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【閲覧注意】猪の内臓抜き(吊るし)

※この記事は『狩猟』を扱っています。その為、人によってはグロテスクに感じたり、衝撃的なシーンが含まれております。これらの行為は勉強目的の為、そして貴重な命を無駄なく頂くために行っております。どうぞご理解ください。

※狩猟を行うには『狩猟免許』と『狩猟者登録』が必要です。


これから始まる3年目の猟期に向けて、自分自身の手順の確認の復習と、ログとして残しておくためにまとめました。題名にも記載してありますが《閲覧注意》となっておりますのでお気を付けください。

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 太古の昔から、頂戴した“命”を頂くためには『解体』という避けて通れない道がありました。それはきっと今までも、そして文明の発達したこれからも変わらない事実なのだと思います。

 解体をする皆さんは、解体をする中で“優先順位”なるものがあると思います。それは人によっては“丁寧さ”だったり、“いかに体力をかけないか”だったり、“スピード”だったり、たくさんの基準と目安があると思います。私はというともちろん丁寧にやりたいのですが、捕ったイノシシは自家消費、そしてどうしても本業の合間を縫って作業をするので、一番に“スピード”を重視していきたいと考えています。(決まった時間までに終わらせないと途中で全部ほっぽり出して仕事に行かないといけません…。)と、いう事で今回は、私の『吊るし』での内臓抜きをまとめていこうと思います。ちなみに内臓抜きにかかる時間は師匠で15分くらい、新人の私がガチャガチャやって30分くらいでしょうか…。スムーズにできるようになりたいなぁと思っています。


⑴獲物を吊るし台にセット。吊るし台は手作りです。※吊るし台の作り方は一番下で紹介しています。


⑵肛門の周りにナイフを入れます。しっぽ側からナイフを入れますが、この時まっすぐに入れないと直腸を切ってしまい糞がナイフの切っ先についたり、肉についてしまいます…。何度も経験しました…。

⑶肛門をくりぬいたらビニールをかぶせて、タイラップで縛ります。(これでひとまず安心…)

⑷正面に回り、薄皮を残してろっ骨までナイフを入れていきます。薄皮を残すのは、薄皮さえ破らなければ内臓を勢いで破ってしまいお肉を汚す心配がないからです。

⑸薄皮を切る時は左手人差し指と中指で補助をしながら丁寧に切っていきます。

⑹ろっ骨まで行ったら、ナイフの根元でろっ骨を切っていきます。少し体重をかけます。

⑺ろっ骨の奥に心臓があるので取り出します。心臓は切り裂いて血抜きをする為に水につけておきます。

⑻内臓を落とすために、肛門をこちら側に落とします。丁寧に直腸を本体から離していきこちら側に引っ張ります。無理やり引っ張ると直腸がちぎれて、糞がでてしまいます。※膀胱(尿)と大腸(糞)がパンパンの場合は間違ってもナイフの切っ先が当たらないように気を付けます。

⑼肛門を抜いたら横隔膜をにナイフを入れ、背骨とくっついているところを切っていくと内臓が重力で下に落ちていきます。これで内臓抜きは終了です。

 

今回はあくまで私のやり方をお伝えさせて頂きました。自分の中でスピード、最低限の衛生管理、体力の消費量などなどバランスをとって、1年目、2年目は『吊るし(獲物を吊るして解体)』での内臓抜き~大バラシを選択しましたが、これからも勉強を重ねて色々と経験していきたいです。今年は『寝かし(獲物を寝かせて解体)』もある程度マスターしたいなあ、と考えています。

この一連の流れは動画にもなっているので気になる人はぜひチェックしてみて下さいね。

⇩吊るし台の作り方


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