【背景美塾】初級&初級PLUS講座 レポ

 私は Comic Studio EX 4(コミスタ)というソフトを使って、在宅で漫画背景アシスタントの仕事をしています。在宅デジアシの現場は多くの場合、skype を通して作家さんと一対一。キャラ作画に先行して背景指定をもらい、コマの大きさに合わせないストック用背景を描くこともしばしば。先輩アシさんの技術を見て学ぶ機会など、ほとんど無いのが悩みです。

 「パース何それ美味しい?」状態のアナログ作画時代を経て、デジアシの仕事を始め、コミスタのパース定規や3D機能を使って実践を積み、何となくパースというものを掴んで来ました。しかし複雑な背景になると、ゆるふわな知識がバラバラに崩れそうな気配。これではアカン!と、大阪から上京しての受講を決意しました。

 2014年5月10・11・17・18日の初級講座受講生は5人。漫画家を目指してアシしている女性、ゲーム会社で絵を描いている女性(同じく大阪から)、ソーシャルゲームのイラストレイターを目指している女性、同人活動を始めたばかりの男性、そして、同人活動を経て漫画の職人を目指している私、です。
5月18日の初級PLUS講座は、この5人のうち2人+美大の漫画学科生さん2人・漫画家志望さん2人の、女性ばかり6人でした。自己紹介を兼ねて、おのおのの作画上の悩みを披露するところから講座は始まります。

 講座内容を詳述することは避けますが、要約すると前田先生のお話は、バラバラだった私の知識・感覚・技術・経験の一つ一つを肯定しつつ、足りない部分を補って再構築し、ひとつの大きな立方体を頭の中に創り上げる手助けをして下さるものでした。
その大きな立方体の中で、自分の描きたい物を気持ちよく自信を持って描きましょう、背景にもっともっと語らせましょう、というのが、講座のテーマなのではないかと。 講座は和やかかつ情熱的に進みます。質問もしやすい雰囲気です。少人数で真剣に絵と向き合う楽しさ。独学では決して得られません。パース講座と銘打ちつつも、知識や技術にとどまらない、描くための姿勢までをも気づかせてくれる、刺激的な4日間です。

 2日目と3日目の間の5日間を使って、宿題の「家」を描きました。「家なら何でも良い」とのことでしたが、せっかくの機会ですので、自分の苦手を詰め込んでハードルをモリモリ上げました。
・瓦と入母屋屋根…_ノ乙(、ン、)_
・資料写真と違う角度で(トレース禁止)
・3Dモデルの使用を禁ず
・時間が許せばトーン仕上げまで
あとは、壁の昭和モダン部分をご褒美(萌え)として、何とか作画を乗り切ろうという作戦ですw
使用ツールはいつも通りコミスタで。 それでも悩んだ甲斐があったのか、赤ペンが入ったのは下図のように二カ所だけでした(ほめ殺し、もとい、ほめ上手の噂は本当w)。 4日目の初級PLUS講座では、前田先生が描く入母屋の工程を実際に見ることが出来ました。その後なら悩まずに描けるぶん、半分の時間で描けたかも知れません。次に描く時は、もっと自信に満ちた、活きた線を引きたいものです。

 4日間の受講を終えて、長旅の疲れにぐったりしながらも「すぐにも背景を描きたい!」という気持ちでいっぱいになりました。もっとずっと学んでいたいなー。もちろん中級講座も予定が合えば受講したいです。

 もとから背景萌えのあった私が言うのも何ですが──
背景描くのって楽しいよヽ(´▽`)ノ!


「アシスタント背景美塾 MAEDAX派」http://maedaxlabo.com/



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