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[基礎][式言語]文字列から余計な空白を取り除くには?

はじめに

データベースで数値等を集計する際に、問題となることが多いのが、表記の揺れ[表記ゆれ]です。例えば顧客リストの氏名欄に、「山田太郎」さんという顧客がいるとします。この名前に対し、ある入力者は「山田 太郎」と、苗字と名前の間にスペースを入れて記録しました。別の入力者は、「山田太郎」という風に、苗字と名前の間を詰めて入力しました。また別の入力者は、「山田 太郎 」と末尾に半角スペースを入れる、些細ではあるものの気付きにくい入力ミスをしました。こうしたバラバラの記録様式のせいで、コンピュータがこの顧客を同一人物ではなく、3人の別人の記録だと誤認するケースが、少なくありません。こうなると、集計とその後の分析は信用できないものになります。

対処方法は様々です。例えば、苗字と名前を二つのフィールドに分ければ、苗字と名前間のスペース問題を解消できると見込めます。しかしフィールドを二つにすると、入力が煩雑になることが懸念されます。

また「 山田」や「太郎 」など、前後に入ったスペースを自動的に除去することはできるでしょうか。今回の記事では、式言語の@Trim関数を用いて、余分なスペースを除去する方法を紹介します。

Step.1 @Trim関数で前後のスペースを除去する

前提として、何らかのアプリの原型を既に作成済とします。アクションボタンを押すと、@Trim関数を使って空白を除去した後の文字列と、そうでない文字列を比較できる、簡単なテストメッセージを表示する機能を作っていきます。

Domino Designerを開き、画面左の[ビュー]からこの記事では[all]という名前のビューを開きます。

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そして画面右側のアクションペインで右クリック[アクションの作成]を選び、「文字整形」という名前のアクションボタンを作成します。

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