NSP201907Shimazakiのコピー

つくばでのご縁@地図と測量の科学館。知って・行って・観て・会って

実際に現地を訪れ、肌で感じながら考えたり、語り合ったり、気づいたことや大切なことを共有し合うひととき、知って・行って・観て・会って

災害はいつどこで起こるかわかりません。
私たち、一人ひとりが土地の災害に対する情報を適切に読み取れることも災害を減らすことにつながります。

今回は、日本最大の研究開発拠点として約300の研究機関が立地している科学の街、茨城県つくば市にある地図と測量の科学館・国土地理院にて、
・地図や測量に関する歴史
・原理や仕組み、新しい技術
・私たちの生活にかかせない地図や測量の役割  
について、観て、触って、愉しめながら、「へー知らなかった!」「やっぱりそうなんだ!」などなど、現場で学び味わってきました。

筑波山の水脈を守る会

「西の富士、東の筑波」との愛称で昔から親しまれている筑波山(標高877m:茨城県中部、関東平野にそびえたち、1,000種以上の植物が群生)の水脈を保全する活動をされている筑波山の水脈を守る会・代表の茅根紀子さんより、活動のきっかけや想いをお話ししていただきました。

画像1

筑波山の水脈を守る会のきっかけは、西日本豪雨
・筑波山の荒れた山をなんとかしたかった
・防災と自然保護をテーマに、里の人と外の人がつなげる活動
造園家の高田宏臣さんとともに、祠と社を復活させて、水脈を守っていく活動
 参考:「剛から柔」へ土砂災害予防(常陽リビング2019年9月9日付)
・毎月竹墨をつくる活動

茅根さんとのご縁は、私たち認定NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)が開催している毎月の勉強会にご参加いただいたことがきっかけで実現しました。茅根さん、筑波山の水脈を守る会の皆さん、ありがとうございました!

国土地理院の使命

国土地理院の存在は知っていても、実際にどんなことをされているのか、測量の基礎となる地形図の紹介と合わせて、科学館内にて業務紹介ビデオを見せていただきました。

「土地の測量、地図の調整を通じて、地理空間情報の活用を広げて、人々の生活の向上、経済の健全な発展に貢献する」

・地理空間情報は、カーナビやインターネット上の地図情報に活用、都市計画・環境保全・防災減災に役立っている
・地球上の日本の位置(緯度・経度・標高)を決める測量の基準、三角点
・全国に約109,000点ある三角点
・三角点に変わる電子基準点GNSS(Global Navigation Satellite System)を複数の地点間に設置
・日本の土地の高さ(東京湾)は、17,000点の水準点の高さが計られている
・土地測量の基礎となる基準点の整備や情報提供する国土地理院
・国土地理院を含めた国際的な観測のネットワークにより、地球の自転運動の変化、大陸の移動実測、巨大地震を引き起こすプレート運動の監視、人工衛星の軌道決定
・デジタル航空カメラ搭載の飛行機により地図の作成、道路、等高線など正確に測量
・1960年代から写真測量本格化(アナログ)、現在ではGNSSアンテナなどデジタル解析にて作成と修正
・従来の25000分の1地形図などを電子化へ
・電子国土基本図(日本の国土を適切に示す最も基本的な情報)
・複雑なプレート境界に位置、地殻変動が活発な日本
・地震や火山活動に伴って発生する地殻変動を監視(人工衛星搭載のレーダーから電波を送受信、電子基準点、GNSSリモート観測装置など連続観測から、噴火発生の仕組みを解き明かす)
・防災減災を目的として、地殻変動をはじめとする自然現象、地形土地条件の情報、空中写真からの被災情報などを適宜適切に収取し、関係機関に迅速に提供
・測量用航空機にて、状況に応じた空中写真を撮影
・地理空間情報などを整備、災害復興に必要な地理空間情報も整備、提供
・地理空間情報の共有、利活用できる環境@地理空間情報ライブラリーは誰もが検索・閲覧・入手可能
・世界各国の地図作成機関と協力して、土地利用の整備に積極的に取り組む
・JICA開発途上国への技術協力、海外との連携を推進
・最先端の宇宙技術を活用して、地形についての研究

