ENTPから見た景色 #3 ペットの咳を心配する人
「ペットが最近咳き込むようになった。ずっと咳き込んでいる気もするけれど、なんだか、自分が席を外すと、ケホケホする気がして、申し訳ない気持ちになってすぐに戻る」
これは知人が言っていた言葉だ。
文学的表現だなあと、私は思った。
多分、私は共感に失敗した。
ペットの体調が悪くて心配になるのは分かる。席を外すと咳き込むような気がするのは正直良く分からない。「きゅうりのように冷たい」と同じぐらいの、分かったような分からないような曖昧さ。
(一応、「飼い主に構ってもらうために離れると咳をする」が本当に存在する事象なのかもしれないので、今検索をしたが、それらしき結果は見つからなかった。)
おそらく、彼は本当にそう思ったのだろう。
彼は悲しみを口にし、私はそのささやかな認知の歪みを綺麗だと思った。
「それは心配だ。早く治ると良いね。」
こんな感じのことを、私は言った気がする。曖昧だ。
次はこれ
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