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11年目農醸 私たちの酒米の生育記録9

大潟村では朝晩は涼しいを通り越して寒くなってきました。秋を通り越していよいよ冬がやってきそうです。
ただ、ここ数日は季節外れに20℃を超えるような日もあったりしてやはり今年はいつもと違うなと実感しています。

私たちの酒米の生育状況をお知らせします^^

稲刈りをした後の行程は、乾燥→籾摺り→調整です。
乾燥機で乾燥した後は、籾として保管します。

その後、籾摺りをして籾殻を除去して玄米の状態にします。
この段階では小さい米や場合によっては異物も混ざっている可能性がありますので選別機でふるいにかけます。
遠心力で飛ばすのですが、イメージとしては小さい米をざるでふるって落とす感じです。
松橋ファームでは米選機に2回通して、簡単に表現すると網目の大きさを変えてすごく小さい米とそこそこ小さい米を分けます。
1回では小さい米を取り切れないので2回に分けていますが、回数が多ければ多いほど良品として出荷する量が少なくなります。

今年から色彩選別機も導入しました。
これにより着色した米をはじくことができるので今までよりもきれいな見た目で出荷することができます。
また、虫の害による着色を防ぐために使っていた農薬も、色彩選別機ではじくことができるようになったので今年から使わずに栽培しています。

選別機2回と色彩選別機にはじかれずに残った米が良米として出てきます。
出荷するまでに3回の選別をしていることになります。
以前は30kg入る紙の袋に入れていましたが、最近は約1t入る大きなビニールのバッグに入れて出荷しています。

今年は猛暑や日照りの影響で等級が下がり農家の収入が大幅に減少したというニュースをよく目にします。
この等級は水分率の他に見た目の検査であり品質との相関性はあまり高くありませんし、できあがるお酒の質を決めるものではありません。
等級が高い順に一等→二等→三等→規格外と続き、酒米の場合は一等の上に特等と特上もあります。
毎年高温障害が心配で・・・と言っていますが、今年はさすがに高温障害が出てしまい、酒米の前に稲刈りを始めたもち米や食用米は二等や三等になってしまいました。
ここ数年高温障害が心配されつつもそれでも何とか一等になっていましたが今年はさすがに覚悟しました。

しかし、何故か酒米だけ一等になりました。
良い酒米を育てようと最大限の努力はしていますが、幸運が重なったと感謝の気持ちでいっぱいです。

検査を終えた後は精米所へ旅立ちました。
次に会う時は精米されて真っ白になった状態です。

種まきから約半年。
いよいよ農醸の農の部分から醸の部分へバトンタッチです。
農家としての責任を果たすことができてホッとしています。

仕込みは12月から始まる予定です。
私たちの日本酒、農醸がえきるまであと少し!
引き続き皆で見守って行きましょう^^

農醸10周年イベントを開催します!
どなたでもご参加できますので是非ともお越しください^^
https://note.com/noukanosake/n/n71f9b714f98b


●農家とつくる日本酒プロジェクト
webページ/https://noujou.jp/

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