地図と測量の科学館見学

国土地理院の大貫さんより館内のご案内をしていただき、その後は各自興味のある分野についてそれぞれ探究する時間としました。

◯日本列島空中散歩マップ

日本列島

立体的に日本列島が見える専用の赤青メガネ(アナグリフ)をかけて、沖縄県与那国島から北海道まで地図の上を歩いてみました。
上空100kmを空中散歩しながら、日本のさまざまな高低差のリズム・地形を体感しました。

・地図上では表しきれない沖縄県与那国島から北海道までの自然の様子
・日本には4枚かかっているプレートの沈み込み
・山の高さ、海の深さ
・カルデラ地帯、南海トラフ、アルプス山脈の険しさ
・沖縄邪馬台国
・中央構造線、プレートの高低差
・関東構造盆地
・20万年前海だったところ

日本列島球体模型

◯タッちず
23年間活動した初代測量用航空機(カメラ搭載小型機)国かぜが、平均6,000m上空から撮影した写真地図を2D/3D操作可能画面上で見ることができます。

画像4

・住所入力、空中写真を重ねることで、土地の移り変わりを一気に見ることができる 
・地図と測量の科学館がある「つくば市」40年間:森林地帯から科学万博・学園都市を体感
・隠居して、勉強してから、伊能忠敬が歩いたところ、宿泊したところを地図上で見ることができる

画像5

宮城県北東部の雄鹿半島に設置していた電子基準点(上にGPS搭載)は、平成23年/2011年3月11日に発生した東日本大震災により5.3m動いて、1.2m沈んだそうです。

◯古地図展示
科学館2階には、新旧さまざまな地図と測量の姿をテーマ別:地球に向かう、情報に向かう、暮らしに向かうに、体感することができます。

その中でも、時間ギリギリまで観入ってしまった「古地図展示」。

・江戸府内図(文化14年/1817年):伊能測量隊による江戸府内の測量で作製された実測図。北部と南部の2面あり
・大日本沿海輿地全図「関東」伊能図中図(文政4年/1821年):江戸幕府の命令により、伊能測量隊によって21年間(寛政12年〜文政4年)に測量・編集された地図。明治7年/1874年以降、陸軍参謀局が模写
・大日本道中行程細見記(天保8年/1837年):街道の順路・宿場間の距離・荷物輸送の人足と馬の駄賃・社寺院・名所旧跡案内・旅の心得などを表示した地図

名称未設定のデザイン (1)

・古地図を買う理由、新居を建てるにあたり
・虫眼鏡がないと分からないくらいの村の数の多さ
・海の防衛のためにつくられた地図(海岸線を全て描くこと)
・1800年からロシア、北海道の海防地図(極秘)
・シーボルトの日本地図(日本の当時の最高機密):幕府がつくる正確な日本地図は国外の持ち出しが禁じられいたが、伊能忠敬の地図を持ち帰り、1840年に「日本図」として発表。
・地図上の黒い点にも意味がある!?隠れているもの、精密に作られている地図(元帳をそのまま地図にしているわけでもない?!)
・古地図に隠されている秘密(工場が畑に?!)

日本列島のコピー

昭和30年/1955年〜昭和60年/1985年頃まで、1/25,000地形図作成に使用されていた「立体図化機」などの展示もされています。

地形分類図(土地条件図のもと)を作っている学生時代(筑波大学地球科学地経学出身)から都市計画・まちづくりの仕事で立体図化機を活用されていた三上理事から、どのように操作するのか(両側の架台に空中写真を乗せる→中央の観測鏡を覗く(指標と地上面が立体視)→指標をハンドルで操作(道路・建物・等高線等を描画)、当時の様子をお聴きしながら展示物を観ると、素人でも少しずつ想像でき、理解が深まります。

