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《全てを懸けて》4年 富岡千宙

まず初めに、日頃より日体大SMG横浜ならびに日本体育大学女子サッカー部をご支援、応援してくださっている皆様、いつも本当にありがとうございます。

これまでのnoteでは伝えたいことを書くことが多かったので、最後のnoteでは私が今シーズン見てきたもの感じたことを、ありのままに書いてみようと思います。最後まで読んでいただけると嬉しいです。





「自分の持ち味を活かし、どのような形で自分がチームに貢献できるのかということを常に考え、シーズン最後にやり切ったと思えるように全力を尽くしたいと思っています。」
今シーズンのキャプテンを務めることになり、1月の新チーム始動ミーティングで私はみんなにこう話した。

あれから月日が経ち、今シーズンの終わりが近づいてきたなと感じる時期になってきた。振り返ってみればとあっという間だったし、一日一日が本当に濃かった。



チーム立ち上げ当初は同期と話し合う機会が多かった。昨シーズンの振り返りを踏まえ、どんなチームになりたいのか、どんな4年生になりたいのか、スローガン、目標、組織づくりのことなど、時間をかけてたくさん話し合った。


一人一人が意見を出し、未来の自分に、自分たちに期待を込めて、

“光彩”

というスローガンにした。この言葉には、

・一人一人の個性を輝かせ、お互いを尊重し活かし合う
・自分だけでなく周りにいい影響を与える
・チームカラーを全面に出して多くの人を魅了する

という意味を込めた。



新チームが始動した時はサーキットトレーニングが多く、しんどい中でもピッチではみんなの前向きな声が響いていた。私は昨年のインカレで負傷していたため、別メニューで復帰に向けてトレーニングをしていた。ピッチの周りを走る私に、

「とみがんば!」
「とみさんがんばです!」

同期も後輩もたくさん声をかけてくれた。しんどいサーキットトレーニングにも入りたいと思うくらい、みんないい雰囲気で取り組んでいた。




そして3月に迎えた、なでしこリーグ開幕戦。
4-1の大勝。
開幕戦で緊張もあり、難しい試合運びになるかと予想していたが、早い時間帯のまゆの先制ゴールで勢いづくことができた。長期離脱から復帰したみーがゴールして抱き合ったあの瞬間は、本当に嬉しかった。

これからも勝ち続けていくと思った。
しかし、現実はそんなに甘くなかった。




開幕戦以降は先制するも、終盤で追いつかれる、逆転される試合が多くなった。あと一歩というところで勝ちきれない試合ばかりで、4月に開幕したカンカレも同じような戦績だった。

その時期に4年生の教育実習も重なり、後輩たちも必死に頑張る中、どうすればチームが良くなっていくのか分からなくなった。みんな苦しい中でも戦おうとしているけれど、自分たちには何かが足りない。結果が出せない中でどうやったらみんなが前を向けるのか。考えれば考えるほど自分たちの悪いところばかりに目がいく。



3年生まではキャプテンが示す一歩目を見てからついていけばよかった。キャプテンが作ってくれた足場が見えていたから先に待ち受けるものが想像し易かった。

キャプテンになって一歩目を踏み出すことがどれだけ難しいのか、勇気がいることなのかを学んだ。自分の無力さ、弱さを感じて情けなく思った。

自分が示さないとみんながどう進めばいいか分からない。合っているか合っていないかなんてやってみないと分からない。だから、いまできる最善を思い切ってやっていこうと決心した。

厳しく言ったこともあったし、綺麗事ばかり口にしていたかもしれない。それに対して言葉をかけてくれたり、多くを語らずにそっと肩を叩いたりしてくれた仲間がいた。不安だった私をそのさりげない優しさで救ってくれた。




また、みんなの意見を聞くことの大切さも学んだ。100人近い部員が同じ目標に向かって進むためには自分ひとりの力ではどうしようもできない。パワーをもって進むためには、私たちが変わるためには、仲間の力が必要不可欠だった。

同期からの素直な意見、後輩たちの意見、スタッフの意見。一対一で話してみて初めて知った想い。どれも学ぶことが多かったし、知るべきだと思った。自分ひとりでは絶対に気づかなかったことがたくさんあった。

本当に素敵な人たちばかりだからこそ、みんながこのチームで良かったと思えるように、自分がやれることには目を背けずにやりたいと思った。





一歩一歩は小さかったかもしれなかったが、中断明けの私たちは目に見える結果が出せるようになった。やり続けることの大切さを実感した。関東リーグも県リーグも連勝を積み重ねて、自分たちの強みや良さを自信を持って言葉にできるようになった。



良いことばかりのシーズンではなかった。
与えられた立場が時には自分を苦しめることもあったし、大きく成長させてくれたこともあった。

そう感じることが多かった今シーズン。自分がここまで頑張れてこれたのは仲間の頑張る姿が近くにあったから。たくさんの人に支えられたから。そのおかげで、自分が下を向くわけにはいかない、やり続けないといけないと強く思えた。




今シーズン残っている公式戦は、県リーグ1試合、皇后杯、インカレ。

チーム立ち上げのときにみんなの前で話したように、最後に「やり切った」と胸を張って言えるように、自分ができる全てをぶつけます。

なんとしてでも自分たちの力で、
日本一を掴み取りたい。
最高な仲間たちと喜び合いたい。
日体大の強さを証明したい。



“最強で最高のチーム”
想像もつかないくらいの素晴らしい景色をみんなで見にいこう。私たちなら絶対できる。できるよ絶対に。

自分を信じて、仲間を信じて戦い抜きます。




最後まで読んで頂きありがとうございました。
残りの試合も精一杯頑張りますので、これからも日体大SMG横浜、日本体育大学女子サッカー部の応援よろしくお願いします。

#おわりはじまり

●プロフィール
  富岡千宙(とみおかちひろ)
 ・4年
 ・経歴
   JFAアカデミー福島
  →日本体育大学

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