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ゼロ金利解除!日本円とトルコリラから見える経済状況の違い

今回は、トルコリラと日本円の金利政策の違いについて、トルコリラへのFX投資の経験を踏まえて考察していきます。
私自身、今年の1月からトルコリラへのFX投資を行っており、スワップポイントと呼ばれる金利差を活用した金利収入を得ています。
一方で、トルコリラの為替の動きは想像以上に激しいです。

一方で、日本円もゼロ金利解除により円安に振れています。そこで、改めて現在の段階での両国の政策金利の違いと金融状況の違いについて考えてみたいと思います。


トルコの金融引き締め政策

インフレ抑制のための金利引き上げ

トルコでは、1月の時点で政策金利が45%でしたが、3月に入って一気に5%引き上げられ、現在は50%となっています。これは、トルコ中央銀行がインフレ抑制のために金融引き締めを進めている証拠です。背景には、トルコのインフレ率が67%に達し、1年前と比較して物価が大幅に上昇しているという問題があります。例えば、去年1,000円だったオリーブオイルが今では1,670円にまで跳ね上がるイメージです。

最低賃金引き上げによる対策

トルコ政府は、止まらないインフレに対処するため、最低賃金を引き上げるというベア政策も実施しています。去年と比較して賃金は50%ほど引き上がっており、国民がインフレに耐えていくための施策が打たれています。トルコは、インフレという大きな課題に直面しながらも、様々な対策を講じている最中なのです。

日本のゼロ金利解除

アベノミクスからの転換

一方、日本では最近ゼロ金利解除が発表されました。これまでは、マイナス金利政策によって金融緩和を続けてきました。マイナス金利とは、お金を預けるとお金を取られてしまうという、いわば「お金を預けるのにお金がかかる」状態のことです。この政策は、2013年頃から始まったアベノミクスの一環として実施されてきました。

インフレへの対応と経済成長への期待

しかし、10年が経過し、日本銀行はようやくマイナス金利を解除し、これからは金利を上げていく方針を示しました。これは、日本でもインフレが進行している現状を踏まえた政策転換であり、経済成長を促す狙いがあるのではないでしょうか。

低い経済成長率と失業率

日本のGDPは0.1%の成長に留まっており、失業率も2.4%と低い水準にあります。一方、トルコの失業率は10%近くに達しています。これらの数字から見ると、日本の経済状況はトルコほど悪化していないように見えます。

しかし、日本のインフレ率は2.2%であり、トルコの67%と比べるとまだ低い水準ですが、私たちの生活の中で物価上昇を感じることが多くなっています。特に輸入品の価格は大幅に上がっており、日本としても金利引き上げや賃金引き上げ(ベア)を行わないと、インフレが進んで賃金が上がっている国と比べて貧困になってしまうリスクがあります。

大幅に下落する円の価値

現在、円の価値はドルベースで150円を超えるなど、数年の間に50%以上も下落しています。トルコほどではありませんが、円の価値が急速に下がっているのは日本国民にとって不利な状況です。海外旅行の際に円を他国の通貨に交換する際のレートが悪化しているのも、その一例です。

金利引き上げの必要性と経済対策

日本が貧しくなっていくことを防ぐためには、金利引き上げなどの経済対策を講じて、経済を上向きに持っていく必要があります。これは、日本の将来を考える上で重要な課題の一つです。

トルコリラへのFX投資の実情

スワップポイントによる金利収入

現在、トルコリラとユーロのFX投資を行っており、1日あたり約1500円の金利収入を得ています。投資を始めた1月時点では、1ユーロあたり約33トルコリラが、今では35トルコリラまで下落しています。

為替差損と金利収入のバランス

含み損は15万円に達していますが、3ヶ月間で20万円の金利収入があったため、差し引き5万円のプラスになっています。ただし、トルコリラの下落スピードは非常に速いため、金利収入を上回る損失になるリスクもあります。過去のデータでは、為替差損の方が大きくなる傾向にあります。

FX投資のリスクと学び

FX投資ですぐに儲かるような話ではなく、リスクは高いですが、自分で投資することで為替市場の動向を体感し、学ぶことができます。私は、もう少し様子を見ながら投資を続けていこうと考えています。

おわりに

今回は、ゼロ金利解除後の日本円と政策金利50%に引き上げられたトルコリラの比較をテーマに、両国の経済状況や投資家の視点から紹介しました。
トルコと日本、両国の金利政策は大きく異なりますが、どちらも自国の経済状況に合わせて最適な施策を打ち出そうとしています。トルコは高インフレに苦しみながらも、金利引き上げと最低賃金引き上げで対応しようとしている一方、日本は長らく続けてきたマイナス金利を解除し、新たな経済成長を目指そうとしています。FX投資家としては、こうした各国の金融政策の違いを理解し、適切な投資判断を下していくことが重要です。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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