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驚愕のウメバイス

今回は試合内容を細かく書き起こしてみました。ストリートファイターVをやらない人には何の事かわからず退屈な内容かもしれません。

試合中どんなやり取りがあって、どんな感情になってるか少しでも伝わればと思います。
ウメハラさんの驚きのアドバイス(ウメバイス)は必見です!是非ご覧ください。

あとこの記事を見てから第6節のアーカイブを見ていただくと、より楽しく試合をご覧いただけると思います。そこもよろしければ!

『第6節。国定戦』

第1セット。第2ラウンド開始

出だしは一方的だった。得意のイーグルスパイクには反撃を決められ攻撃をどんどん食らった。体力ゲージはみるみる減っていく。
やはり最強国定には届かないのか。

苦し紛れ、ウメハラさんに言われていた〝最強の行動〟を再び試してみた。

前回から引っ張って明かして来なかった最強の行動とは
『ジャンプ攻撃からの投げ』である。

それが最強?連続技でコンボを決めた方が強いだろ?ゲームを知っている人であればかなり拍子抜けしたかもしれない。
もしくは、確かにな!と納得した人もいるかもしれない。
投げとはキャラクター同士が密着している距離でボタンを2つ同時に押すと繰り出せる文字通りの投げ技だ。別に必殺技でもない。
ただジャンプ攻撃からの投げは初心者にはタイミングが若干難しく、多少慣れが必要である。

第4節前にウメハラさんはこう言った。

『ジャンプ攻撃からの投げが出来れば今のレベルでは最強の行動なんですけど』

僕はこの言葉だけを信じ、6節までジャンプ攻撃からの投げはタイミングを失敗しないように練習してきた。

ジャンプ攻撃からの投げが国定に決まる。
するとウメハラさんは
「そう!!それそれ!!!」
と興奮気味に声を発する。

やっぱり投げをやるべきなんだ!

この後は〝投げ主体〟の攻撃に変更した。

決まる。決まる。投げが決まる。

国定の体力ゲージをどんどん減らした。
あと2、3発決まればこちらの勝ちという所まで来た。

しかしさすがに投げを警戒され距離を取られてしまう。

投げは距離が近くないと決まらない。イーグルスパイクで近づきたい。だが、この時点で体力ゲージは反撃をくらったらKOする所まで来ていた。 迂闊にイーグルは出せない。

お互い近づけず何も出来ないお見合い状態が数秒続いた。
その数秒は僕にとってとてつもなく長かった。
イーグルスパイクは打てない。
近づこうにも警戒されている。

どうすればいい、、
何ができる、、

頭を高速回転して答えを導こうとしたが経験値の少ない僕に答えは出ない。

お互い様子見の時間が続く。すると後ろでウメハラさんが驚きの一言を発した。

「イーグル通ります」

通る?!一瞬耳を疑ったが言われるがままイーグルスパイクを放った。

すると。

通った。

イーグルスパイクが予言通り決まった。
そのままジャンプからキックを入れて第2ラウンドを取ることが出来た。

いやいやいや!何今の!怖いんですけど、、

当たり前だ。格闘ゲームにおいて行動が読めたらそんな最強な事はない。読むのは不可能だと言われている。もしかしたら膨大な経験や知識があれば、ある程度の行動を多少は読むことが出来るかもしれない。

確かに世界一のトッププレイヤーなら経験値は申し分ないはずだ。

しかしだ、あと一発反撃をもらったら負けるというこの状況。
緊張感マックスの大会本番の試合中、

「イーグル通ります」と

断言した。
言い切った。
それが見事決まった。

あまりの驚きに僕は相当、興奮していた。
衝撃のあまり次のラウンドは何を考えて戦ったのかあまり覚えてない。あっという間に負けた。
これで計2ラウンドを落とし国定に1試合目を取られた。

まずい、、
こっちが1試合目を先取した前回の第2節とは違う。
やはり勝てないのか、、

『第2セット。第1ラウンド』

あの手この手で攻めようと試みるが、ほとんどの技が決まらない。国定に反撃をもらい続け体力ゲージは一気に減った。
放送を見返すと
「ナガシマ焦りが見えるか?」
と実況で言われているが、まさにその通り。
焦りまくっていた。
何をしたらいいんだ、、
どうすれば攻撃が当たる、、

半分パニック状態の僕を見兼ねて、ウメハラさんはこんなアドバイスしてきた。

「イーグルが対策されてるんで打てないんですよ。なのでこのラウンド多分負けなんですよ」

試合中にあろう事か負けるとほぼ断言された。
しかしこれが、かえって良かった。

あー負けるのか。

現実を突きつけられた事で〝ヤバイ負ける〟という焦りが消えた。
そしてこの後のアドバイスはこうだった。

「負けると思います。けど何が通用するか試しましょう」

なんて冷静に次を見据えているのだ。

次に繋げる、、
やはりアレしかない。
ジャンプ攻撃から投げを試した。

投げは決まった。しかも連続でだ。負けるかもと言われたこのラウンドだったが、かなり国定の体力ゲージを奪った。

あと一歩、あと一歩届かずこのラウンドを落とす。

もう後がない。次のラウンドを取られたらこの勝負の負けが決定する。

しかし割と冷静だった。
やはり投げは通用すると確信出来たからだ。

『第2セット。第2ラウンド』

なんとこのラウンド。
ほぼ投げだけで勝ってしまった。
いけるかも、、
一筋の光明が差した。

『第2セット。第3ラウンド』

ラウンドを落とせば試合終了の後がない状態はまだ変わらない。

国定は投げを警戒し近づかせない作戦をとる。

(イーグル打って近づきたい、、)
こう考えている僕の心を読んだかのようにウメハラさんから、すかさずアドバイスが入る。
「イーグル警戒されてるんで、イーグルやめましょう」

