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Vol.05 夢を語ると助けてくれる人が現れる…協賛&協力者の集め方〜「クラフトツーリズム」持続可能な地方創生〜

【はじめのご挨拶】
*前回から読んで下さっている方は飛ばしてね!

ひつじサミット尾州の発起人/実行委員会代表の岩田真吾です🐑

2021年10月30日(土)〜31日(日)開催予定の「ひつじサミット尾州」というクラフトツーリズム・イベントのPRも兼ねて、

「クラフトツーリズム」持続可能な地方創生
〜ひつじサミット尾州の紡ぎ方〜

と題してnoteを10回連載します!

【連載目次】
01. クラフトツーリズムって何?ひつじサミット尾州のケース
02. 始まりはいつも誰かに想いを伝えるところから
03. 類は友を呼ぶ…実行委員会の作り方
04. 回り道をしながら繋がっていく…参加事業者の集め方
05. 夢を語ると助けてくれる人が現れる…協賛&協力者の集め方◀︎今回の記事
06. 時流のどこに位置づけるか…メディアを仲間化する方法
07. 工場を「人」に変える…インフルエンサーの活かし方
08. わかりやすさと奥深さの両立…デザインのチカラ
09. 堅い後援を入れることでしっかりと…コロナ対策
10. やって終わりにしない為に…レガシーの残し方

遊びに来てくれるゲストの皆さんにはイベントをより深く楽しめるように、他産地でクラフトツーリズムをやりたい/やっている方には事業の参考になるように、未来の自分たちにとっては甘酸っぱい思い出(笑)として…頑張って書こうと思いますので、背中を押す感じでぜひハートマークお願いします!

最初の協賛は、地銀支店長の漢気から

最初は発起人11人が10万円ずつ出しあって、110万円で開催しようと思っていたひつじサミット尾州ですが、参加事業者も増えてきた中で、当初よりもやりたいことが広がっていきました。

例えば、企画当初は情報発信についてはコストを抑えて簡単なウェブサイトとSNSとPRだけで良いかと考えていましたが、地元の人に知ってもらうにはチラシやポスターも作りたいよね、とか。

また、イベント当日に会場をわかりやすくする為の幟(のぼり)や、スタッフであることをわかりやすくする為のオフィシャルマスクも欲しいよね、と。

さらに、「たくさんある工場をどう回ればよいかわからない」というゲストの声に対応するべく、イメージしやすい写真や動画を撮影したり、事前にファッションのプロによる推奨ツアープランを作成したり…やり始めたらきりがありません。

そして、そこには常にお金が必要となるのです。金策どうしようかな…と悩んでる中、普通に自社の資金繰り案件で、取引のある地方銀行の支店長とミーティングがありました。無事に融資の話も終わった所で、

「今、産地活性化の為にひつじサミット尾州というクラフトツーリズム・イベントを開催しようと思っていて…」

と、本題よりも(?)熱っぽく語ったところ、支店長から「素晴らしいと思います。銀行としてもぜひ協力させてください!本部の決裁は必要ですが、協賛もできると思います!」と申し出てくれたのです。

正直、それまで金融機関から協賛や協力が貰うという発想がなかったので、驚くと共に、とても心強かったことを覚えています。

この地銀さんの協賛が信用の土台となり、他の金融機関や地元有力企業から協賛をいただいたり、市の補助金も採択いただくことができました!

「ファーストペンギン」という言葉がありますが、何事も最初の一歩が一番勇気がいると思います。 支店長の漢気(おとこぎ)には本当に感謝しています。

ファーストペンギン
集団で行動するペンギンの中で、魚を獲るために、天敵がいるかもしれない海へ、最初に飛び込む一羽のこと。ペンギンの群れはこのファーストペンギンに続いて次々と飛び込んでいきます。
ここから、前例のないことに恐れず、リスクを取ってチャレンジする人のことを、敬意を持ってファーストペンギンと呼びます。

サウナピッチでトヨタMIRAIの無料貸出ゲット!

今回、工場見学以外の目玉企画の一つが、トヨタの水素自動車MIRAIの無料レンタカーでしょう。これは、ひつじサミット尾州が40ヶ所近くの分散開催なので、ゲストの会場移動をよりエコにしようという発想から生まれた企画です。

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【新型MIRAIで巡る尾州】申込サイト

ただ、相手は天下のトヨタさん…どこにどう話を持っていけば良いのか見当もつきませんでした。

そんな時、岐阜の長良川沿いでテントサウナをやる機会がありました。テントサウナの中で友人の1人にひつじサミット尾州の話をすると「俺の友だちに岐阜トヨタ自動車のアトツギがいるよ。今から来れないか、ちょっと聞いてみてあげる。」と言ってくれたのです!

