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何度も悩み何度も思い直して、決めたこと

もう何があっても「怒らないこと」を諦めない。
子どもは「生まれながらにしていい子」ではないことを、受け入れよう。
だから「どう育てるか」が大事なんだと、1年前の自分に強く強く伝えたい。
8月に、息子は誕生日を迎え、3歳になった。息子は去年より確実に素敵になっている。でも、もっともっとこうしてあげていれば、と思うことがたくさんある。知らなかったこと、信じきれなかったこと、時間を戻してやってあげたいことを、過去の自分に向けて書き残しておきたいと思う。
彼の2歳の一年間は、「兄になる」という大きな変化とともにトラブル続発で、私は不安と怒りと少しの安堵を行ったり来たりしては、悩みすぎて、子どもを信じきれずにいた。たった2歳のまだまだ可愛いはずの我が子が衝動的な他害行動を起こしてしまう。受け入れがたい現実と息子のあどけなさとのギャップがまた無性に腹ただしくて情けなかった。
おもちゃの取り合いなんかじゃなく、ただそこに居るだけの子に手が出てしまう。それも、押したり、叩いたりならまだしも、目を狙う目突き行動。
「目にお手手が当たったら、痛いんだよ。赤くなっちゃうよ」なんて話したら、
「めー、かー!(目、赤の意味)」と言って、なおさら人差し指を立てて他の子どもの顔に向け目突きをしようとする。しかも大抵は同年齢か自分より小さいヨチヨチ歩きの子に。調子のいい(?)ときは大きい子にも手を出すこともあった。
電車が好きでよく行く散歩コースに線路や電車の見える公園があり、電車の車両の後方ライトが赤いことを「めー、かー!(電車の目が赤い)」と彼なりの二語文で言うようになっていた時期だったから、顔にある目もスイッチを押したら赤くなるくらいの感覚だったのかもしれない。そんな想像を働かせたところで、少ないかもしれないけれど起こりうる怪我の可能性とその後の治療のための通院など考えると恐ろしくて、許せるはずがなかった。
「こんなことしてたら、お友達と遊べないよ!」
「お顔は触らないの!」
何度言っても止まず。そんな衝動的他害行動が頻発して10数分の間に4、5回起こった時には、怒りと情けなさと恥ずかしさやらで「何でこんな悪いことする手になっちゃったんだ!」って怒鳴りつけ、息子の小さな小さな右手を強く強く握った。握ったと言うより握りつぶそうとした。路上で息子が痛くて大泣きするくらいに。
たまたま見かけた人には小さな問題児より虐待可能性を勘ぐりたくなる母親の方が気になったはずだ。

「仲良く、お手手つないでみよう」と方向性を変えて、声かけして見たりもした。
これは、時々うまくいって、可愛く手をとってお友達と歩いたり、ハイタッチしたりすることができた。
そうは言っても、また何日かしたら、しでかしてしまって、心底がっかりさせられてしまう。がっかりしては、厳しく怒らないといけないのかと思い、事態を悪化させ、これじゃダメだと思い直し、を繰り返した。
その後、療育センターで相談したり、書籍を読んだりと子どもへの対応を振り返り見直しながら、きっと彼自身の月齢が進んだことも手伝って、衝動的は乱暴はとてもとても少なくなった。少なくとも、指を立てて狙う目突き行動はしなくなって、他の子どもたちと同じ遊び場に安心して居られることが多くなってきた。
もし、幼い子の他害行動に悩んでいる方の目に留まったなら、何かの参考になることもあるかもしれない。感情的に怒ってしまったり、叱りつけたりすることは無益だったと、とにかくあの頃の自分にそう伝えてあげたい。本当はどうしなきゃいけなかったのか、できる限り、このマガジンでまとめて伝えていきたいと思う。



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