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成長する人とそうでない人

新年明けましておめでとうございます。
年の初め、「成長」をテーマに書いてみたい。これまで、たくさんの新入社員、若手社員を見てきた。今は、多くの学生と接している。30歳くらいになり見違えるように成長している新入社員。大学4年生になりひと回りもふた回りも大きくなった学生。一方、そうではない人もたくさんいる。成長していく人とそうでない人の違いはどこにあるのか?3つの行動特性に整理してみた。

1.ストレッチする
成長する人は、自分に適度な負荷をかけている。いつもプチ・チャレンジをしている。一方、成長しない人は、いつも安全地帯にいる。自分のできることを、いつものやり方で、いつもの仲間とやっている。居心地はいいが成長はしない。オリックスに勤務していた時、新任管理職研修で宮内CEO(当時)は、いつも同じメッセージを伝えていた。よく部下を観察して、適度な負荷の仕事を割りふりなさい、と。部下の能力が100だとして、110~120くらいの適度な負荷をかける仕事を与える。そうしたら、部下は成長するはずだ。一方、100の能力の人に80の仕事を与え続けていたら、いつかその人は80の能力の人になってしまう。しかし、能力を大きく超えるような150の仕事を与えてもだめだ。そうすると部下はつぶれてしまう。そうおっしゃっていた。人生の学びと成長は、コンフォートゾーン(安全地帯)を少し出たストレッチゾーンで起きる。筋トレと一緒で、適度な負荷が成長をもたらすのだ。

2.自分の時間とエネルギーを、「いま、ジブン」に注ぐ
突然ですが、皆さん、自分の時間とエネルギーをどこに注いでいますか?
以前NHKスペシャル「キラーストレス」で、人は起きている時間の46%で、目の前のことではなく、「過去」か「未来」のことを考えていると言っていた。そして、その「意識のお散歩状態」と言える時間の多くで、「過去」のことを考えては後悔し、「未来」のことを思い浮かべて不安になっているそうだ。これが、現在人のストレスの根源だ。思い当たることは多々ある。「何であんなこと言っちゃたのか、しちゃったのか」と過去の言動を思い浮かべては後悔し、「あっ、やべえ、明日プレゼンの準備しないと」とか「この報告書、書かないと」と未来のことを考えては不安になっている。よく、「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分と未来だ」と言われる。まさしくその通り。変えられない他人や過去にどんなに時間とエネルギーを注いでも、ムダだ。そこは、受け入れるか、あきらめるしかない。そして、自分の時間とエネルギーを「いま、ジブン」に注ぐ。「言うは易し行うは難し」の典型だが、大切な原則だ。成長する人は、自分が変えられる、コントロールできる「いま、ジブン」に自分の時間とエネルギーを注いでいる。

3.やっていることを楽しむ(Play)
上の2つは、これまでの経験を通して実感したこと。3つ目はこれからの時代に必要な要素として推したい。第四次産業革命が進めば、「正確にする、速くやる、ブ~たれず作業すること」は、AIとロボットがやってくれる。というか、AIには敵わない。一方、人間しかできないことの一つは、0から1を生むこと、構想することだ。そういう時代には「楽しむ(Play)」の要素が欠かせない。どなたの本か忘れてしまったのだが、働くことの意味合いが、レイバー(Labor)から、ワーク(Work)、そして、プレー(Play)に変化していくとあった。まさしくその通りだと思う。働くことは、「労働(Labor)@第一・二次産業革命」から「仕事(Work)@第三次産業革命」へ、そしてこれからは、「楽しむ(Play)@第四次産業革命」と変化していくのではないか。「仕事を楽しむ」と言うと、ナイーブなことをいっているオッサンだと思われそうだが、「楽しむ(Play)」は、働くうえでのキーワードになると確信している。今から約2,500年前に孔子はこう言っている。
これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。

新年に自戒をこめて。

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