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The Disney Story:競合とのグローバルアナリティクスレース

一般社団法人ウェブ解析士協会の江尻会長に連れていってもらい、ラスベガスのMARKETING ANALYTICS SUMMITに参加しています。これは西海岸でも非常に大きなマーケティングのカンファレンスになります。今回の記事では、MARKETING ANALYTICS SUMMITの中でのウォルトディズニーのSVPを務めるMark Shaferさんの講演を書き起こしていきます。書き起こしだけではなく、日本語翻訳をするのにこの記事ではチャレンジしていきます。

--------以下、書き起こし--------

今回の話はウォルトディズニーとしてではなく、個人としてお話したく思います。会社としての意見ではない、ということですね。

ディズニーは2018年59Bドルの売上をあげています。

・コンシューマープロダクト&インタラクティブメディア:8%
・パーク&リゾート:34%

という売上比率です。

MARVEL、スターウォーズ、PIXAR、HULUなどをブランドとして持っています。

私はウォルトディズニーのSVPを務めるMark Shaferです。売上管理とアナリティクスを担当しています。また、ディシジョンサイエンスのためのチームを持っています。チーム全体は、解析に特化しているチームだということができます。

価格を検討しているメンバーや、セールス最適化の、モデリング&サイエンシフィックエンジニアなど様々なメンバーがいます。

どこに強みがあるのか?

200+キャストメンバーと30+のPhDsがおります。機械学習・ベイズなども取り入れながら解析を行なっています。

そもそもディズニーは1995年にホテルを作りました。ですが、その裏側にはホテルだけではなく、セールス最適化、マーチャンダイズ、食事と飲み物、ディズニークルーズライン、テーマパークなど様々なものが関わります。

さらに、ESPN、ABC、 PIXARなどコンテンツも組み合わさり、最終的には、巨大なエコシステムになっていきました。

その中で学んだこと

(1)何もしないというコストが存在するということ。

実際のところ、世界中から人々は飛行機に乗ってきてくれます。飛行機と連携して、あらゆる顧客を受け入れられるようにしました。そして、売上マネジメントをするようにしました。American Airlineが売上マネジメントを導入したように。大事なのは、何もしないというのがコストだと気づくことなんです。

(2)エバンジェリングアナリティクス(伝道型解析)

正しい決断なのに、結果がついてこない、というようなことがあります。そんな時は、エバンジェリングアナリティクスが必要です。DDA-Cでは、エバンジェリストを通じた解析をしています。

(3)マーケットへのスピード

完璧なものは存在しない。それよりも市場の反応を理解して、スピード感を持って進めることの方が大事です。

(4)あなたは常に終わらない

実際、仕事というのは常に終わらないものです。ホスピタリティーに終わりがないように。実際、こんなことをホテルの売上マネジメントモデルとして導入してきました。

なぜか。昨日の戦略的アドバンテージは今日の当たり前になるからあです。常に競合に勝つためには、増加率を高め続ける必要があります。

(5)才能

温度計とお風呂の横にある温度計は何が違うでしょうか。温度計は単に温度を測るだけですね。でも、お風呂の横にある温度計はあつかったら下げる、寒かったら上げるなどの機能がついている。これは決定的に違うと思いませんか。

あるサッカー選手の話。彼は、ある時、靴をなくしたのですが、違う靴をはいても結果を残したんです。そういう才能は非常に重要ですね。

(6)インテグレーションの重要性

「結果をプロデュースする能力や結果を消費する力が必要です。」とボストン大学のSam Ransbothamが言っています。開発をし続けることが重要です。

(7)潜在的なバイアスを理解する

全ての解析ソリューションは最終的には非常にヒューリスティックである、ということを理解しないといけません。

(8)平均の傷

ある時、U.S. Air Forceは常にクラッシュしていました。パイロットのミスによるものだとわかり、一人一人に聞いていきました。そうすると、平均的にこのくらい故障するとはわかっていても、実際のところ、なぜ故障したのか、という理由は一人一人違うことがわかったんです。

また、コストについても難しいですよね。必要な対策はしないといけないけど、過剰であるのは意味をなしません。平均で処理するだけでは見誤ってしまうことがあるんですね。

(9)人VSマシン

アニメーションの世界では、人VSマシンの世界観から人とマシンの作り方が確立しつつあります。ルンバみたいなものを思い浮かべれば近いかもしれないですね。

まとめ

全ての数学を取り入れていない会社やそうなろうと思っていない会社はレガシーな会社になってしまうことだろう。(Ram Charan The Attacker's Advantageの著者)

そんな言葉を最後に送ります。あなたの会社はいかがでしょうか?

サポートされた費用は、また別のカンファレンス参加費などに当てようと思います。