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ドレス・コード展 感想

 今日は京都国立近代美術館の「ドレス・コード展」へ!「お!10月までやってんのね〜」とか思っていたら最終日に近くなっており、台風明けでありながら焦って行ってきました。

(一応、ネタバレ注意です!)






 展示内では13のキーワードと共に、ファッションまたはファッションを構成する要素に関する歴史や問いかけがされていました。私はそんな問いや歴史に思いを馳せながら眺めたりしましたが、もちろん好きなファッションを探しに行くだけでも楽しいと思います。派手なアイテム好きな人とかはかなり好きだと思います!(京都での開催は明日で終わりますが…)

 それぞれのキーワードに関した歴史や問いかけには考えさせられるものが多かったですし、こんな背景があったのか!と知識不足を痛感しました。
 個人的に印象に残っているのは「与えよ、さらば与えられん?」というところで「何かを纏うということは、必ず何かを主張することになる」(頭の中の要約)というくだりですね。ファッションから何かを主張する気なんて無いからって無難な服を着ても、結局は暗に「自分は無難な服を着る人」という主張になり得るわけです。そこまで意識的に考えて服を着る人やそれを見る人はいないと思いますが、人はつい外見から無意識に相手をラベリングしてしまいます。これって本展示のテーマにもある「駆け引きあるいはゲームにも似た自己と他者とのコミュニケーション」になると思うんですが、普段はそんなの考えないので結構ハッとさせられました。

 あと、展示されていた服に関してはハイブランドのアイテムが多いように思いました。「ドレス・コード」を特別な場だけに限定せず「普段」にも拡張していたっぽいので、せっかくなら「ニッポンの洋服」辺りで日本のファストファッションもたくさん展示されて欲しかった気もします…。
 「ファッションは終わりのないゲームである?」で寝るとき起きるときに焦点を当てていますけど、「普段」のドレスコードがここだけっていうのはちょっともったいない気も!する!

 ただやはり、「伝統的」なタータンチェックや軍服から派生した迷彩柄・トレンチコートなど、今ではファッションの当たり前となった要素を、意味合いや背景を含めつつ新しい服に昇華するのはハイブランドだと多い印象があります。そういう意味ではテーマに沿ったアイテムを選びやすいのかなと思いました。


 「誰もがファッショナブルである?」でも書かれていたように、今は誰もがSNSで自分なりのファッションを上げられ、認められる時代です。その中で、自分にとってのファッションとは?自分はどんな「ドレスコード」に沿って服を選んでいるのか?を考えてみると面白いかも、と感じた展示でした。

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