「おうちノート」

日曜日の朝
ダイニングテーブルで
窓の外を眺める

雨の降る森
どこかで見覚えのある景色

開け放った
窓枠がスピーカー
ウグイスと雨宿りの雀

ああ
僕はこの風景を買ったのだ
僕はこの音を買ったのだ

家は古ぼけ
僕も古ぼける
人も古ぼけ枯れていく

でもこの風景は老いても
いつも新鮮なのだ

幸いなことに
目は外向きについている

森は今日も目に見えない早さで
再生と呼吸を繰り返している