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【ゆるゆり】消えた聖地:旧古谷家(松原団地)

アニメ作品には聖地巡礼がつきもの。ということで、今回はゆるゆりの聖地を巡ったときの話です。

動画工房制作のゆるゆり1期・2期では、京都、吉祥寺、横浜など日本各地の建物や街並みを継ぎ接ぎにして舞台を構築していました。数ある聖地の中で最も物議を醸したのが、松原団地にあった古谷家ではないでしょうか。

登場人物の大室櫻子と古谷向日葵の家は隣同士とされていますが、ゆるゆり1期・2期では、大室家は一軒家、古谷家は市営団地であるかのように描写されていました。原作では両方とも一軒家だったこともあり、放映当時話題になったのを記憶しています。
なお、ゆるゆり3期では古谷家は一軒家として描写されていました。

そんな古谷家がいまどうなったのか。
ストリートビューの全天球画像では、既に空地になっていることが分かります。かつて東洋一の規模を誇った松原団地も、50年以上が経過して建て替えの時期に差し掛かり、順次解体されてしまう運命にあったようです。

草加松原団地は老朽化が進んだことから、事業面積約54ヘクタール、整備計画戸数約6,000戸の大規模な団地建替事業を計画し、平成17年10月から工事に着手しました。
平成30年5月までに、A・B街区においてUR賃貸住宅3,050戸が完成しています。
また、UR所有地の一部が民間事業者へ売却され、マンションや高齢者福祉施設、子育て支援施設、病院などが整備されました。
今後は、平成30年10月からD街区の既存住棟解体工事に着手し、平成32年までに道路などの基盤整備を完成させ、民間事業者にUR所有地を売却し、事業完了する予定となっています。
草加市ウェブサイトより

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最寄り駅の獨協大学前〈草加松原〉駅(旧松原団地駅)から西へ歩いていくと、既に解体された団地群の跡地が広がっていました。

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もともと団地内だった場所に新しく造られた道でしょうか。左右には空き地しかありません。

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空き地から北側に行ったところにはCから始まる建物群のあるエリアがありました。ここが古谷家のある街区です。

ストリートビューでほぼ同じ場所を似たアングルで見てみると、今は何も建っていません。

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訪問時には解体を待つ団地が整然と並んでいました。建物は壁で囲まれ、中には入れないようなっています。

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このC-65棟が古谷家として設定されていた建物です。
4階建てで階段が2つ、階段の踊場にドアがあるタイプでした。今のアパートやマンションのように廊下はありません。

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作中に出てきたのと似たアングルで撮影したものがこちら。道の向かい、左側に大室家があるような描写がされていました。
怒った向日葵ちゃんがダッシュで大室家に駆け込むシーンが印象に残っています。

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独特なフォントで棟数表示がされていました。
向日葵ちゃんも自身の住所にC-65と書き入れていたんでしょうか。

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交差点近くは壁が透明だったので、そこから中を見ることができました。既に住人は退出したあとだったので草ぼうぼうの廃墟状態です。

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ずらりと並ぶこの団地全てが解体されると考えると、どこか物悲しくなりますね。かつて大衆の憧れの的だった団地の、成れの果てです。

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団地と団地の間にあった壁からは、建物の日当たりを確保するための離隔に設けられた公園を見れました。

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ゆるゆりの聖地は消えてしまうというジンクスの通り、跡形もなく消えてしまった古谷家でした。

筆者の感想としては、お嬢様言葉を使いつつ市営団地に住んでる古谷向日葵ちゃん、ギャップがあっていいと思ってたんですけどね……。

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