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スライドストーリーで振り返るオープンイノベーションの隠し技

3月6日六本木アカデミーヒルズにて、『未来を創るオープンイノベーション』と題して、ベンチャーキャピタリスト高宮慎一氏が講演を行いました。

経営環境が急速に変化する昨今、他社との連携によるイノベーションを模索する大企業が多いです、苦戦が見られるのも実情です。

そんな中、20年にわたりKDDIでオープンイノベーションに取り組んでこられた江幡智弘氏が、オープンイノベーションを成功に導く隠し技を語ってくださいました。

講義では、実務で新規事業開発に取り組んでいる企業戦士も多く参加する中、きわめて実践的な内容が語られました。今回はその模様をスライドストーリーの形でレポートします。

<おわりに>

本稿は3月6日(月)に行われたNewsPicksアカデミア講義の内容をまとめたものです。

オープンイノベーションはブームになって久しいですが、一方、外部の力を借りず”自前主義”で新規事業開発をやろうという日本企業もあいかわらず多いと思います。(そういう生きざま、個人的には結構好きです)

ですが、自社の”ありたき姿”は何なのか、またそれを実現するために不足している”Capability”は何かを冷静に見極められれば、不足しているものを外から補うという発想は、ごく自然に出てくるはずです。

ひとつ疑問に思ったのは、「顧客ニーズ」をオープンイノベーションのどのタイミングで認識するのかということでした。当然のことながら、顧客ニーズなきところにまともな事業は育ちません。オープンイノベーションの場合、とりあえず最新テクノロジーを自社のものにしたいというプロダクトアウト型の投資も多く見られます。

ここで大事になるのは、「ポートフォリオ」という枠組みを持つことと高宮さんはおっしゃっていました。現時点で顧客ニーズが明らかなものも、そうではないけどテクノロジーとしての面白さがあるものをバランスよく持っておく。それにより、不確実性が増している環境にスマートに対応していくことが可能になるはずです。

そしてそれは、オンリーワンのニッチな価値をベースにサービスをデザインしていくやり方(デザイン思考)を排斥するものではないはずです。

ポートフォリオ管理とデザイン思考を両輪にうまく兼ね備えている企業こそ、今後イノベーションを起こす可能性があるのではないか。本稿をまとめながらそう感じました。

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