図書館に行った備忘録

時間が有り余ってる中で、好きなだけ図書館に居られるという状況は初めてだった。

社会人になりたての頃、桜のトンネルを走りながら図書館に行ったが、初めての労働に疲労困憊で。
殆ど読めずに7冊ほど返した。


それ以来、結局読めない。という気持ちが後を付いて回ってたから足が遠のいてた。

今日は隣町の図書館に行った。自分の市内の図書館よりかは全然でかい。


地下にもスペースがあった事に気づいて潜ったら、天井が高くてぎっしり壁一面本だった。

小説をパラ読みしたりウロウロしてたら、ふと気になる本があって席に座って読んだ。

小説の階にあるにしては、リアル過ぎる話だったのできつくて一区切り読んだら閉じた。
口コミをスマホで調べたら精神科医が書いたノンフィクションだった。

たまたま何で引いてしまうんだ…

家族・理解者について考えさせられて。
苦しくなってしまったので、心理学の本を探しに3階に行った。

フロア案内を何度も見た。

図書館内に医療分野の書棚が無くて、探し回ったら教育の横に発達障害、アスペルガー症候群、とか見出しが付いてる棚があった。

心理学の本は幼児向け、児童向け、思春期向け、しかなく。図書館が新しい割に古い本が殆どだった。


がっかりしながら色んな本をパラパラ読んだ。

たまに大人向けの発達障害の本が混じってて、背表紙では分らないもんだなと思った。


APDの本があった。これはやはり、割りと新しめ。
序盤は子供に対する接し方、終盤にちょろっとだけ仕事をしてる向けの人の為のコラムがあった。


私は電話を克服したが、新社会人の頃は会社名や個人名が3度聞いても聞き取れなくて、「誰から掛かってきたか分かりませんでした…」なんて言って上司に電話を替わる事もよくあった。


うんうん分かる分かると思って頷いてしまってたかも。


新しめの本は図解が多くて分かりやすい。

物語様式て書かれてる本もサラッと読んだ。これはかなり葛藤的な話が多くて、どんどん気持ちが暗くなった。

色んな障害の本を片っ端から開いてみたが、「教員の鬱の実態」や「スクールカウンセラー入門」みたいな見出しもあり、更にどんどん暗くなった。

私の父は教員で、母はスクールカウンセラーだから。

父は配下の鬱の休職に理解がない、母親はそもそも無免許で子どもの面倒を見るスクールカウンセラーなので、詳しいことは知らないのかも。


実の娘が障害者と言っても、過激な発言を繰り返す両親なので、本当にそれの仕事の人達なんですか?と思っている。

ありのままを受け入れる、しかし関わりたくない。
変わって欲しいとも思ってない。


気付いたら辛くて本棚の前で呆然としてしまっていた。

うちの親もこういった本を読んだことがあるんだろうか。読んでもそんな接し方何だろうか、それとも子供と大人で完全に区別して接して来てるんだろうか。


自分の勉強したいことが頭の中から根こそぎ無くなってた。

救いの一冊でもあればと思って、その後も何冊か読んだ。

一冊の本で手が止まった。
図解ADHDの本みたいなやつ。


私が2021年に精神科を受診した時、その場ですぐ「双極性障害なのではないか?」と医者に言われた。

しかしながら、普段から注意欠陥(忘れ事・無くし物・よく体をぶつける)があったし、人間関係が上手くいかないし、「私はADHDかASDではないんですか?」と聞いた覚えがある。


大人の発達障害という言葉が流行り始めて、グレーゾーンなんてものも聞いてたから。

でも自分は違った。昔からニワトリみたいだと言われてたがただのニワトリだったわ。


そんな事を思い出しながら読んでたら、
「ADHDにも躁転と鬱転があります」「双極性障害と誤診されやすいですが、双極性障害程では無いですが、衝動性やそれの反動、または二次障害で鬱になります。」と書いてあった。

