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「特別寄稿:わたしがいる、あなたがいる、なんとかなる11」by勝聡子

「特別寄稿:わたしがいる、あなたがいる、なんとかなる11」



クラファン終了まであと2時間!。抱樸とさまざまな形で関わる皆様に、抱樸にまつわるテーマから、自由な形式でご寄稿いただく企画。第11回は抱樸ボランティア部の勝聡子さんです!ぜひお読みください!
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希望のまちクラウドファンディング、最終日を前に目標を達成したという知らせに、ここ数日、胸がいっぱいな思いで過ごしていました。

 私が抱樸のボランティア活動に初めて参加したのは、10年ほど前。連れ合いの転勤を機に関西で10数年勤めた仕事を辞め、北九州市に移り住みました。無職、知り合いはなし。連れ合いとの会話以外、話すのは買い物の時にお店の人とのひとこと、ふたことだけ。退職は自分で決めたのに、出勤する連れ合いを横目にひとりだけ仕事を失くしてすねた気持ちもあったのだと思います。

いつまでもこもっててはいけないと、見つけたのが炊き出しでした。勇気を出して参加しだして、様子が変わってきました。
当時のボランティア事務局の職員さんが、ひまなら絶対に抱樸館にも来て、手伝って、と誘ってくれて、本当に暇だったので行ってみました。おそるおそる。

そこはなごみカフェという、高校の文化祭の模擬店のようなお茶飲み交流会。私の関西なまりの言葉を聞いた、あるおいちゃんが、自分は大正区におったんやで、あんた、どこや、と私に話かけてくれて、転校生のようだった気分を和ませてくれました。その次に行くと、通りの向こうから別のおいちゃんが、おお、よぅ来たねぇと手を振ってくれました。

私は、何かお役に立てるなら、とやや肩に力が入って出かけたのに、見知らぬ土地でそんなふうに迎えてもらったことがものすごく嬉しかった。そして、ボランティア活動は居場所になりました。

自分の存在を認めてくれる誰かとの出会いは、それだけで人を元気にする力があると思います。抱樸のボランティア活動は誰かと出会ってともに生きること、ということも、おいちゃんたちに教わりました。
今、ボランティア活動にきてくださるたくさんの方たちを迎えるときに、いつも心にあるのは、あの時に迎えてくれたおいちゃんたちの姿です。
こんなことをいうと叱られそうですが、活動や作業が滞りなく行われなくても、なんとかなるので大丈夫だと思っています。それよりも、ボランティア活動で心にとどまる誰かと出会って頂きたい。

わたしがいる、あなたがいる、なんとかなる

希望のまちに思いを寄せてくださったみなさんは、私にとってはすでに大切な希望のまちづくりの仲間です。こんなにたくさんの方たちが一緒にいてくださる。それだけで力が湧いて、胸がいっぱいです。希望のまちが、みんなの居場所になるには迎えてくれる人が必要です。希望のまちが完成したら、ぜひ誰かの横に座りにいらしてください。これからもよろしくお願いします。

抱樸ボランティア部 勝聡子


いただきましたサポートはNPO法人抱樸の活動資金にさせていただきます。