たまたまタイミングが良く、岐阜トヨタ自動車のアトツギである加藤さんがテントサウナに来てくれました。サウナに入っている時間は5〜10分。エレベーターよりは長い時間はありますが、一発で心を掴まねばなりません。語りの熱さは、ロウリュウのせいだけじゃなかったと思います。サウナ後に長良川へダイブして、河原で一緒に外気浴している時には「わかりました。MIRAIが出せるように会社に交渉してみます。」と、加藤さんは言ってくれました。

後日談ですが、金融機関の協賛イベントだった…ということは社内決裁上かなり有効だったと伺いました。公共性の高い企画であるという証明になるとのことで、ここでも漢気支店長に心の中で感謝したのでした。

その後、大学同窓会の繋がりでNTPさんにお話させていただいたり、友人繋がりで岐阜トヨペットさんに紹介を受けたりして、一宮会場と羽島会場の2拠点で貸し出せるほど多くのMIRAIを無償協力いただけるようになりました。

この他にも、例えばスタンプラリーの景品として、

・岩田食品さん: 常温お惣菜
・菊一あられさん: あられ
・クリーンランド青山さん:石けん
・ソトーさん: 抗ウイルススプレー「MIMAMOR(ミマモ)」
・チェリオさん: レインボーライフガード
・中部電力さん: 木玉
・野田菓子舗さん: いちご大福
・和菓子いちのさん: 尾州どらやき
(五十音順)

を協賛いただいていますが、ほとんどが実行委員会メンバーとの横の繋がりでご協力いただけるものです。工場見学やワークショップを体験した上にこんな商品が無料でもらえるなんて…ひつじサミット尾州ってお得!(笑)

また、ロゴ入りマスクは実行委員会メンバーのササキセルムさんに格安で作ってもらったり、ロゴ刺繍をラカムさんに作っていただいたり、ロゴステッカー(ウメモトさん)や子ども向けの景品(堀商店さん)を名古屋のアトツギ繋がりで提供してもらったり…今回、数え切れない恩を頂戴しました。

単純な広告効果だけではこんなにも集められなかったと思います。今回の協賛協力集めで、改めて目先の損得だけでなく日頃からの関係性を大切にすることの重要性を実感しました。

産地を超えて、先輩たちにオンラインインタビュー

イベントへの直接的な協賛協力だけではなく「知見を頂戴する」という協力も多くいただきました。

特に助かったのが、先行事例である他産地の実行委員会の方々に話を聴かせてもらったことです。

とは言え、直接の知り合いはゼロ…ということで、「SNSを活用して友達の友達にお願いする」というわらしべ長者作戦を実施しました。

その結果、産業観光の先進事例である「燕三条・工場の祭典」と「鯖江・RENEW(リニュー)」、中部エリアで注目されている「関・工場参観日」、コロナ禍の中で第一回目を開催していた「八尾・ファクトリズム」の実行委員長や発起人、主要メンバーの方にオンラインでお話を伺うことができました。

共通していたことは、全ての方が約束の時間が過ぎても熱く語り続けてくれたこと(笑)

皆さん、はじめましての僕たちの相談に親身になって乗ってくださり、包み隠さず自分たちの経験を教えてくださりました。本当にありがたかったです。

僕が個人的に特に印象深かったのは…

工場の祭典
「僕たちのは参考にしない方が良いですよ。何年もの蓄積があっての今なので。」
RENEW
「『ひつじサミット』って言うのは良いね。今さら工場見学だけっていうのでは他に埋もれちゃうから特徴があった方が良い。あと、リアルでやることにこだわった方が良いよ。」
工場参観日
「最初からうまくいくことなんてないと思った方が良い。できなかったことができるようになるのが目的だって、私たちは捉えています。」
ファクトリズム
「従業員が意外に楽しんで、喜んで取り組んでくれた。心配するよりやってみた方が良いよ!」

これらがひつじサミット尾州の基本方針に大きな影響を与えてくれました。紹介してくださった皆さん、お話してくださった他産地の皆さん、本当にありがうございました。

他産地詳細

<しっかり整理して企画に活かしました>

次回「Vol.06 時流のどこに位置づけるか…メディアを仲間化する方法」では、多くのメディアに載せていただいた際に気をつけた点や工夫についてお話します!

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