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神戸人形

※神戸人形が誕生したのは明治中期から後期にかけてのこと。淡路の人形師によって創始されたといわれてきましたが、決定付ける資料はなく、古作品にみられる商標や神戸市で人生を過ごされた個人の随筆集などを手がかりに考えると、古い作者は、神戸長田の「野口百鬼堂」あるいは神戸の長田人者の参道筋で商店を営んでいた通称”長田の春さん”なる人物と考えられています。
※昭和初期には年間1万個を量産した「小田太四郎(おだたしろう)商店」が約60種類の人形をカタログ販売し、昭和天皇にも献上しました。この頃には「神戸人形」の名も定着しました。量産化を可能にしたのは、製造工程の分業化と、淡路・播州の木工職人技術の導入といった近代的生産体制の確立によるところが多いとのことです。
※とはいえ、昭和初期の神戸人形は一体が現在の金額で数千円と高価であり、もっぱら外国人観光客の神戸みやげとして販売され、チェコ・プラハ国立博物館にも収蔵されているとのこと。
※阪神大震災の影響と、後継者不在で近年市場から消えていましたが、2016年から人形作家・吉田太郎さん(47)が復活。ウズモリ屋という屋号で通販で販売されています。現在の価格は定番の「さけのみ」で9,900円から(2024年2月確認)となっております。
ウズモリ屋サイト http://www.kobotaro.com/kobedoll/index.html

文章は、KIITO:での展示、説明員のお話、毎日新聞の記事などを参考にしました。


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