【日刊ゲンダイ】野党が証人喚問に呼ぶべきは宮澤博行前防衛副大臣 彼こそが自民裏金事件の全容を知る“本物のキーパーソン”

抜粋

 何を聞いても「分からない」を連発し、最初から答える気がないとしか思えない議員との質疑は時間の無駄。ならば、積極的に答えたい議員を呼ぶ方が得策だ。派閥幹部でなくとも「全容」を知っている「本物のキーパーソン」がいる。安倍派所属で、派閥から3年間で140万円のキックバックを受けていたことが分かった宮澤博行前防衛副大臣(49)だ。

本当の「出直しの一歩」「みそぎ」はまさにこれからだ

 宮澤氏は裏金事件を受け、防衛副大臣を辞任。発覚した際、「こうなった以上、正直申し上げる。大丈夫かなとは思った。これで長年やってきているのだったら適法なのかなと推測せざるを得なかったので指示に従った」「はっきり申し上げる。しゃべるな、しゃべるなと」などと怒りをあらわにし、さらに自民党の会合でも「清和政策研究会(安倍派)は解散すべきだ。私は派閥に残って安倍派を介錯する覚悟だ」と発言していた。

「しゃべるな」と釘を刺した人物は一体誰なのか。「大丈夫かな」と思いながら、裏金を作った理由は何だったのか。なぜ、違法、脱法行為の疑いがあるとして、止めるよう声を上げなかったのか。その時の安倍派幹部は誰だったのか。こうした疑問について、今こそ、証人喚問の場に出てきて「正直に」話すべきではないか。

 宮澤氏のX(旧ツイッター)をみると、1月下旬に《清和政策研究会が解散することを決めた翌日のみそぎ。出直しの第一歩をここから踏み出せたことに感謝です。》などと投稿し、その後は裏金事件とは全く関係のないことを書いているが、本当の「出直しの一歩」「みそぎ」はまさにこれから。