病院、書店、寄席

職場から電話がかかってくる夢で早く目がさめてしまった。まだ眠くて頭が痛いので二度寝。

10時から大学病院へ。先月で術後丸2年となるが、今年1月以来の造影CT検査。顎から首、胸の二箇所、15分ほどで終わった。結果は来週。
検査室がいつも寒いと思っていたが、機械を冷やすために冷房を24℃に設定して、風が機械にあたるようにしているのだという。言われてみれば、パソコンの比にならない精密機械だものな。

会計を待っていると、総務の人が「初診受付終了」の看板を出しに行く。自分の初診の時のことをちらっと思い出す。検査室の前で待つ人を見ても同じ感慨になる。

早く終わったので、行列が気になっていたラーメン屋で朝昼兼用の食事をとることにする。開店直前に行ったら既に3人並んでいて、開店すると次々と客が入ってきた。繁盛している。表面にラー油が浮いているので相当注意したつもりなのに、スープを飲んで二口目で本格的にむせる。すっきりとしたスープと、ほわほわとした麺の相性が良く、スープまで飲み干した。

いつもの書店を流す。書店員が書店員向けにスリップの駆使の仕方を書いた本がおもしろそうだったが、あまりに本気のノウハウ本でさすがに買わず。でもおもしろそうだったな。

寝不足が続いているのでそのまま帰るつもりでいたが、夫から寄席を勧められてその気になる。上野の鈴本演芸場で、三味線漫談の二代・立花屋橘之助の襲名披露興行があるという。今から行けばぎりぎり春風亭一之輔の出番に間に合う。

鈴本演芸場につくとちょうど一之輔の前の終わりかけ。平日の昼間というのにほぼ満席で、後ろから眺めると白髪の客が目立つ。

あまりにも眠くて、かなり寝てしまった。一之輔、柳亭市馬、立花屋橘之助以外は初めて見る。三遊亭歌奴は声がよくて器用な印象。柳家権太楼は漫談で小林幸子の「雪椿」を完唱。「一年経つのが年々早くなる。こないだマッカーサーが来たと思ったらもう十一月七日だ」っていうのがおかしかった。年配の客が多いせいか、「自分が学生の頃はバレンタインデーなんてなかった。チョコレートは駐留軍からもらうもんだ」などと敗戦ギャグをいれる。

襲名披露の口上を初めて聞く。門出を祝う空気があっていいもんだなと思う。一同で三本締めをした。

夏に行った寄席で、橘之助を襲名する前の三遊亭小円歌を初めて見た。最後に踊ったかっぽれが粋で、「小股の切れ上がった」という形容詞はこういう人に使うのだなと印象深かった。今日も最後に落語の「稽古屋」に出てくる増上寺かなにかの踊りを舞っていた。華のある芸人。

リニューアルした上野松坂屋に立ち寄る。ものづくりの街としてのカラーを打ち出しをしているらしく、職人の作った品物を売る店がいくつも出ている。地元の革製品の会社が売っている財布を買うことにする。今の財布を軽く10年以上は使っていて、いい加減新しいものを買いたいと何年もだらだらと思っていたのだった。気分が変わるといい。

帰宅して、洗濯、夕食。食後に編み物。

ほとり日記(http://hotoridiary.hatenablog.com)から転載

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?