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ウェブサイトで動画を活用し結果を出すための狙い所と実践/よつばデザイン 後藤賢司さん

今回の講演は以下のような内容になります。

近年InstagramやFacebook等のSNSのおかげで動画を見る事も撮る事も身近になりました。YouTubeを誰もが見る時代になり個人団体に限らず動画を投稿する機会も増えています。同時にウェブサイトで動画を活用する事例もどんどん増えています。ウェブサイトではそれまでの映像制作とは違う動画のアプローチを求められるようにもなりました。映像制作者でもなくデザイナーである僕がウェブサイトで動画をどのように考え、どんな意図で活用しているのかをお話します。今だからこそ活きる動画の活用を知りウェブサイトやSNSで上手に活用していただけるヒントをお伝えいたします。

こちらも書き起こしていきます。(一部非公開な部分あり)

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東京と大分の2拠点で活動しています。中小企業アドバイザーです。一番大切なことですが、僕はあんこ好きです。Tシャツもあんこですしね。Web Creators Newsというウェブクリエイターのための情報交換所を作っています。

なぜ、デザイナーが動画をやるのか?

理由としてはすごく効果が出やすいからです。Youtubeの動画はウェブサイトの結果に出て来やすくなっています。これらは、スマートフォンの普及により、動画はもっと身近なものになってきました。

そうなると動画の受け取り方も変わってきました。昔は音が出るのが敬遠されていましたが、そうじゃなくなってきているんですね。最近はYoutubeを検索することが増えて来ました。子供とかはYoutubeでしか検索しなかったりするんです。そういう変化があります。InstagramやTwitterについても最近増えてきてますよね。

TwitterやInstagramでは一瞬で判断・見送りを行っています。動画を見る側も価値観が変わって来ているんですね。5秒以上変化のないシーンが続ければ飛ばすようになっています。友達の子供の運動会の動画をイメージしてください。耐えられるか耐えられないか、が大事。

動画にあれもこれも入れようだと伝わらないし、覚えられません。あれもこれもだと伝わらないんですね。閲覧者は直感的・感覚的に見ています。しかも、動画は全て同じではなく、いろんなジャンルがあるんです。

動画ジャンルはこんなにあります。

 - ライブ動画
 - 対談動画
 - 説明動画
 - レビュー動画
 - VLOG
 - 作品動画

それぞれ役割やゴールが違うので、違いがわからないと沼にハマります。

訪問者が知りたいことは?抱えている課題は何か?

革新的なアプリが出たときに、そのアプリの説明よりも、動画を見たほうがわかりやすかったりしますよね。答えを提供するのがゴールなんです。

では、動物病院のサイトで知りたいことは何でしょうか?自分の大事なペットを見てもらうために行きますよね。この先生は信頼してもいいか、院内の雰囲気、というところが大事です。院内の雰囲気がわかるとだいぶ違いますよね。そういうときに動画は使えます。例えば、トップページで背景動画などのデザイン手法が使えるでしょう。

不動産についても内覧のための動画を、行かなくてもわかる、ようにしてあげるのが大事ですね。学生向けの不動産マンションの場合、子供だけではなく親も見るので、その視点でも納得できそうなセキュリティーなどを強調するようなやり方があります。

また、早回しで学校までの動画を見せると通学路のイメージが湧き、親から見たときに安心感が生まれたりします。

では、墓地の場合は何を伝えるのか。

霊園では、墓地を販売しています。素敵な霊園で桜が綺麗に咲いていて、みたいなところをしっかりと映像にするというようなやり方があります。しかも、こういう動画は今iPhoneにステビライザーをつけて撮影出来ます。

凝りすぎないことで、期待値が高くなりすぎないようにすることができます。偽りがないかどうか、をしっかりと伝えるほうが大事です。

旅館の場合に知りたいことは?