あまりにも興味深すぎて、コピー機を借りて印刷するか、借りて持って帰って写真を撮ろうかと思ったが。
本の返却が面倒臭すぎてやめた。


次のページをめくったらびっくり。
「パーソナリティ障害と誤診されることもあります。パーソナリティ障害とは主に境界性パーソナリティ障害があり、…」
と、続いてた。


全然ADHDの項目に自分は該当しきれないのに、逆にADHDで私のような人のパターンがあるのか…
確かにADHDの衝動性が躁転そのものな気はする。

スパンは双極性障害ほど長くないらしいが、これを読むまで全然気づかなかった。


他はメモを取りましょうとか物は定位置に片付けましょう。とかそんな内容だった。


双極性障害とパーソナリティ障害、それぞれ2ページ記されている、そこだけ奇抜な内容に思えた。


自分のスマホは、トップ画面は常にtodoリストが表示されてて、会社の手帳はtodoリスト代わりに毎日1〜2ページ消費されてる。

自立支援の紙とお薬手帳はいつも冷蔵庫に貼ってあって、家の鍵には伸びるチェーンをリュックや鞄と常にくくりつけて、車の鍵にはいつもでかいぬいぐるみのキーホルダーがぶら下がっている。

ニワトリなので。


だから、対策的な話は「いや、毎日やっとるがな」という感じ。


出版日を見たら2018年だった。
障害への視野が広い内容じゃないかね。


自分は特異的に躁鬱するおかしいやつ、人に迷惑を掛けないようにしないと、と凄く自制心に気を使ってたから。

双極性障害は人口の1〜2%らしい(確か。)が、似たような仲間はもう少しいるんじゃないかなと安心した。


今だと思って本を読むのを止めた。


心理学の専門書籍は残念ながら無かったが、人の少ない図書館を出て人混みの多いモールへ歩き始めたら寧ろ落ち着いた。


人の営みを感じた。 


今週、仕事で久しぶりに高速道路を走った。
なんと11/2ぶりだった。

片道100km以上、今まで幾度となく仕事で走ってたけど、こんなにも間が空いたのは初めてだったかもしれない。

インボイス制度と電子帳簿保存法のせいにしよう。


出先で仕事をしたら、びっくりするくらい静かで愛おしかった。
いかに自分の勤務先が騒音の海か。


出先がたまたま今の会社で新人研修をした場所であり、その当時はレオパレスで1ヶ月部屋を借りて住み込んだ。
思い入れがある。


静かな環境での仕事、本当に大切だなと思った。



でも今日の図書館と対比したら、一人で静かな所で葛藤的な本をずっと読み漁ってたら頭おかしくなるかも。


環境、程よくあってほしい。


そして天気が良くて暖かくて、風はめちゃんこ強いが。

空が広くて。


街を人が歩いてて、みんな違うことを話している。


子どものじゃれてる姿や、道路工事をしてる人、買った商品を丁寧に包んでくれる人。

世界は広いなぁと感じさせられた。
私はこの数カ月間、一体何に閉じこもってたのだろうと言わんばかりに。


私はまだ世界を見ていたいと思った。










追記:
図書館は嫌いにならないでおこうとも思った。

知らない知識が手に入る。

SFファンタジーとか、エロ漫画みたいなやつならいくらでも読めるんだと思う。


今度は面白い本を見つけに行きたいな。



因みに座って読んだ本は、帚木蓬生著の"閉鎖病棟"(1997年)でした。
冒頭で一切閉鎖病棟出て来てないのに、超葛藤的内容でした。

ただ、何年に作られた本か閉じる前に見るまで全然分からなかった。良いことかも。

いつか読み終えたい。ハッピーエンド?らしいので。


ははきぎほうせい自体、東大文系卒TBS就職後2 年で退職、九州大医学部卒、精神医院開業というすんごい人で、まだご存命なようで気になった。




追記:4/2


youtubeをボーッと見てたら


こんなコメントがあった


あ、やっぱり有名な本だったのか?


あんなに本のあるでかい図書館の中で、たまたま小説コーナーで手に取った一冊が、まっすうのコメント欄にいるとは思わなかった。

読もう。

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