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登場人物全員がENTPの鶴の恩返し

こんにちは!のりだよ〜◼️ヽ(´▽`)/

登場人物全員ENTP話の時間だよ〜!

シリーズはこちら↓
https://note.com/nrk_0/m/mb79443311847

では、はじまりはじまり〜

ENTP昔話:鶴の恩返し

おじいさんは芝刈りの帰り道、自分が芝刈りを担当するに至る経緯を思い返していました。
「昔から、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯しに行くものなんだよ」
おばあさんの言葉が、脳裏によみがえります。
しかし、おじいさんは、決しておばあさんがジェンダーロールに重きを置く人物であるとは信じておりませんでした。多分、めんどくさかったのでしょう。当時、おじいさんは「家事は芝刈りと洗濯だけでは無い、全ての家事をリストアップして、公平な分担を再考しよう」と提案しようとしました。しかし、やめました。なぜなら、公平にするとおじいさんの家事が増える予感がしたからです。

と、まあこんな感じで、おじいさんはあれこれ思考を巡らせつつ歩いておりましたが、ふと道端に目をやると、猟師の罠にかかって苦しんでいる鶴の姿がありました。
おじいさんは鶴を助けました。理由は特に無いです。おじいさんは決して思いやりに溢れる性格ではありませんでしたが、目の前で助けを求められて見捨てるほど冷血でも無かったからです。

するとその夜、おじいさんとおばあさんの家に、お転婆そうな娘がやって来ました。「付き添いの者と道を歩いてたんだけどはぐれちゃった!これと引き換えに幾晩か泊めて貰えない?」娘は元気で愛想良く振る舞いながら、この世の物とは思えない程に美しい布を懐から取り出し、おじいさんとおばあさんに渡しました。二人は、目新しさと物質的な礼儀を兼ね備えた娘を大いに歓迎して、温かいお粥を食べさせてもてなしました。

翌朝、娘は糸を持って機織り部屋に入り、しばらくすると何もせずにそのまま出てきました。「機織りしようと思ったけど飽きちゃった笑」娘は昨晩渡した布の元であろう糸をそのまま二人に渡しました。おじいさんはこれを町でそこそこの値段で売ってお米や味噌を買うことができました。その晩もその次の晩も娘は糸を直に渡して、お爺さんは町へ売りに行きました。

娘は自己犠牲とは程遠い性格だったので、痩せるほど働く事もなく、ある日、前触れ無くあっけらかんと言い放ちました。「実は私、この間の鶴なのよね、助けてくれてありがとう!!人間の村へ遊びに来るついでに恩返ししたかったんだよね〜」「姿を見られたらその場所を離れなさい!って仲間からはよく言われたけれど、必ずしもそうすべきとは思わないわ!」「てか、糸は身体からいくらでも出せるし、これを出すだけで暮らせるなら、もっと早く人間の所に来るべきだったわ笑」鶴の伝統をさほど重要視しない娘は、そのまましれっと部屋でごろごろしてました。

おじいさんとおばあさんは、ちょっとびっくりしましたが、すぐに「まあそんなものか〜!」と受け入れて面白がりました。まあ、娘も二人が既存概念にとらわれず、自由な発想をして自分を受け入れてくれると思ったからこそ、自分の姿を打ち明けたのでしょう。おじいさんとおばあさんは、鶴の世界のしきたりや人間関係ならぬ鶴関係のあれこれを聞いたりして、全くもって実用性の無い知的好奇心を満たして喜びました。逆に娘は、人間のそれらを学ぶことで、三人とも仲良く楽しく暮らしましたとさ。

めでたしめでたし。

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