旅館のまわりの「静かな時間」を全面に押し出したサイトというのが1つの切り口になります。よりリアルな映像を作り、掲載していくような手法ですね。どういう体験ができるか、どういう時間を過ごせるのか、をイメージさせるために川のせせらぎ・食事の動画や焚き火の動画などを入れていったりします。

動画といっても広告と同じで「言いたいことをひとつに絞るのが強い」んですね。

ウェブサイトでの動画活用

動画はYoutubeまたはVimeoに公開するのが良いでしょう。なぜならこういうのを使わないとレンタルサーバーだとだとすぐダウンしてしまうからです。

1)SP的動画手法

・POPやデジタルサイネージ
・直感
・その場で人を動かす

深夜の飯テロを意識してください。Twitterでラーメン画像が来て、食べたくなったり、道を歩くときにうなぎの香りがして食べたくなる。そんな考え方ですね。

2)コンテンツ内動画

当人が語ることの親近感・信頼性を高めるための動画というのが切り口としてありますね。人が出て喋るというのは、テレビを見て芸能人に親近感を持つのと全く一緒です。人はよく見ている相手には勝手に親近感や興味を持つという効果があります。テレビで見る芸能人が道を歩いていたら握手してほしくなったりするじゃないですか。それと一緒ですね。

3)現場イメージ

現実感・信頼性というのが一番あるのがこのアプローチです。例えば、工場で実際にものをつくっている様子だったりする現場を出すという考え方ですね。プロとして働いている風景が出ることで、信頼性がグッと上がったりします。より説得力が増す効果がありますね。

例えば、直感的な話ですけど、「会っている人」に発注する方が安心できますよね。ちょっとだけ安心とかホッとするのは大きいんです。

4)よくある質問

知識・説明・ノウハウの動画化という考え方です。Youtuberとかが支持されるのはこういうところが理由ですね。

5)アクセス

道のりを早回し動画で説明・案内するみたいなアプローチです。飲食店だと地下だったり上の階だったりしますよね。どこに店があるかわからない、なんてことってありますが、動画があれば一目瞭然でわかりますね。

動画のポイント

大事なのはこの点です。動画は盛れないということです。真実を伝えやすいのが動画なんです。その結果、良い関係がユーザーとの結びつきができるようになります。では他にはどんなポイントがあるでしょうか。

 - だらだら同じシーンを流さない
 - よほどのシーンで無ければ3秒でつなぐ
 - 端折れるものは全部カット
 - 意味のあるシーンを使う
 - 認識できれば良い

動画に字幕を活用する場合は1秒で5文字程度と考えておくといいでしょう。文字は中央揃え、認識のしやすさを重視するのがポイントです。本文はレイアウトしすぎないようにしましょう。

心理効果をうまく使うのも大事ですね。

クレショフ効果  :ひとつの映像が、映画的にモンタージュ(編集)されることによって、その前後に位置するほかの映像の意味に対して及ぼす、性質のこと
プラアイミング効果:あらかじめあることを見聞きしておくことで思い出しやすいこと。

水曜どうでしょうの編集

これは何がすごいでしょうか。バスに乗ります、着きました、で終わったりするんですね。徹底的にばっさり切って編集していたりします。

Youtuberの編集視点

あるYoutuberに聞いたのですが、その方はコンビニで買った弁当をレビューする際は食べるシーンではなかったりする、と話していました。そうではなくて、パッケージの中身を開けた瞬間。プレゼントをもらって開ける瞬間が一番嬉しくてワクワクしますよね。心が揺れ動く瞬間を見せるのが必要な視点ということになります。

お酒を飲んでいる瞬間よりも、お酒をついでいる瞬間を撮る、なんていう風に考えてみましょう。

感情&感覚スイッチ・求める答え

ここでユーザーの感情をどう持って行って・・・みたいに、LPとかだと考えると思うのですが、動画も実は一緒なんですね。つまり、ウェブマーケティングに関わっている人と動画はもともと相性がいい。

動画の可能性はまだまだこれからです。沖縄の人が美味しそうに唐揚げ弁当を食べる動画がすごく広がっています。朝起きてから会社に行くまでの再現VTRをルーティン動画で出しているものも話題になっていたりします。

例:【morning routine】毎日の朝のルーティーン動画~忙しい主婦の仕事~

こんな風にまだまだ動画の可能性は広がっていきます。

サポートされた費用は、また別のカンファレンス参加費などに当てようと思います。