◯シェアタイム
実際に現地に足を運び、話を聴き、観て、それぞれ感じたことを、自己紹介や今想っていることなどを合わせて、共有しました。

・伊能忠敬の地図、海防地図(最高の国家機密)
・よーく見ると暗号のようになっている(あえて書かないこと)
・不思議な線が色々入っている(抜け道だったり)
・アメリカにも渡っている日本の地図
・CIAの地図も違う、ソ連軍の発表している地図
・地図は際限のない愉しみ
・国土地理院は初めて訪問、地図を見始めると奥が深いなー
・災害が起こる、土地条件図を見れば災害の危険度がわかることは常識だと思っていた
・土地条件が良くないところでも、平気で開発してしまっている地域
・そこを住宅にすると水がかぶる、何か作ったら上から石が落ちてくることがわかっていても、日本中無視したまちづくりが続いていた
・この何年かの様子;広島の土砂災害、常総の水害(後背低地)、自然堤防の少し高いところ、低地に1階から住んでいる家屋
・テレビや新聞の報道、土地条件図を見れば明らかとは伝えない(都市部以外作られていない:土地条件図は全国に網羅していない、都市部のみ)
・行政のハザードマップは作っても......
・2階から日本列島を改めて見ると、関東平野の広さを実感
・地図って何なのかな? 時刻表と日本地図帳で全国どこでも行けた時代
・また地図を愉しもうかな
・筑波山麓東側で古民家改築中
・NSPと自分たちが想像しているライフスタイルが似ていたので、参加してみた
・昔ながらの知恵を実感中、石垣(住んでた方が代々積み上げてきた)が土砂災害を防ぐためだとわかる
・敷地内の池も昔の生活の洗濯用と山との繋がり
・土地条件図はデジタルで便利になった
・東京都心の地図、土地には歴史あり、明治十年の地図、西郷邸の印象
・住んでいるところ、生まれたところ、土地条件図がなくても、土地土地に歴史があることを実感
・平成三十年空家調査:13.6% 7軒に1軒が、今後4軒に1軒に
・不動産活用への知恵
・昔から地図が好き
・生まれ育った、浮世絵師が書いた地図、伊能忠敬の歩いた地図を見て、
・江戸の古地図と時空を超えて、行ったり来たりできるので、ハマってしまいそう
・奥羽山脈を横断する北上線のあたり、地図を見ながら歩きながら、時代を思い出してた
・色々な思いがめぐり、気持ちが落ち着くような時間だった
・子どもに伝えていきたい知識がたくさんあった
・地図って世界観がある
・情報はそこにあるけれど、人によって興味が違うから、同じ地図でも解釈が違ってくる
・目線が低く人間的なイタリア、細かく写実的に描く鳥瞰図・神の目からのベルギーやオランダ
・もし神様がいるとしたら、こんな気持ちかなと思った
・こんなに地図って面白いんだなと思った
・カワウソの生息だけを書いた地図を発見
・動物が大好きで、動物の分布図、カワウソは日本の一部でしか生息していなかったことを知って驚いた
・地元に住んでいて場所はわかっていても、地図と測量館の中に入るのは初めて
・水脈地図、どこから水が出てくるのか、どこへ流れているのか
・ダウンジングで水脈地図がつくれる
・水質が違う水脈_自然の水脈
・江戸のまちは水道から
・福島原発と水脈
・溢れた水がどこに流れていくのか、毛細血管から太い血管のように
・地上と同じ場所でないところもある
・筑波山麓の地形の逆転
・水は空気と一緒に動いている、筑波山は6,000mくらい下に潜って中央構造線とつながっている
・浄化された空気と上に岩倉があると水を上に吸い上げる
・筑波山の反泥岩、花崗岩_色々な歴史に出てくる
・邪馬台国の読み方
・大和朝廷で消された歴史と海底地形
・関東大震災で沈降したところと隆起したところがわかる地図
・沈降するところの被害
・自宅の家の境界線は変わる!?相対的にずれている、時間が経つと戻るところも、海側から内陸へ
・GPS測量の精度も向上中
参考:みちびき(準天頂衛星システム)GPSと一体運用可能なみちびきで位置情報を高精度測位
・車の自動運転とIoT整備、衛星との正確さ
・「あ、危ない」での4Gと5Gの速度の違い
・5Gの健康被害、電磁波どうなる?! 電子レンジの中で暮らしているようなもの?!
・なぜ5G?! 周波数をもう少し上げたら良いのに...11Gとか

画像8


国土地理院の大貫さん、写真提供&感想共有もしてくださった季宮さん、ご参加くださった皆さん、ありがとうございました!

NSP活動アーカイブスより土地条件図関連紹介

このたびの台風15号・19号の被災により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

私たちNSPの活動アーカイブスより土地条件図関連の過去の講演記録、そして関連情報などを、こちらのページにまとめております。

それぞれのお住まい・暮らしかた、日本全体の国土づくりに向けて、ご参考・ご活用くださいませ。



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

4

知って・行って・観て・会って

NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)が運営するnoteです。NSP新しい取り組み/知って・行って・観て・会って/ひとりが社会のために 社会が一人のために。 https://nsp-adventures.studio.design/
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。