5年じゃなくて10年だった(術後45ヶ月)

7時から仕事。午後から病院なので早いシフトに入る。
仕事で強いストレスがかかり、背中がこわばる。動悸もする。腹立たしい。

昼食を取らずに早めに退社し、15時に大学病院に到着。4ヶ月ぶりに行くと、受付のシステムが少し変わっていた。
外来の階に上がるエレベーターで入院中らしきパジャマ姿の男性と一緒になる。時間の経っていそうな顎のリンパの手術跡が見えた。

外来の廊下で待つ人たちには、若い人も歳をとった人も、一人の人も付き添いがいる人もいる。見た感じではわからないけど、腫瘍外来の曜日のはずだから、晴れない気持ちで座っている人も多いのだろう。

受付を済ませて歯を磨くと、じきに呼ばれた。
手術を担当したM医師が久しぶりに担当。いつも忙しそうで、私が席に着くとすぐに診察が始まるのだが、今日は何も言わずにカルテを繰っている。経緯を確認しているのだろうが、いつもよりなんとなくゆとりがある気がする。
視診、触診が進み、M医師は「何もないね」「何もない、ってのもあれだけど」とつぶやきながらカルテに入力する。
先日、HクリニックのK医師から、再発の有無の目安と言われていた5年が経った後も定期的に大学病院に通う必要があると聞いたので、M医師に確認する。
「一応10年は見せてくださいって言ってるんですけどね。notomさんのような型で、5年経って再発って見たことないけど」「最初の1、2年越えてから出るのもあまり見ないな」という。「型」というのは、病期が早かったとかそこらへんの意味かと思ったら、がんのできた場所、深さ、手術の内容、という意味もあるそう。病期以外の要素も大きいんだな。
通院期間が思っていたよりさらに5年延びることになるわけで、生命保険の無保険期間が延びるのかが気がかりだ。来年になったら調べよう。

4ヶ月後の次回の予約をとって終了。次回は術後4年を越えているのか。
いつもの歯ブラシを買い、会計を待ちながらLINEで夫にもろもろ報告。「何よりの誕生日プレゼントだ」と返信がきた。がん経験者も入れる保険のことも調べてくれた。「最後の治療から◯年」の「治療」と、定期検診の通院は別の扱いになるのだろうか。

病院敷地内のカフェでコーヒーとスコーンを買って休憩。先週参加した講習会の復習をする。

夜、夫と合流してカレーを食べる。じゃがいもがおいしい。
待ち時間に選挙の話をしている人たちがいた。

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