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リサイクル事業とソーシャルファームは相性がいい(第8回ソーシャルファームジャパンサミットin ふくしま基調講演より一部抜粋)



今回は2022年2月12日に開催された「第8回ソーシャルファームジャパンサミットin ふくしま」で行われた「基調講演&対談 ソーシャルファームと農福連携」(炭谷茂氏:ソーシャルファームジャパン理事長、皆川芳嗣氏:日本農福連携協会会長理事)から一部抜粋のうえ編集し、これからの日本のソーシャルファームについて考えるためのヒントとなる事例をご紹介します。ソーシャルファームジャパンサミットは日本でのソーシャルファームを広めるため毎年全国各地で開かれています。

ソーシャルファームとは?


ソーシャルファームとは、子育て中の人、障がい者や難病を抱える人、元受刑者など、働きたくてもなかなか働く場のない人を雇用し、ほかの従業員と一緒に働く企業のことです。農福連携という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これもソーシャルファームの形態の一つです。

農福連携もソーシャルファームの一つ


農福連携は、人手不足や耕作放棄地の増加が問題となっている農業分野で、障がい者など社会的困難を抱えている人が働き手となる取り組みです。
2016年には国の計画に「農福連携」という言葉が用いられ、さまざまなところで注目されるようになってきました(ニッポン一億総活躍プラン)。
https://www.maff.go.jp/tokai/noson/keikaku/shogai/attach/pdf/agri-10.pdf

リサイクル事業とソーシャルファームは相性がいい!


ところで、農業以外でも注目されているソーシャルファームもあります。それが、リサイクルやエコといった分野です。
ここではその事例を3つほどご紹介します。

・古本販売


神奈川県の秦野市にあるいんくるネット
障がい者の就労支援事務所として、市民や大学や企業から寄贈してもらった古本をアマゾンで販売しています。今ではネット通販は当たり前となっていますが、それよりも10数年前にネットでの古本販売に目をつけました。

・廃アルミニウムの再資源化


富山県高岡市にあるアルハイテックでは、ジュースのパックについているアルミ箔やアルミホイルをリサイクルする事業を行っています。開発した装置は、高齢者や障がい者の方でも簡単に仕事ができるので、今後さらなる仕事の提供が期待されています。
https://www.value-press.com/pressrelease/285258

・有害獣駆除の皮革でカバン、衣類製造


大阪市浪速区の緑の風西川では、刑務所からの出所者や障がい者の方が豚や牛の革を使ったカバンや衣類の製造を行っています。今後は、増えすぎたエゾシカの革を使うことも検討されています。

このように、地域に豊富にありながら、一般企業ではなかなか利用しないような資源、誰も目を向けないような資源に目をつけることで、成り立っているソーシャルファームが全国にはあります。ソーシャルファームは、地域にある廃棄物を有効活用しながら、働く場づくりにも役立っているのです。

NPO法人福祉のまちづくり実践機構ではホームレスや障がい者、ひとり親家庭など、職につくことが難しい人たちを就労につなげるしくみづくりとして、「行政の福祉化」の発展につながる調査研究に取り組んでいます。
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