なんと

あろうことか

僕はこれを聞き間違えた。

「イーグル警戒されてるんで、イーグルやりましょう」

〝イーグルやりましょう〟

こう聴こえてしまった。
イーグルをやりたいという気持ちが出すぎて都合のいい解釈をしてしまった。

やめろと言われた直後イーグルを放つ。
まさに暴走。
制御の効かないラジコン。
狂ったようにイーグルを放ち始めるナガシマ。

しかしたまたま、本当にたまたまラッキーが起きた。国定の反撃がほんの一瞬遅れてイーグルが連続で突き刺さった。

しかしウメハラさんはそういうラッキーを喜ばない。

すぐに
「イーグルやめましょう」

と優しめの圧をかける。

その後、連続技を決めることに成功し国定の体力ゲージをあと少しの所まで減らした。

近づいて投げたい。だが国定は警戒している。下手に近づけない。またお見合いが始まろうとしていた。

するとその刹那、
ウメハラさんが口を開いた。

「多分行っていいです」

行っていいです?
イーグルの事か!
イーグル待て状態をくらっていた僕は当然そう判断した。
すかさずイーグルを繰り出した。

当たる!
もういっちょ当たる!
KO!!!!

国定を倒し第2セットを掴み取った。

またもや予言イーグルが刺さった。
でも今回は断言ではなく〝多分行っていいです〟という物だった。
国定が反撃ミスしたのを受けて、このタイミングなら多分行けるとウメハラさんは踏んだのだろうか?
真意はわからないが、またもやアドバイス通り動いてラウンドを取れた。

イーグル止めたり、やらせたり、ウメハラさんには何が見えているんだ、、

結局イーグルスパイクはやるべきなのか辞めるべきなのか、よくわからないまま最終セットに突入した。

『最終セット。第1ラウンド』

お互いに少しづつ攻撃を当て合う。
近づいて投げをしたいが中々近づかせてくれない。
近づくためにイーグルを打ちたい。
僕はイーグルを放とうとした。
するとウメハラさんは強めの口調で

「その距離イーグル危ないです!その距離イーグル危ないです!!!」と二回連呼。

しかしその言葉に反応しきれずイーグルを放ってしまう。案の定反撃をくらった。

この強めの制止を僕はこう捉えた。
イーグル打つな!ではないんだ。
〝この距離〟だと打っちゃだめなのか。

やはりイーグル大好き野郎ナガシマ。
イーグルを辞めるという選択肢を選ばない。

イーグルを打ちたかった僕は少し工夫してみた。
遠くからイーグルを打つと見せかけてジャンプをしたり、棒立ちで前後に動いてタイミングを読ませないようにと、軽くフェイントのような動きを入れてみた。

戦いながらの苦し紛れの浅知恵だったが意外とコレが効いた。
イーグルスパイクが決まり始めた。
そして、なんとか危ないながらも第3セット目の第1ラウンドを取ることが出来た。

後がない状態から、あと1ラウンド取れば勝ちという所まで持ってきた。行けるかも

『最終セット。第2ラウンド』

イーグルや投げを決め少しづつ国定の体力を減らしていく事に成功。こちらが有利の状態で試合は進む。
行けるか!

しかし流石はビギナー最強国定。この土壇場でかなりの連続技を決めてくる。
あっという間に逆転KOさせられる。

フルセット、フルラウンドまでもつれ込んだ。泣いても笑っても次が最終ラウンド。

『最終ラウンド。最終セット』

最後の最後に僕が頼ったのは投げだった。
ウメハラさんが最強と言った投げ。

投げ、投げ、とにかく投げで攻め続け国定の体力ゲージを奪っていった。

ここでウメハラさんが一言。
「あと一回投げで勝てます」

もう投げに行くことだけに集中した。

近づこうとする。

もちろん相手も警戒している。

なんとか近づき投げを繰り出す。

しかし距離が若干遠い。投げを空振りする。
よほど投げたかったのか二回も空振りする。

次こそ
次こそ投げを決めたい!

相手の裏側にジャンプで回りこんだ。
密着状態でボタン同時押し。
見事投げが決まる。

KO。

なんとあの国定からまたしても勝利を掴み取った。

僕は「勝った!」と叫んだ。


またしてもウメハラさんのアドバイスで勝つ事が出来た。
驚くべきは4節前のアドバイスが第6節で生きた事。そして予言のようなアドバイスが次々と決まった事だ。

ウメバイス恐るべし、、

この日の感想はそれに尽きた。

第6節 おわり

今回の試合、振り返ってわざわざ文字にする程のレベルの試合ではなかったかもしれません。

ただウメハラさんのアドバイスをどうしても細かくお伝えしたかったので書きました。
試合中ウメハラさんがどこまで計算しているかは計り知れないですが、少しでもウメバイスを皆さんに感じてもらえたら嬉しいです。

今回はただの試合記録になりました。めちゃくちゃ思い出して書いたらいつもより時間かかりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

よろしければ、これを踏まえて第6節アーカイブご覧ください。

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