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デジタル通貨革命:ブロックチェーンvsポイントサービス

デジタル時代における通貨と報酬システムは、ブロックチェーン技術の台頭により大きく変わりました。本記事では、ブロックチェーン上のトークンと従来のポイントサービスを比較し、それぞれの良し悪しと使いどころを検討します。


従来型ポイントサービス:身近で使いやすい報酬システム

従来のポイントサービスは、特定の経済圏やプラットフォーム内でのみ使用可能な報酬システムです。

ポイントサービスのメリット

  1. 使いやすさ:特定のプラットフォームや店舗で簡単に使用できます。

  2. 低い参入障壁:新規ユーザーでも容易に理解し、利用することができます。

  3. 確実な報酬:利用に応じて確実にポイントが蓄積され、割引や特典に交換できます。

ポイントサービスのデメリット

  1. 使用範囲の限定性:ポイントは特定のプラットフォームや店舗でのみ利用可能です。

  2. プラットフォームのリスク:運営企業が倒産したり、システムがハッキングされるリスクがあります。

  3. 換金性の欠如:ポイントは通常、現金に換えることができず、限られた範囲でのみ価値を持ちます。

従来のポイントサービスの利点は何と言っても、ユーザにとって利用ハードルが低い点です。例えば、楽天ポイントの場合はユーザー登録すれば誰でも利用できます。楽天の経済圏内で様々なサービスや商品の購入に使用でき、普段のお買い物や楽天モバイルユーザーであれば携帯代でもポイント利用可能です。

ポイントサービス:誰でも参加可能なコミュニティ構築

私の運営する農業web3コミュニティでは、web3ウォレットを持たなくても参加できるポイントサービスを導入しています。Googleスプレッドシートで管理し、コミュニティに参加するだけでポイントが付与される仕組みです。たとえば、30ポイントを集めると会員証明書を30%オフで購入できるなど、利用者に優しいシステムを提供しています。

ブロックチェーンベースのトークン:新時代の取引手段

ブロックチェーン技術は、透明性とセキュリティを提供することで、デジタル資産の取引に革命をもたらしました。Web3ウォレットを介してアクセスされるトークンは、暗号資産やNFTの取引において重要な役割を果たしています。これらのトークンは以下のような特徴を持っています。

ブロックチェーントークンのメリット

  1. 透明性とセキュリティ:ブロックチェーンは取引の記録を公開し、改ざんが困難なため、高い透明性とセキュリティを提供します。

  2. グローバルなアクセス:インターネットがあればどこからでも取引でき、国境を超えた取引が容易になります。

  3. 分散化:中央集権的な組織に依存せず、ピアツーピアの取引が可能です。

ブロックチェーントークンのデメリット

  1. 技術的な障壁:ウォレットの設定やブロックチェーンの概念理解が必要で、初心者には敷居が高いです。

  2. 市場の変動性:暗号市場は非常に変動が激しく、投資リスクが高いことがあります。

  3. 規制の不確実性:政府の規制が未確立または変化する可能性があり、市場に影響を与えることがあります。

web3ウォレット:日本での普及の現状

web3ウォレットは、ブロックチェーン技術を活用したデジタル上のお財布であり、MetamaskやMagic Eden Walletなどが有名です。しかし、日本ではユーザー数がまだ2万人弱と限られており、その理由の一つにウォレットの作成や管理のハードルの高さがあります。初心者にとっては、これらの技術の利用は決して簡単ではありません。

ソーシャルトークンの活用方法は「コミュニティ貢献者」への報酬

Metagri研究所というDiscordを軸に運営する農業web3コミュニティでは、ソーシャルトークンを発行しています。

これは、コミュニティ内での活動に応じてトークンを付与し、特定の商品やサービスと交換できるシステムです。例えば、トークンを一定数集めると、トマト農家が作ったトマトと交換できるなど、市場にはない特別な価値を提供しています。

暗号資産発行の新たな可能性:合同会社型DAO

さらに、合同会社型DAO(分散型自律組織)を通じて、新たな形のコインを発行することも検討しています。金銭的価値を持つコインとしての暗号資産は金融庁の許可を得ることは難しいです。
一方、合同会社型DAOを通して暗号資産を通じた新たな資金調達や信用創造の手段として期待しています。複数のトークンの使い方を組み合わせることで、コミュニティの拡大につながると考えています。

まとめ

ブロックチェーンベースのトークンと従来型のポイントサービスは、それぞれに独自の強みと弱点を持ちます。発行者は自身のニーズとリスク許容度を考慮し、どちらのシステムを利用するかを決める必要があります。最終的に、どちらのシステムもデジタル経済の発展において重要な役割を果たしており、それぞれの進化に注目していくことが重要です。私の場合はそれぞれの弱みを補うために、すべてを取り入れながら、使いどころを見極めるスタンスです。

3/2にはトークンやポイントをどう農業に組み込むか、トークンエコノミーによる農業モデルがどう変化するかを紹介するセミナーを実施します。
ぜひ、ご参加いただけると幸いです。


色々なトークンを使いながら今後の発展を注目していきましょう!
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。


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