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ふるさと建部に、誇りを持ち続けられるように。

だっぴの場は、様々な人たちの思いによってつくられ、支えられています。今回は、たけべ中学生だっぴ実行委員長・平田さんに、その思いをお伺いしました。

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私が中学2年生の時、サラリーマンになりたいと言ったら父親はこう言いました。

「お前は散髪屋になれ」

私は父親の言う通りに、実家で営んでいる散髪屋で働くようになりました。
もちろん、今の人生に後悔などありません。

しかし、もし

「そうか。どうしてサラリーマンになりたいんだ?」

と、父親が自分の意見に少しでも共感して、そう問うてくれたならば、私が選ぶ選択肢は今と全く違っていたかもしれない。
今の自分を作り上げたその選択を、もっと誇りに持てたかもしれない。
そう考えることもありました。

中山間地域である地元の活性化を目指して様々な活動を進めていく度に、地元の子供達に目線がいくようになりました。

あの子達は、大丈夫だろうか?
夢を砕かれたりしていないだろうか?
色々な話を共感してもらえているだろうか?

そんな矢先、「だっぴ」という活動を知りました。
大人と大学生を交えたグループトーク、互いの意見を尊重していく共感を大事にするコンセプトに、素晴らしいという言葉しか出ませんでした。


そして、2017年11月に開催した、建部で初めて「だっぴ」の後、思いを共有した仲間が集まって実行委員会が発足しました。


現在、私たちは地元の中学2年生を対象に「たけべ中学生だっぴ」と銘打って活動をしています。

だっぴを体験した中学生たちは、地域の大人との垣根が低くなり、道で出会ったら自ら挨拶をしてくれるようになりました。

また、中には、保育園の頃から私の散髪屋に通っている中学生もいました。
だっぴに参加するまでは、とても無口な少年だった彼は、だっぴで私と同じグループになりトークした後から、以前より少し心を開いてくれるようになりました。

未来を担う中学生に、こんなにも素晴らしい体験のプレゼントを続けたい。
地元である建部での、大切な思い出の一つにしてほしい。
そして、いつか大学生や大人の参加者として、
たけべ中学生だっぴに帰ってきてほしい。

いつか、建部から出ることがあっても
ふるさと建部に誇りを持ち続けられるように。

そして、いつでも安心して帰ることのできる場所にしていけたら…


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たけべ中学生だっぴ実行委員会の皆さんは、中学生だっぴのほか、中学生が地域の中で「やってみたいこと」に挑戦する「たけべ部」の取り組みも行っています。

「たけべ部」の活動は、岡山県公民館連合会「第3回公民館職員が選ぶ!講座アワード」にてグランプリを受賞されました。


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