拙著の販売ページを確認したところ、なんとランキングに出ているわレビューもついているわで良いことずくめである。

一体全体、何が起きているんだ???

……楽天のカスタマーセンターに問い合わせたところ、「ダッシュボードの故障が長引いている」という返信がきた。よって、売上データの数字が正しいことも示された。

って、おーい! ダッシュボードばかり信頼しちゃったじゃないかー! 販売機会の損失だー!(涙)

そんなこんなで、こんばんは。日本初のKWL作家を目指す僕こと和良拓馬です。

色々うっかりしてしまいましたが、本が沢山売れているというのは大変ありがたい話です。お買い求め下さったみなさま、ありがとうございます。

そして、KWLの売上レポートはまめにチェックしましょう。

売れているというのは良い話なのですが、その一方でこんな疑問も湧いてくるわけです。

なんで楽天Koboばかりで売れるんだ?

私の作品は楽天Koboだけでなく、KindleストアやBOOK☆WALKER、BCCKSでも販売しております。いわゆるマルチストア展開です。そして、売上ダッシュボードはマメにチェックしています。

「他のストアで売れているのに、何で楽天Koboは売れないんだろう?」という状態でしたら、多分気がついていたかもしれません。ですが、現状拙著の売上は上記3ストアだとどれもトントンで売れてないのです。BOOK☆WALKERは若干良い数字を叩き出していますが。

他のところがダメなのに、何で楽天Koboだけ良いのか?

その原因も考えなければならないでしょう。

さて、この表が2016年1月から9月までの販売グラフです。棒線が印税金額で、折れ線が冊数となっております。

具体的な数字については言及を避けますが、まあ、2月の数字を基準にすればわかるやろ?←

第一四半期が散々だった一方、5月以降から急激に売上が上昇しているのがわかります。その時に何をしていたのか? を振り返ると

・5月:本の価格改定 「ラグビー選手になりたかった」を税込み201円に値下げ。同時期に「クーポンとの相乗効果がある」という意見に乗っかり、「ウマが逢う話」を101円に値上げ(なんと、以前は88円で販売していたのです)。

・6月:新作「本日、応援日和」を発売。こちらも201円に設定。

・7月:だいたいこの時期にダッシュボードが壊れる

・10月:発覚

……という流れとなっております。

以上のことから「何で僕の本が楽天Koboで売れているのか」を考えると、以下の仮説が考えられる訳です。

①値段をクーポン仕様にしたのが良かった

楽天Koboではある一定の条件を満たすと100円ないしは200円のクーポンが配信されます。また、それらの使用条件は「クーポンより1円以上高い金額で購入する」というものです。故に、本の単価が101円以上ならばクーポン適用対象になるわけです。

自己出版業界では以前からよく言われてきたことですが、やはりクーポンの効果というのはとても大きいです。Kindleでは99円が最大の利益を生み出す値段ということでもてはやされましたが、ところ変われば響く値段も違うということなのでしょうね。

②楽天がスポーツとの親和性が高い場所だった

ですが、①の理由だけでは「なぜ楽天Koboなのか」を説明できないところもあると思います。それを探る鍵が「楽天」とスポーツの関係性だと考えています。

スポーツファンにとってはご存じの方も多いと思いますが、楽天は野球チームとサッカーチームのメインスポンサーとして事業を展開しています。また、地方競馬の馬券もネット販売しており、このサービスが厳しい情勢だった地方競馬界を潤しているのも事実です。

つまり、スポーツ事業を運営している→スポーツファンが楽天のサービスを使う→その中にKoboのサービスを使っている人がいる→僕の本を発見する(買う) ……そんな流れがあるのではないでしょうか。

確かに売場の特性というのは以前より叫ばれていたことであり、「Kindleでは自己啓発」やら「BOOK☆WALKERはラノベ」などのフレーズはよく耳にするところです。楽天Kobo全体の売上構成比は調べてないのでわかりませんが、他よりも「スポーツ本が売れている」という説は大いにありうるのではないでしょうか。

というわけで、色々と要因を考えて参りました。

KDPやBWインディーズと比べると陰の薄いKWLですが、やり方やジャンル次第では鉱脈があると実感した次第です。あとは販売店側がどう考えているかというのもありますが……。

今回の件が契機になった訳でもないのですが、僕は引き続きマルチストア販売の方向性を探ってみたいと思っています。Kindle Unlimitedの流れにも試しに乗ってみたいのですが、最終的には「KDPセレクトが切れたら多販路での販売」といった具合になりそうです。

まあ、色々思うところはありますが、まずは次回作を考えないといけませんね。ではでは…

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どうもです。このサポートの力を僕の馬券術でウン倍にしてやるぜ(してやるとは言っていない)